はじめに
今回はModular Avatarにある「MA Merge Armature」の使い方を紹介します。
MAの導入方法やUnityの基本操作はこちらをご覧ください。
何に使うモノ?
これはアバターに衣装を追加するときに使うモノです。
「アバターのボーン」と「衣装のボーン」の2つを混ぜて使う際に使えます。

↓このようなアバターにあるボーンを取り出して別のモデルを作った時向けのモノです。

土台の構造さえ合っていれば、ボーンは多少増えてもOKです。

元となる「ボーン形」が同期してるのが重要になります。

この形が一致してないと上手く動かない可能性が出てくるので…
公式的には「○○想定」以外には対応できないと書いてます。

それでも、アバターのボーンはヒューマノイドというUnityの人体規格に合わせたボーン構で作られてます。

この企画は他のモデルでも共通です。
なので、非対応衣装でも意外と何とかなります。

なので多くのVRChatユーザー非対応衣装の着せ替え挑戦して動かしてきます。

非対応衣装を着せる場合は…
・ボーンの名前を一致させる
・ボーンの位置を一致させる
・衣装モデルの形をアバターの体と一致させる
…のような手動の調整が必要になります。
また「ボーンが無いモデル」や「ボーン構造が独立してる(アバターとは別物)」には使わないです。

このような「アクセサリー」追加は手動でボーンを開いて配置か…
「MA Bone Proxy」を使ってください。
以上が何に使うモノかの解説です。

そしたら衣装を着せる方法を解説していきます。
普通にモデルを入れるだけでは動きが同期しない
アバターと衣装のモデルを用意。
そして何も設定してない衣装のモデルをアバター直下の階層に配置。

すると… アバターと衣装の動きが同期しません。

以上が普通にモデルを入れるだけでは動きが同期しないの解説です。
旧式の対処法は「ボーンを開いて」1つ1つ移植
この問題の古い解決法は「ボーンを開いて1つ1つ移植」です。
編集できるようにするためにプレハブを展開。


ここからの作業を行うと… アバターの原状復帰が大変なことになります。
基本的に見るだけで良いです。
どうしてもやりたい方はバックアップを取ってから進めてください。
衣装モデルの中にあるArmatureを選択。
そしてアバターの中にあるArmatureの “中” に配置。

それ以降、衣装モデルのボーンを開いてアバターボーンの中に配置。
この同じ作業を全てのボーンで繰り返します。

全てのボーンが配置し終われば作業は完了。
…ですが、これはあまりにも面倒すぎます。


あとアバターのボーンの中に1つ1つボーンを入れてるので…
衣装を外したくなった時に原状復帰が大変です。
面倒すぎるので「キセテネ」みたいな着せ替えツールが登場しました。

その文脈の1つで生まれたのがModular Avatarの「MA Merge Armature」です。
MA Merge Armatureで楽に衣装導入
アバターの階層直下に衣装モデルを配置。

そして、アバターと衣装の「ボーン名」が完全に一致してるか確認します。

あと、可能であれはボーンの形も同じにしてください。

この2つの前提条件を守る必要があるため…
基本的には対応アバターしか動かないという表記になってます。


それでも動くときは動く…(?)
この2つが守られてるなら、多少ボーンを追加しても大丈夫です。

そしたら衣装モデルを開き、中の「Armature」を選択。

インスペクター → コンポーネントを追加。
「Ma Me」と検索しMA Merge Armatureを選択して追加。

衣装のArmatureに「MA Merge Armature」を追加。(最上位階層はNG)
そして統合先が「なし」になってることを確認。

この統合先でアバターのArmatureを選択。

Armatureを追加した際、特殊な条件を設定する必要があれば…
接頭辞や接尾辞に文字列が入ります。(なければ無視でOK)

この状態で「Playモード」に入ります。

この状態でボーンを操作。
するとアバターの動きに合わせて衣装も動きます。

↓こんな感じの挙動です。

Playモード中のヒエラルキーを確認。
すると… 衣装モデル内のArmatureが消えてることが確認できます。

アバターのボーンを開くと…
旧式のボーンを開いて1つ1つ配置が自動で行われたことが分かります。
あと元の構造にないボーンの名前は自動で変なモノに変わります。

↓こちらのモデルの場合は… リボン部分の追加ボーンがその対象です。

これは「名前被りを回避」という処理が入ったことが原因。


複数の衣装アバターを入れた際…
別々の衣装でボーン名が被ったら正しく動かない可能性があります。
これを回避するための処理です。
基本的に「オン」のままでOKです。
もし何か、この処理で不具合を起こした方はこちらを解除してください。

また、衣装モデルにあるボーン名 “自体” の不一致は直せません。

以上がMA Merge Armatureで楽に衣装導入する方法です。
位置追従モードについて
基本的にアバター => オプジェクトで大丈夫です。

追従なしにすると… Playモード外でボーンを編集した際に動きが連動しなくなります。

Playモードの場合は動きが連動します。


Playモードで同期しないの使い道が無いので…
基本的に使わないと思います。
「アバター <=> オプジェクト」は衣装モデル由来のアニメーションでアバターを操作したいときに使うモノです。
すごい上級者向けといいますか… いつ使うか分からない設定。


普通にアバターの方でアニメーション作った方が良いと思います。
以上がMA Merge Armatureで楽に衣装導入の解説です。
非対応モデル向けの設定(合わせる系)
公式的には「非対応モデル」は着せれないとされてます。

が… 一応非対応モデル向けの設定があります。
・ボーン名を統合先に合わせる
→ 名前設定ミスの調整(動作しない?)
・位置を元のアバターに合わせてリセット
→ アバターに合わせてTransform値の操作
↓このへんガチャガチャして「実行」を押していい感じになったらラッキーというモノです。

名前変更は… こちらでは動作しませんでした。
謎。

なのでボーン名の不一致直せないと思います。

位置を元アバターに合わせてリセットは運がいいと衣装の形がアバターに合う機能です。
上手くいきそうなものを有効化 → 実行を押してください。


…個人的にBlenderで元データ殴っちゃった方が早い感。
UI言語設定
Editor LanguageでUIの言語を変えれます。大家好。

以上がMA Merge Armatureの使い方です。
まとめ
今回はModular AvatarのMA Merge Armatureについて解説しました。
・アバターと衣装のボーン同期を自動化するツール
・衣装Armatureにセットして、アバターのArmatureを読み込めばそれだけで衣装が動く
・使う際はアバターと衣装のボーン名を完全に一致させる必要がある
・基本的に○○専用アバターのみ対応
・位置を元アバターに合わせてリセットなどを使えば非対応でもうまくいく可能性がある
また他にもVRChat向けUnityや3DCGについて解説してます。
ぜひ、こちらもご覧ください。
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