はじめに
今回はダイビング用の水中ライトが必要な理由と…
おすすめライト+ストロボについて紹介します。
水中ライトの必要性
水中ライトは下記の3つの用途で使えます。
・写真や映像で正しい色を出す
・写真や映像のノイズを減らす
・水中での迷子対策
この3つについて解説します。
写真や映像で正しい色を出す
水の中は赤色の光から失われていきます。
なので、水深20mを超えると絵が青~緑色に写ります。
ここに水中ライトを持っていくと…
赤系の色が失われてない光を当てる事ができます。
そして、正しい色で表示することができます。
水深14mぐらいであれば、水中ライト無しでもそれなりに写ります。
ただ、水深20や30mを超えると水中ライトがほぼ必須となります。
写真や映像のノイズを減らす
水深が深いと光の総量も低下します。
なので、カメラの光の感度(ISO感度)を上げる必要があります。
この光りの感度は上げると、画面にノイズが出ます。
↓よく見ると、ザラザラしてます。
この光りの感度を下げるには、強い光源を当てる事です。
なので、水中ライトやストロボで撮影を行うと…
写真や映像のノイズ軽減も期待できます。
水中での迷子対策
水の中は透明度が低いと普通にはぐれて迷子になります。
↓こんな時にも、水中ライトの光は水の中でとても目立つので役立ちます。
こんな感じで、人はほとんど見えなくてもライトで場所が分かります。
このような、写真や絵を綺麗で写す撮影用途。
そして、水中での遭難を回避する活動用の用途。
この2つで水中ライトは役立ちます。
水の中で迷子になってしまうと、
ほぼ1ダイブ終了みたいな形になるので…
この迷子を減らして、ダイブを無駄にしないためにも水中ライトは持った方がいいです。
撮影用光源の選び方
次は撮影用の光源に絞って見ていきます。
撮影用光源の選び方は主に下記。
・動画を撮るなら「水中ライト」
・写真を撮るなら「ストロボ」
撮影に使う場合、水中ライトの方が値段が高く、出せる光が弱いです。
ただ、継続して光を出すことができるので… 「動画」を撮影できます。
ストロボは水中ライトより、安価で強い光が出せます。
ただ、光が瞬間的にしか出せないので… 「写真」しか取れません。
なので、撮影用に光源を選ぶなら…
動画はライト、写真はストロボと考えていいと思います。
ライトは良いモノを買っても、近~中距離までしか光が届きません。
なので遠距離やワイドの撮影は、色味を諦めて撮るか…
ストロボを使う事をおすすめします。
おすすめ光源について
次は、おすすめ水中ライト+ストロボを紹介します。
ここでは水中ライトを下記の2つに分けて紹介します。
【水中ライトの表記】
◆活動用ライト
→ 動画撮影を視野に入れず
→ 光の強さよりも、小ささや値段の安さを重視
→ 迷子対策などを中心に使う事を想定
◆撮影用ライト
→ 動画撮影を視野にいれたライト
→ 光の強さを重視
私が、水中用の光源を探した際に…
比較検討した機材になります。
活動用のライト
予算3~5万円で、小型のライトを紹介します。
明るさは「2000ルーメン以下」になります。
WF Smart Focus
↓WF Smart Focusは小型で3万円ぐらいのライトです。
EFモードという、ライトを瞬間的に光らせてストロボみたいに使う機能も入ってます。
カメラへの接続パーツが必要になりますが…
このような運用もできる、幅広い場面で役立つライトです。
↓動画でもこんな感じに映るようです。(他の人の動画)
動画でも、超近距離のマクロぐらいであれば対応できそうです。
安価で幅広い用途で使えるおすすめライトです。
(私が、ダイビングショップの方に相談した時に一番最初におすすめされました)
BLACK MOLLY VI
Big Blueという水中ライトで有名なメーカが出してるライトです。
4~5万円で2000ルーメンのライトが手に入ります。
BIGBLUE BLACK MOLLY6 AL-2000XWP Tri Color ビッグブルー 水中ライトブラックモリー6 ダイビング ライト ストロボ ランタン リチウムイオン 100M完全防水 2000ルーメン LED
疑似ストロボとして使うみたいな機能は無いですが…
WF Smart Focusより、ちょっとだけ強い光を使いたい人向けのライトです。
撮影用のライト
予算5万円以上で、動画撮影にも使える水中ライトを紹介します。
※明るさは4000ルーメン以上を基準にしました。
ここからは、だいたいBigBlueの商品になります。
1200ルーメン帯のライトはFisy eyeの「WF Smart Focus」をおすすめしますが…
4000ルーメン以上の強い光の水中ライトは、BigBlueのライトがおすすめ。
VTL – 4200
Big Blueが出してるライト。
私がよくお世話になってるダイビングショップのガイドさんが使ってます。
お値段は7~8万円ぐらい。
