はじめに
今回はスキューバダイビング向けの水中カメラの選び方をまとめます。
私が買おうと思った際に調べた事のまとめです。
現状はほぼ2択
現状は「TG6」と「Go-Pro」のほぼ2択です。
そして、動画を撮る予定が無ければ「TG-6」のほぼ1択になります。
TG-6
ズームと接写が得意。
バッテリー持ちも良い。
ただ、画素数や動画はGo-Proに負ける。
◆メリット
・光学ズームができる(画像が劣化しない)
・接写ができる(レンズから1cmの距離までピントが合う)
・ピント調整機能がある(背景ボケを作れる)
・予算10万程度で買える(防水ケース込み)
・バッテリー持ちが良い(動画撮影、操作なしで1時間50分)
・本体だけで水深15mまで潜れる
◆デメリット
・画素数が1200とGo-Proより低い
・動画の性能がGo-Proより下(4K / 30fps)
・Go-Proより値段が高い
・動画の連続撮影時間の最大は「29分」
(どんな容量のSDカードを使っても29分が限界)
画質や予算はGo-Proに劣りますが…
全体的にダイビングでの撮影向け。
※本体だけだと水深15mまでしか潜れません。
なので、こちらのような防水ケースが必要になります。(ハウジング)
だいたいのダイバーはTG-6を選んでます。
また、ダイバー以外で昆虫などの小さな生物が好きな方も好んで使ってます。
↓TG-6のレビューはこちらにまとめてます。
追記:TG-7登場予定
TG-7の登場が決まりました。
おそらく年内リリース予定。
性能はほぼ同じですが、ブルートゥースや端子類が便利になります。
詳細はこの動画が詳しく解説してます。
急ぎでなければ、TG-7を待った方が良いかもしれません。
2023年年内に欲しい方はTG-6。
それ以降でも大丈夫と言う方はTG-7まで待つのがおすすめ。
Go-Pro
広角、動きのある撮影が得意、映像を綺麗に残すならGo-Pro
ただし、近くのモノを撮るのが苦手。
◆メリット
・画素数は2000万とTG6より上
・動画の性能もTG6より上(5K / 60fps)
・予算7万程度で買える(防水ケース込み)
・アクセサリー類が豊富
・広角撮影が得意
・本体だけで水深10mまで潜れる
◆デメリット
・光学ズームができない(デジタルズームで画像が劣化する)
・ピント調整機能が無い(ボケを作れない、可能な限り全体にピントが合う設定)
・接写が苦手(この記事は、レンズから20cmぐらい離れないとピントが合わない)
・バッテリー持ちが悪い(動画で1時間)
・発熱が強い(水中でハウジングが曇る → 詳細)
全体的に、ダイビングには向かない印象。
動きの大きい素潜りや、水流に乗る「ドリフトダイビング」なら使うかな…?
動画優先の方、地形や海の全体感を収めたい方向け。
また、ロードバイクなど、動きの多いアウトドアを行う方はそちらに流用可。
ダイビング系のYoutuberがたまに使ってる印象。
Go Proは基本、バッテリーやメモリーを途中で交換する前提のようです。
が… この交換作業はダイビング中にはできず、やはり不便という印象。
フルサイズ一眼は富豪でスキルが超高い人向け
フルサイズ一眼は最も絵を綺麗に記録できます。
しかし、下記の2つの問題を抱えてます。
◆値段高すぎる問題
→ 本体で30~50万、ハウジングも30~50万ぐらいします。
→ 予算100万
◆カメラデカすぎる問題
→ 両手が塞がります。重量もそこそこあります(2~4kg)
→ それなりのダイビングスキルが無いと満足に扱えません
→ さらに旅先、ダイビング先に持っていくのに苦労します
もし本気でやるなら、50万のカメラ+45万の防水ケース+レンズという沼です。
↓650g
しかも、Amazonで出ないような商品を買う必要が出てきます。
↓約2,900g
SEA&SEA(シーアンドシー) 06198 MDX-R5(ブラック) U/W housing for Canon EOS R5 (ハウジングのみ)
+何かしらのレンズの重みを500gで計算すると…およそ4kg。
これは、5mのウエットスーツで、平均的なウエイトを手持ちしてる事になります。
ライセンス講習で、ウエイト脱着の練習を経験した人は分かると思いますが…
かなりバランスを取るのがしんどいです。
私もフルサイズを少し狙ってましたが…
ちょっと高価すぎ、重すぎ、かさばりすぎて辞めました。
体験ダイビングの時、思いっきり波に体を持っていかれり…
ライセンス講習でウエイトを外した時の重心の取り方の難しさを経験したので…
この重量+両手が塞がる状態は30~50ダイブ程度経験してないと難しいと思いました。
もっと選ちゃんと選べば2~3kgぐらいになるかもしれませんが… それで重いです。
そして、値段と実用性という点で「TG-6」か「Go-Pro」の2択になります。
フルサイズは熟練者の方、業者、水中カメラ専門家の方向けの選択肢。
(関連商品がAmazonで出てこないLvの専門性)
SDカードの選び方
SDカードで重視するポイントは3つ。
・容量の大きさ(GBやTB表記)
・転送速度(Class表記)
・SDかmicroSDか
容量について
写真と映像の目安は下記。
撮影枚数(目安)
・32GB = 2,950枚
・64GB = 5,890枚
・128GB = 11,790枚
・256GB = 23,590枚
・512GB = 47,180枚
・1TB = 約80,000枚
(参考 ← こちらの2400万画素の値を参照)
映像記録時間(目安)
・32GB = 1時間弱
・64GB = 2時間弱
・128GB = 4時間弱
・256GB = 8時間弱
・512GB = 16時間弱
・1TB = 32時間弱
(参考 ← こちらの値を単純にかけ算して出しました)
写真撮影だけなら、64GBで大丈夫です。
