【PADI】スキューバーダイビングライセンスの違いと取り方について

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はじめに

今回は、スキューバーダイビングライセンスの違いと取り方についてまとめます。

0からPADI ~ AWDを取った時の記録です。

ライセンスの現状

現状は下記の2つの問題を抱えてます。

・講習内容がライセンスを取る場所で変わる
・高額機材のぼったくりや、詐欺のような売り方が横行している

講習内容がライセンスを取る場所で変わる
「指導団体」や「ダイビングショップ」などで講習内容が若干異なります。
そして内容の差が生まれます。

指導団体は「PADI」という最大手の指導団体を選べば、ハズレはありません。
なのでPADI系列の中から、自分が信頼できそうなショップを選ぶ形になります。

最低限の潜る知識や技術がある証明になりますが…
技術の証明力は弱いです。
現状はダイビングの本数や、1ダイブ目を見て判断される形になってます。

【高額機材のぼったくりや、詐欺のような売り方がをされる事がある】
一言で言うと「初心者ダイバーはカモられやすい」です。
特に都市型ショップに、無理な売込みが多いようなので注意。

【例】
・ライセンス講習を4万でおこなう(赤字ライン)
 → 機材レンタル代を別表記 → 結局7~8万ぐらいになる
 → 習得後70万ぐらいするフル機材セットを見積り、売り込もうとする

・一般的ライセンス(OWD)より1つグレードの低いライセンスを取らせる
 → OWDより入門的なスクーバ―ダイバー(PSD)のライセンスがあります
 → これは取っても、限界水深が浅くあまり使い物になりません
 → これをライセンス講習としてOWDとほぼ同額で取らせようとする店があります

・4万と明記しながら、後で必要な金額が増えていく
 → 機材レンタル代、教材代などを別払で書いてる店があるので注意

このようなトラブルを回避するには適切な知識や相場を知る必要があります。

一般的な人にとっての”ライセンス”は「OWD」です。
※OWD = オープンウォーターダイバー

だいたい、OWDライセンスの相場は5~7万円です。
これより低い場合、何かが表記されてないです。
もしくは、ライセンス取得後、高額機材の売り込みが待ってます。

店を選ぶなら、都市型なら近所で個人でやってて、自由そうな所。
なければ、現地ショップがおすすめ。
だいたい、店構えがしっかりしてる所やプールを持ってる所は怪しい印象。

教材費、人件費、店舗代、機材代などを考えると最低4万以上取らないとお店側が赤字。
プールなどを持ってる店舗であれば、その維持費も必要。

それでも定価や安い値段でライセンスを売ってる所は「後で回収する仕組み」が必ずあります。
気をつけてください。

機材は… レジャーの範囲であれば基本不要。
旅行の荷物が増えて、旅行に行きにくくなります。

1つ機材を買うより、フルレンタルを使った方が安くダイビング回数が増えます。
潜水系の仕事に就く予定がある段階になってからの、購入の検討で大丈夫です。

ライセンスの差

指導団体の差

指導団体はPADI、NAUI、SNSIなど40近くあります
この指導団体で、基本は同じですが教え方などの内容が微妙に変わります。
紙で例えるなら、A4やB4といった規格が40個ある状態。

基本的な考え方として、技術の差はあってもライセンスの差は無い事
何でもいいので、取れば潜れます。

その上で、おすすめは「PADI」です。
PADIは世界最大の指導団体で、これを持っていれば大概は何とかなります。

Professional Association of Diving Instructors | PADI
Try scuba diving. Learn to dive with PADI: Professional Association of Diving Instructors. PADI is the world's leading scuba diver training organization.

ダイビングショップの差

実習系を中心に、ダイビングショップによって若干の講習内容が変わります。

【お店による違いの例】

プールなどの限定された所でおこなう実習
 → プールを持って無いショップは波の穏やかな海洋で行う…など

ダイビングショップは主に下記の4つに区分されます

【ダイビングショップの区分】

・都市型
 → お店の近くに海が無い
 → 海に出て稼ぎにくいので、機材などを売って収益化するところが多い
 → ぼったくり率が多い(良心的な所もある)
 → 海までの交通費がかかるので、値段が高くなりがち
 → 良い所に当たれば、長期的に面倒を見てもらえる
 → インストラクターに成長を見てもらえる
 → ツアーに参加すれば、サーク活動のようなノリになる
 → 人間関係、信頼関係、コミュニティが作りやすい

・現地型
 → お店の近くに海がある
 → お店周辺の海域に詳しい
 → 海に出て稼ぎやすいので、機材の売り込みは少ない
 → 海までの交通費が無いので、値段が抑えられることが多い
 → 旅行先でお世話になることが多く、その場限りの関係になりやすい
 → 人間関係、信頼関係、コミュニティが作りにくい

