はじめに
今回はBoothの売上を仕訳する方法を紹介します。
・1か月で単位でまとめて仕訳する方法
・1日、1取引単位で仕分けする方法
・入金の仕訳方法
この3つについて解説。
1か月で単位でまとめて仕訳する
複数の売上は月1回にまとめて入力する事ができます。
会計・申告ソフトとは別に、毎日の売上管理表等を内部資料としてノートやExcelなどで別途作成している場合は、まとめて仕訳しても差し支えありません。
弥生『毎日の売上を月1回にまとめて入力してもよいですか?』より
そのためには下記の2つが必要になります。
・1か月分取引記録の帳簿付け
・売上管理表(毎日の取引を1か月分記録)
この2つの作成方法について解説します。
1か月分の帳簿付け
Boothにアクセス。
右上の名前をクリック → ショップ管理を選択。

進行してる月の1つ前を確認します。(ここでは2月)
売上情報 → 売上一覧を押します。

下の方にスクロール。
売上情報が出てきます。
総売上と受取金額の2つを確認します。

会計ソフトを立ち上げ情報を打ち込みます。
私は弥生の『仕訳の入力』を使ってます。

総売上と受取金額の2つを元に下記のように変換します。
(借)売掛金 = 受取金額
(借)支払手数料 = 総売上-受取金額
(貸)売上 = 総売上
総売上=931、受取金額=810の場合は下図のように入力。
摘要にそれっぽいことを書いて登録ボタンを押します。

これで1か月分の帳簿付けが完了です。
売上管理表の作成
Boothにアクセス。
右上の名前をクリック → ショップ管理を選択。

売上情報 → 売上一覧を押します。

一番上の右側、売上管理CSVを発行するを選択。

売上管理CSVを発行するをクリック。

絞り込みで支払日時を選択。
期間で記録したい月の1日~月の終わり日までを入力
状態の支払い済み、発送完了にチェック。
発行するをクリック。

すると発行中になります。
しばらくするとダウンロードするを押せるようになります。
※期間を1月と2月に変更しました。

表計算ソフトでCSVを開いて確認。
私はLibre Officec(無料)を使用。
下記のような設定で開くと確認できます。

支払い日時、単価、手数料、受取金額、この4つが記録されていればokです。
同時購入して頂いた場合は手数料、受取金額、支払い日時の3つが上の1行にまとめて表記されます。
なので下部分は空白で大丈夫です。

問題が無さそうであれば名前を分かりやすいモノに変更。

これを7年ぐらい保存します。
長期保存の重要データなのでクラウド系の管理を使う事をおすすめします。
(One DriveやGoogleドライブなど)

これで売上管理表の作成が完了です。
入金された時の処理
Paypalの場合は私はこのように処理してます。
(借)その他の普通預金 ****円 / (貸) 売掛金 ****円
売掛金、その他の普通預金 = そのままの入金額
普通預金に入金された場合は下記の通りです。
(借)普通預金 ****円 / (貸) 売掛金 ****円
(借)支払手数料 ***円
売掛金 = そのままの入金額
普通預金 = 売掛金-支払手数料(200or300円)
支払手数料 =(200or300円)
Paypalの場合振り込み手数料が無料です。
なので受取口座にPaypalを使う事をおすすめします。
※入金処理は1仕訳で1か月分になるので管理表の作成は不要です。
個別で仕分けする場合
1回の取引を個別に仕訳する方法を紹介します。
大変ですが、1日単位で売上の状況が分かるので便利です。
Boothにアクセス。
右上の名前をクリック → 注文一覧を選択。

売れた商品横の『注文詳細を見る』を押します。

ここで、支払い日時、受取金額、商品合計、手数料の4つが確認できます。

会計ソフトを立ち上げ情報を打ち込みます。
私は弥生の『仕訳の入力』を使います。

Boothの情報を下記のように変換。
支払い日時 → 取引日
受取金額 → (借)売掛金
手数料 → (借)支払手数料
商品合計 → (貸)売上
摘要にそれっぽいことを書いて登録を押します。

これで売れた時の処理が完了です。
また売上管理表を作成すれば1日単位の合計金額をまとめて書けます。
Boothの手数料計算
ダウンロード商品の場合『商品価格×5.6%+22円』です。
分かりやすく書くと『(売上額×0.056)+22円』になります。
詳細はこちらに書かれてます。
小数点以下は0.01円でもあると1円とカウントされるようです。
同時購入の注意点
このように1回注文で複数の商品を買って頂ける事があります。
この場合手数料が少し変わります。

480円と680円の商品を別々で買われた場合 → 87円
480円と680円の商品が同時に買われた場合 → 110円

2点同時
・((680+480)×0.056)+22円=86.96 → 87円
2品個別
・(680×0.056)+22円=60.08 → 61円
・(480×0.056)+22円=48.88 → 49円
・61+49=110円
このような微妙な計算があるので1日や1取引単位で書く場合は注文詳細を見ることをおすすめします。
おまけ:なぜ支払い日時を記録するのか
Boothには取引関係の日付が3つあります。
注文日時、支払い日時、発送日時。
簿記中での取引は『資産、負債、純資産、収益、費用』の5つ増減。
つまり、お金の動きが発生したタイミングの日時。
日常会話の取引では『〇〇の交渉が決まった』などの約束が決まった事を意味します。
しかし簿記、帳簿付けでは決まっただけでお金は動いてないので取引にはなりません。
※逆に簿記では日常では取引と言わない、盗難や災害による資産の損失を”取引”という言葉であわらし記録します。
DL商品の場合、注文日時と発送日時はお金や資産が動いてないので除外。
なので支払い日時が記録対象になります。
※在庫がある商品の場合、発送日時で資産の減少(仕入れ額の減少など)を記録する事があります。
という仕組みです。
まとめ
今回はBoothの売上を仕訳し帳簿付けする方法を紹介しました。
他にも、クリエイター向けの帳簿付け・確定申告関連の情報はこちらでまとめてます。

ぜひこちらもご覧ください。
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