映像を撮るなら、128や256GBあると安心。
容量についての補足
一般的には、「256GB」1つ買うより、
64GBを4つ買って交換してリスク分散することが多いです。
特にGo Proは、電池消耗が激しく定期的な交換が必要。
そのタイミングでメモリーも差し替えるようです。
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ただダイビング用途だと… 差し替えで防水ケースを分解する必要が出てきます。
濡れた手で触るリスク、組み立ての手間…など。
その他いろいろ考えると、交換するならは1日や1旅行単位が理想。
そこで、メモリーひとつで大丈夫な大きさをおすすめしました。
(128GBや256GB)
ダイビングでリスク分散したいなら…
128GBを2個持ち、1日で充電+メモリー交換はアリかもしれません。
転送速度について
転送速度が遅いと、連続撮影ができなくなります。
結果、取りたい時に取り逃す可能性が出てきます。
また、映像の場合書き込みが追い付かず映像が取れない可能性があります。
なので、下記のようなSDカードが必須です。
【TG-6 / Go Pro必須設定】
・Class 10 以上
・UHS-1
・U3 以上
・V30 以上
・SDカードとmicro SDの変換が可能
そして、私はこのカードを買いました。
SDカードにあるパラメーターの意味は下記。
・SDXC = 64GB以上の容量があるSDカードですという意味
・SanDisk = メーカー(Go-Pro公式が推奨しているメーカーの1つ)
・Extreme Pro = SanDiskが決めてるSDカードのグレード(Extreme Proが最強)
・SDSQXCD-256G-GN6MA = 商品名、型番
・R:200MB/s = 読み取り速度の理論値
・W:140MB/s = 書き込み速度の理論値(連続撮影で重要になる方)
・UHS-I = 基本は「I」を選ぶ(ⅡやⅢの方が高性能だが、多くの機材で非対応)
・U3 = 最低書き込み速度の保証(「U1=10MB/」 < 「U3=30/MB/s」の2択)
・Class = 10が最大、数字が上がるほど最低書き込み速度が速い(10MB/s)
・V30 = 動画の書き込み速度の規格、V30は4K対応。(8KはV60やV90が必要)
・4K Ultra HD A2対応 = 4K撮影ができるスペックがありますという意思表示
・SDアダプター付 = micro SDとSDカードの変換が可能
先ほどのカードはClass 10の表記はありません。
が、U3の表記を見るとClass10相当の性能がある事が分かります。
…というより、今の時代Class 10じゃないモノを探す方が難しい。
また、SD変換アタプターの回路はただの延長ケーブルのようなモノです。
追加で計算が増えるような事は無く、よほど粗悪品でない性能は変わりません。
SDかmicro SDかについて
TG-6は通常のSDカードを使います。
が、Go-proはmicro SDしか対応してません。
なので、TG-6を使う場合micro SDじゃなくて良いのですが…
将来、Go-Proに乗り換える可能性も考え、変換器で両方使える用にしました。
水中三脚について
水中は体も含めて色々安定しません。
写真でも、動画でも三脚があると助かります。
軽い簡易的な三脚セット
一般の方向け。(予算1~2万)
おすすめは、下記の2つセットです。
【メール便対応】RGBlue コンパクトトライポッドRGB-CT1
RGBlue アールジーブルー 【自由雲台】 RGB-PH1 コンパクトトライポッドに取付水中使用可能な自由雲台 メーカー在庫確認します
この2点セットの魅力は「小型」で「比較的安価」な事です。
折りたためて使え、こちらの図のようにセッティングできます。
PADIのWEBにも使用例があり、耐水、耐圧性も問題が無さそうです。
将来、ガチな機材を持ってカメラに使わなくなっても…
ライトを固定する三脚に流用できます。
ダイビング用の三脚
上級者向けの構成。(予算4万~)
このような、いろいろ取り付けられる土台のようなモノがあります。
この下にある3つに、カーボン収縮アームボディを取り付けると3脚のような使い方ができます。
[ INON ] イノン カーボン伸縮アームSボディ
さらに、上の方の出っ張りにライトをつけたりしていくと…
上級者が使ってる、両手塞がるタイプカメラが完成です。
紹介した商品のメーカーの組み合わせが使えるか、検証はしてないので注意。
どうしても水中で”三脚”が使いたい人向け
陸で使うような三脚を、個別に機材を買えば作ることができます。(予算5~8万)
下記の3つを買えば、水中三脚が完成します。
INON/イノン 水中3ウェイ雲台
INON/イノン 水中三脚ハブ
[ INON ] イノン カーボン伸縮アームSボディ
※カーボン収縮アームボディは3つ買ってください。
(1つで1万円ぐらいします)
これで水中三脚が完成します。
ただ、高い。
そして、ダイビング用の三脚を使えばいいので…
これにするメリットはあまり感じない。
まとめ
今回は、ダイビングの水中カメラの選び方をまとめました。
・おすすめは「TG-6」
・動きのある動画、4k60pfsを撮りたいなら「Go Pro」
・Go-Proは近距離の撮影が弱いので注意
・フルサイズ一眼は一番綺麗だが、予算100万ぐらいする
・フルサイズ一眼セットは重く、かさばり、お金だけでなく扱いの難しさの問題が出る
・三脚は「RGBule」の簡易三脚がおすすめ
・慣れて来たら、取っ手+土台つきの三脚を自分で構成する
また、ほかにもダイビング関係の情報をまとめてます。
ぜひ、こちらもご覧ください。
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