BIGBLUE ビッグブルー 水中ライト LED VTL-4200Pダイビング ライト ストロボ ランタンリチウムイオン電池 100M完全防水 4200ルーメン
先ほど紹介した、水中ライトで照らされたイカもこのライトが使われてました。
手持ちしても苦にならない大きさ。
ライトの稼働時間は最大出力で1.5時間。
さらに、カメラや腕に取り付けるパーツもセットで付いてきます。
価格、大きさ、光量を含め…
色んな意味でバランスが良いライトだと思います。
このぐらいの大きさであれば…
まだギリギリ活動用のライトとしても使えると思います。
CB-7200P
私が選んだライトです。
予算は10~11万ぐらい。
7200ルーメン / 最大出力で2時間稼働。
BIGBLUE ビッグブルー 水中ライト CB-7200P太陽光 ダイビング ライト ストロボ ランタン 拡散ワイド 動画 リチウム電池 100M完全防水 7200ルーメン
十分なぐらい明るいです。
ただデカいので活動用には向きません。
あと…
このライトには光を拡散させるためのドームフィルターが売られてます。
ZERO ゼロ bigblue ビッグブルー 水中ライトアクセサリー ドームフィルター63mm 広範囲をやわらかく照らす CB-11000P / CB-7200P専用
VTLシリーズのドームフィルターの販売は…
VTL 11000P(13~14万円以上)になるようです。
ZERO ゼロ bigblue ビッグブルー 水中ライトアクセサリー ドームフィルター63mm 広範囲をやわらかく照らす VTL-13500P Max / VTL-11000P専用
なので、一番安価でドームフィルターまで使える水中ライトが「CB – 7200」になります。
以上の「光の強さ、値段、ドームライトがある事、最大出力で2時間稼働」できること。
この4つを基準に、私はこのライトを選びました。
動画撮影で3ダイブ連続で強い光を出すことを想定すると…
2時間は欲しいと思いました。
強いライトは大体「1.5時間」稼働なので…
この稼働時間がちょっと長いのも魅力の1つ。
ほぼ一生モノだと思うので、ちょっとお高かったですが…
いいモノを買った方が良いかなと思い購入しました。
使った感想… マクロは安定して撮れます。
ドームフィルターがあるので光の当たり方も綺麗です。
通常サイズもそれなりに撮れます。
ちょっと奥の方が青くなってますが… 許容範囲だと思います。
ただ、大きいモノを照らすのには限界があります。
↓のような大きなトゲトサカは… 奥の方まで光が届かず緑色になってます。
なので… 近~中距離までは対応できますが…
遠距離やワイドまでは光が足りません。
CB-11000P
CB – 7200Pより強力なライトです。
お値段は 13~14万円。
11000ルーメン / 最大出力で1.5時間稼働。
BIGBLUE ビッグブルー 水中ライト CB-11000P 11000ルーメンダイビング ライト ストロボ ランタン 充電器付きリチウムイオン電池 100M完全防水 ビデオライト
CB – 7200Pと迷っていたライトです。
ただ、強いライトを買うのであれば…
ダイビングショップの方に「ストロボ」を買った方がいい
…と勧められました。
だぶん、このライトを買ってもワイドには限界があると思います。
(先ほどの、トゲトサカも綺麗に光が当たって無いと思います)
水中ライトは出せる光量に限界がある
45万円ぐらいの水中ライト、VL – 36000Pだと36000ルーメンまで出せますが…
新商品 ZERO ゼロ 大光量水中ライト bigblue VL-36000P 36000ルーメンの明るさ ワイド撮影に 明るさ4段階 赤色光 リチウムイオン電池 航空機機内持ち込みOK
↓こちらの記事によると、7万円ぐらいのストロボが出す瞬間的な光量をルーメン換算すると…
「約50万ルーメン」まで出てるようです。(ガイドナンバー32のストロボを使用(詳細))
つまり、水中ライトで強い光を目指すのは…
ある程度の段階で限界が来ます。
なので水中ライトで取れるのは、近~中距離まで。
遠いモノ、ワイドを撮影する場合は…
動画は諦め、写真で「ストロボを使う」方がおすすめになります。
40万のライト10灯とかすれば、綺麗に映るかもしれませんが…
それはもう個人がやる事の範疇を超えてます。
そして、個人ダイバーは…
ストロボ2灯構成という沼が始まるのです。
写真撮影用のストロボ
写真撮影用ストロボは2つセットで使うことが理想です。
1つだと、光の当たって無い部分の影が強くなります。
↑↓この2つの写真は CB – 7200P+ドームフィルターで撮影しましたが…
なぜか、光が当たって無い部分がかなり暗くなりました。
詳細は調査中です。
(私もまだ、ライトを使いこなせてないです)
この暗い部分を減らして、綺麗に撮るには…
ライト2灯構成が必要となってきます。
