【帰納法の欠陥】科学的に正しい系との付き合い方【研究、調査】

生き方
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はじめに

今回は帰納法の問題につて紹介します。
帰納法は『複数の事例から共通点をまとめて答えを出す』考え方です。

健康関係で科学的に正しい系のと主張する時によく使われます。

科学的に正しいの問題(帰納法の欠陥)

一般的な科学的に正しいと言われる多くの物はこのような説明です。
〇〇人を対象にした追跡調査の結果△△だと分かりました。
(『□□大学の××教授による』などが頭に付けば完璧)

これは『複数の事例から共通点をまとめる』帰納法という考えに基づいてます。
が、この帰納法自体が問題があります。

帰納法を正しいとする問題

帰納法を正しいとする問題は下記の3つ。
・帰納法がそもそも推論
・すべての事例を確認したわけではない
・科学哲学で欠陥が指摘されている

これまで多くの科学哲学者が帰納法を正当化する挑戦をしてきました。
が、いずれも成立しませんでした。

帰納法がそもそも推論

そもそも、帰納法は推論です。
推論とは既知の事柄を元にして未知の事柄について“予想”し論じる事である。
極端な言い方をすればこれは予想でしかありません。

すべての事例を確認したわけではない

帰納法の最大の欠陥がこれです。
湖の白鳥を観察して99匹が白色だからと言って100匹目が黒とは限りません。

世の中一般で正しいと言われてる事は、”あなた”にとって正しいとは限りません。

科学哲学で欠陥が指摘されている

科学に対して哲学的探究をする人たちが居ます。
そこでは、『ヒューム 帰納法 懐疑』や『グルーのパラドックス』欠陥が指摘されてます。

申し訳ないですが…内容が難しすぎたので私は解説できません。
興味がある方は取り組んでみてください。

多くの人は帰納法に正しさを感じる理由

帰納法を正しく感じるのは人が持つ『心の習慣』の影響です。
帰納法を使うと多くの人は”正しい”と錯覚します。

◆認知の歪み
人は物事を正しく認知できません。
脳や心の性質から特定の形で認知が歪みます。

認知行動療法で言われている認知の歪みから下記の5つを紹介。
『白黒思考』『過度な一般』『心のフィルタ―』『レッテル張り』『結論の飛躍』

この5つの認知の歪み、特に過度な一般化が帰納法を正しいと感じさせるのだと思います。

ただし帰納法は元々推論で『新しさに強く』『正しさに弱い』推論の方法です。

99人の人に効果があったから100人目の人にも効果があると言えます。
この100人目はまだ観測していない新しい存在です。(=新しさに強い)
が、100人目の人に効果が無ければそれは間違いになります。(=正しさに弱い)

なので、正しいと感じさせるが、本当に正しいとは限らないです。

そして残念なことに、この帰納法を正しいと感じる性質を使ってお金儲けをしてる人が居ます。
そうした人たちがこの間違えを助長したり、帰納法は絶対の物と信じ込ませてきます。

帰納法との付き合い方

帰納法に欠陥があり100%正しいは言えない事を紹介しました…。
が、帰納法は私達人類の発展には必要で有意義です。

帰納法無しでは人類は発展できません

・多くの科学分野は帰納法があって成り立つ。
・帰納法が無しで出来るのは形式科学(数学、論理学)など。

この問題との向き合い方

結論だけ言うと『信じるか信じないかはあなた次第』です。

突き詰めていくと『あなたは帰納法という”神”を信じますか?』という“科学的な”の宗教になります。

しかし、この”帰納法の神”のおかげで私達人類は”科学的に”発展してきました。
なので、自分が信じたい物を、信じたいように信じればいいと思います。

……

…これで終わると怒られそうなので、最後に私の意見や帰納法の向き合い方を述べて終わります。

妄信しない

多くの人にとっての”真理”があなたにとっての”真理”とは限らないです。

たとえば、飲んだ人1万人が健康なる水素の水があるとします。
それをもし自分が飲んだ場合、気持ち悪くなったら帰納法への信仰心と共に”捨てます”。

帰納法を妄信して、たとえ違うと感じても飲み続けると害になります。

自身で体験して学ぶ

帰納法の問題は『すべての事例を確認してない事』です。

多くの人にとっての一般的な事を証明するのは不可能です。
が、あなた一人だけの“あなたにとっての事実”は体験し、自身で学ぶことで証明できます。

なので、科学的に正しい系で興味がある事があれば『まず自分がやってみる』。
体験して良くなれば続ける、悪くなれば辞める。

これで良いと思います。

※1回でも手を出したら最後な物が世の中にはあります。(違法ドラッグなど)
 これらは避けつつ、基本は自分が"良い方に向かう"ための実験してください。

全部を実験するのは現実的でないです。なので何を信じるかという判断基準を持ちます。

私が思う”信じる”判断基準

私が、『これは本当に信憑性がありそう』と判断する基準を載せます。

◆全体的な流れは信じて良い。
部分的には違えど複数の研究や発表で共通する項目は合ってる可能性が高いです。

例えば運動は有酸素と無酸素で賛否両論あります。
が、両方に共通することは『体を動かした方が健康にいい』事。

この共通項や大筋の流れは信じて良いと思います。

◆昔からの語り継がれた言葉には信憑性がある。
実験結果が出るよりも昔に語り継がれた言葉は、合ってる可能性が高いです。
例えば、文武両道、腹八分目、よく噛んで食べる。など。

『文武両道』。
“科学的な”研究で運動による運動効果で脳が活性化 → 脳機能アップで文の成績もアップする。
とここ10年ぐらいで言われるようにありました。

『腹八分目』
“科学的な”研究で、空腹状態が成長ホルモンが出て健康に有益と言われるようになりました。

『よく噛んで食べる』
“科学的な”研究でよく噛んで食べるとセロトニンが発生する。
そして、これが健康に有益と言われるようになりました。

このような”科学的な”研究の答え合わせに使います。

科学的な研究が無かった頃の言葉は役立つと考えられます。
それは人々が無意識的に体感して、共感し、語り継がれた言葉だからです。

適当な言葉は時代の流れと共に消えて残らないという考え方を信じるならば…。

追記:分かりやすかった動画

他の人の動画ですが、こちらも分かりやすかったので紹介。

まとめ

今回は帰納法の問題と向き合い方について紹介しました。

・”科学的に正しい”は正しくない可能性がある。
・しかし”科学的正しい”を信じる事で私たち人類は発展した。
・この問題の向き合い方は『妄信しない』『自分で体験する』
・大きな流れや昔から語り継がれたことは信憑性が高い。

という事を今回紹介しました。
途中で紹介した人の認知の歪みの詳細はこちらで解説してます。

これ以上詳しく知りたい方は科学哲学の本をご覧ください。
例が必要だったので出した初めての科学哲学。

帰納法の懐疑で有名になったヒュームの本です。

このあたりは沼です。読み切れなくても責任は持ちません。
それなりの覚悟が無ければ買わないでください。

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