はじめに
今回はBlender3.1の新機能を紹介します。
※紹介するBlender3.1は2022年1月11日時点のAlpha版 (開発フェーズ = Bcon2)です。
すべての機能は紹介しきれません。
細かなパフォーマンス向上や修正は割愛します。
ここでは大きく変わったと感じるポイントに絞って解説します。
主な変更点
主な変更点は以下の5つです。
・UIの変更
・ボーン表示の改善
・ループアニメ作成の強化
・標準アドオンCopy Global Transformの追加
・魚眼レンズ多項式カメラの追加
こちらと、その他の細かな変更点について今回解説します。
UIの変更
UIに若干の変更がありました。
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主な変更点は2つ。
・オプジェクト、ビュー、選択等の表示が上のバーに埋まった事
・LeayoutなどのUI切り替えボタンにフチどりの線ができた事
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最初少し戸惑いましたが、慣れれば快適になったと感じます。
その他にも微妙に色味や言い回しなどが変わってる所がありました。
ボーン表示の改善
Z → 4キーのワイヤーフレーム表示の際、ボーンの透明度を変更できるようになりました。
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ウエイトペイントを行う際のボーンの視認性や操作性の改善されました。
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ループアニメ作成の強化
ドーフシートのアクションでフレーム範囲とループかどうかを手動で設定できるようになりました。
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タイムラインのキーイングと組み合わせることで自動でループアニメーションの生成ができます。
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詳細はこちらをご覧ください。
※これによりPython APIに変更が加わりました。
標準アドオンCopy Global Transformの追加
ワールドのトランスフォームをコピペできるアドオンが標準搭載されるようになりました。
詳しい使い方はこちらで解説してます。
魚眼レンズ多項式カメラの追加
Cycleレンダー限定の機能です。
カメラの設定で魚眼レンズ多項式が追加されました。
レンダープロパティでレンダーエンジンをCyclesに変更。
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カメラを作成し選択。
オプジェクトデータプロパティ → レンズ → タイプの透視投影を選択。
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パノラマ状に変更。
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パノラマタイプを魚眼レンズ多項式に変更。
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K0~4のパラメーターを調整して見え方を変更します。
これで、実世界のパノラマカメラの挙動が再現できるようになります。
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これはイラストなどで魚眼パースを描くときや水滴の中の表現に役立ちます。
その他の変更点
大きな変化では無いですが、使う人からすると嬉しいアップデート内容をまとめました。
Apple Metal のGPU対応
Cyeles レンダーでApple Metal のGPUレンダリングがサポートされるようになりました。
ジオメトリーノードの改善
ジオメトリーノードのパフォーマンスが全体的に大幅に向上してます。
また、AccumulateFieldなどのノードが追加されました。
Obj形式の書き出し改善
obj形式の書き出しが改善されスピードが9~13倍近く上がりました。
ポイントクラウド(点群)の強化
Cyeles レンダーで ポイントクラウドオブジェクトの直接レンダリングサポート。
これでメモリとレンダリング時間の効率化されました。
※ポイントクラウドとは3Dスキャンなどで使われる点によって形を現したデータです。
スカルプトの強化
タイル画像がUDMI対応しました。
大量の解像度が違うテクスチャを番号づけて管理したい人には便利な改善です。
個人的な意見ですが、一般の人はそこまで使わない機能。
スカルプトの素材を作る人が活用してブラシのテクスチャ素材が増える日が来るかな…?という淡い期待。
標準アドオンRigifyの機能強化
・オプジェクトデータプロパティのRigify ButtonsがRigify Generationに表記変更。
・Rigify Generationの上書き/新規の列を削除。
(ターゲットリグオプジェクトの有無で上書きor新規を判定)
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・widget collectionの行の追加
(アウトライナーで作ったcollectionの中から何処にRigを作るかを選択できます。
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・Rigの手足の歯車を押すと均一スケール変更可能に。
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グリースペンシルの強化の強化
グリースペンシルに2つのモディファイアが追加されました。
・シュリンクラップ
・長さの開始/終了のランダム化
まとめ
今回は3.1の新機能やアップデート内容について解説しました。
その他にもPython APIなど様々な機能追加や変更があったようです。
興味がある方は英語のページですがリリースノートに全容が書かれているのでこちらを翻訳してご覧ください。
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