ただ、めちゃめちゃ機材が重くなるので…
最初からこれを使うのはおすすめしません。
たぶん、30~50ダイブを超えてからじゃないと…
満足に動かせないと思います。
なので、写真専用の人でも最初は水中ライトから始める。
そして、慣れて来たら、ストロボを視野に入れるのが良いと思います。
(「WF Smart Focus」や「VTL – 4200」など)
BIGBLUE ビッグブルー 水中ライト LED VTL-4200Pダイビング ライト ストロボ ランタンリチウムイオン電池 100M完全防水 4200ルーメン
このあたりのライトを持っていれば、ストロボ2灯構成に進化しても…
迷子対策の「活動用ライト」に転用できます。
そしてら、ある程度慣れてきた人向けの水中ライトを紹介します。
↓これ以降の記事を読むための用語解説
【ガイドナンバー(GN)】
ストロボの光量を表す数字です。
数字が大きければ大きいほど、強い光になります。
【リサイクルタイムについて】
2回目の点灯にまでかかる時間です。
数字が短いと、連続での撮影が可能になります。
CS-Q1-RC
あると嬉しい機能が色々入ったライトです。
ダイビングショップの方には、こちらをおすすめされました。
私もこのまとめを作るまでは「YS-D3 DUO」かなと思ってましたが…
調べるとこっちの方が良さそうと思いめました。
最大ガイドナンバーは「22」で値段は1灯で7~8万円ぐらい。
リサイクルタイムは0.9秒ぐらい。
発光回数は「1500回程度」です。
光量は普通ですが、連射力と発光回数の多さが魅力。
AOI(エーオーアイ) UCS-Q1-RC ウルトラコンパクトストロボ RC デュアルバッテリーチャージャーセット
色は「黒」と「白」の2つあります。
セット売りじゃないので注意。
1灯でこの値段です。
また、ダイビング界隈で最もユーザーが多いTGシリーズに対応した水中ライトのようです。
TGシリーズであれば、細かい設定無しで良い感じの光りが出るます。
この手軽さ、簡単さが最大の売り。
あと、マクロ撮影の際に自動で明るすぎないように調整する「i-mモード」も入ってるようです。
TGシリーズのユーザー。
連射力やライトの電池持ちにこだわりたいならこちらがおすすめ。
さらに… ちょっと弱いですが、700ルーメンの水中ライト機能も搭載。
(マクロぐらいなら動画が取れたり、水中での目印に使えたりします)
YS-D3 DUO
コスパ良く、強い光を出したいならコレ。
最大ガイドナンバーは「33」で値段は1灯で8~9万円ぐらい。
リサイクルタイムはだいたい2秒。
発光回数は「200程度」(仕様する電池により異なります)
ダイビング ライト ストロボ [ SEA&SEA ] YS-D3 DUO 水中ストロボ U/W Strobe 03129
色は「赤」と「黄色」の2つあります。
セット売りじゃないので注意。
1灯でこの値段です。
たぶん連射力と電池持ちは弱いですが…
光量だけみるとこのライトが一番コスパが良いです。
Apollo Ⅲ
たぶん、光量だけ見れは最強の水中ストロボです。
20万円ぐらいしますが… ガイドナンバーは「44」とかなり強力。
・リサイクルタイムは0.6秒
・発光回数は約1000回
値段以外は多分最強のストロボです。
ただ、非常に高価+私たちが思っている流通では売られてないので…
「富豪」や「業者」や「プロ」向けだと思います。
たぶん、これを買うなら…
一般人は「CS-Q1-RC」や「YS-D3 DUO」のようなストロボを2灯買った方がいいと思います。
購入は、公式サイトからお問合せして買う形のようです。
価格は$表記。
水中ライトは必ず水の中で使う
水中ライトは必ず水の中で使ってください。
水による放熱を想定した設計になっており、地上で使うと故障する可能性があります。
少しぐらいであれば大丈夫ですが…
試験点灯するなら、洗面器などを使う事をおすすめします。
おまけ:光源とカメラの接続方法
光源とライトは専用の接続機材を買って接続する形になります。
↓詳細はこちらで解説してます。
まとめ
今回はダイビング用の水中ライトが必要な理由とおすすめライト+ストロボについて紹介しました。
・水中ライトは水深が深い場所を綺麗に撮影するのに必要
・水中ライトは水中ではぐれて迷子になる事の対策にも役立つ
・映像を撮るなら水中ライト
・写真を撮るならストロボ
・水中ライトで出せる光量には限界がある
・ストロボは大きいので中~上級者向け
・写真を撮りたい方は初心者のうちは水中ライトを持ち…
慣れて来たらストロボを視野に入れるコースがおすすめ
・動画を取りたい人は強めの水中ライト+ワイドは諦めるのがおすすめ
※遠距離や広角、ワイドだけストロボを使う
また、他にもダイビングの事をまとめてます。
ぜひ、こちらもご覧ください。
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