・ダイビングスクール
 → 講習に力を入れてるのお店

・ダイビングショップ
 → 講座を行うこともあるが、潜る事がメインのお店

安く取る裏ワザ的なモノに、
海外の現地型ダイビングショップを狙う方法があります。

…ただ、そのためだけに海外に行くと交通費で普通に赤字です。
セブ島などに、行く予定がある方は、この選択もアリです。

また、インストラクター系のライセンスなどは、PADIのお店格付けで「5スター」でないと取れない事があります。

その段階に来ましたら、お店の格付けもチェックして見てください。

5スターだからといってぼったくりが無いとは別なので注意。
むしろ、5スター維持に経費を使ったり、
雇ってる人が多いので… より、資金回収が強い印象。

5スター」のショップで講座を受けた場合、ゴールドカードが発行されます。
普通のお店=青色、5スター=金色。
ただ、海洋保全のAWAREに寄付したら、その年の柄のAWAREデザインカードが貰えます。
(5スターでも同じ柄です)

Cカードの種類
スクーバ・ダイビングを楽しむ為に必要な『Cカード』。PADIが発行するダイビングCカードには様々な種類があります。再発行でも入手可能。期間限定デザインもありますのでお見逃しなく!

どうしても、ゴールドカードが欲しい方は5スター店を選んでください。

ダイビングショップの選び方

私がおすすめする選び方は下記。

1,まず、どこでも良いので近所で探す(PADIのショップ検索で調べる)
2,近所に無いなら現地型ショップを探す
3,海外に行く機会があれば、海外の現地ショップを使う
4,どうしても"ココ"と決めてるなら都市型ショップを使う

個人的に一番重要と思ったポイントは「お店への行きやすさ」です。
自転車で行ける範囲でぼったくりが無さそうなお店があれば、そのお店がおすすめ。

【近所に行きつけのダイビングショップがあるメリット】

・ライセンスのグレードを上げる際、担当者が変わるという負担が少ない
・ガイドさんに自分のレベルが分かった上でツアーに参加できる
・コミュニティが作りやすい(ツアー参加者が地元民の可能性が高い)

ーーーーー

※個人的に、規模が小さいお店がおすすめ。
大きすぎると担当者が変わったり、流れ作業的になりがち。
 → これらのメリットが無くなることがあります。

ショップの探し方はPADI公式の「ショップ検索」にアクセス。
ここで地域を検索すると、お店のグレードとセットで出てきます。

全国のダイビングショップ(スクール)検索 | PADI
ダイビングショップは世界的信頼のブランド「PADI」をお選びください。ここで紹介する全国500あまりのPADIダイブセンター/リゾートは、世界中のダイバーの6割以上を排出するPADIから認可を受けた信頼のおけるお店ばかり。講習の品質管理もバッチリです。

どうしても、金色のライセンスカードが欲しい場合、5スターの店舗を選んでください。
※5スター店でも規模的、予算、担当者の変更的に良いお店とは限らないので注意。

近所で2~3か所候補が出た場合、「口コミ」や「WEBサイトの見やすさ」などを見ます。

・口コミで、高額機材を売りつけられそうになったりした場所は避ける
・WEBサイトが見づらいと、長期的にストレスになるので避ける
(ツアーなどに行きづらい)

私の地元では、自転車で行ける範囲で2つ候補地がありました。

・OWDが4万で取れる5スター店
しかし、口コミを見ると70万の機材売りつけられそうになったと書かれた店
+WEBサイトが見ずらい

・個人経営、趣味の延長でショップやってそうな所、
OWDは8万ぐらいで、水中写真が得意
+地元であれば車の送迎あり
+WEBサイトが見やすい

OWDだけで見ると割高ですが、後者のショップを選びました。
(車の免許を持って無いので、送迎がある所も選んだポイントでした)

PADI – ダイビングライセンスの差

ここからはPADIのダイビングライセンスに絞って内容を紹介していきます。
PADIのライセンスは下記の2つに分けられます。

・ステップアップ系ライセンス
・スペシャリティ系ライセンス

PADI – ステップアップ系ライセンスについて

基本的な資格区分は下記。

◆レジャー向け資格
・スクーバーダイバー(12m、これは安価ライセンス系の罠によく使わるので注意)
オープンウォーターダイバー(Cカード、これが一般的)
・アドベンチャーダイバー
アドバンスオープンウォーターダイバー(水深の30m~40mの解放)
・レスキューダイバー(命の危険を回避できる、安全性が上がる)
・マスターダイバー

ーーーーー

◆プロ向け資格
ダイブマスター(ダイビング関係で働く技術がある事の証明)
・アシスタントインストラクター
インストラクター(他の人にライセンスを与えれる立場になれる)

※「マスターダイバー」と「ダイブマスター」は名前が似てますが別物なので注意。

ーーーーー

◆子供向け資格
・15歳以下は〇〇ジュニアライセンスになる
・ジュニアライセンスはレスキューまで取得可能

こちらを、1つ1つ見ていきます。

ジュニアライセンス

15歳以下の場合は子供向けのライセンスを取る事になります。

◆子供向けライセンス 

・ライセンスの取得は10歳以上から参加可能
・10歳~15歳で取った場合「ジュニアライセンス」になる
・取得しても解放される水深が少し浅くなる
・ジュニアはレスキューダイバー(RED)まで取得できる
・15歳を超えると、自動で普通のライセンスに切り替わる

子供の体には、体格的に耐えられる水圧が少ないです。
そこで年齢制限や、取得しても潜れる水深に制限がかけられます。 (詳細

◆ジュニアライセンス

・ジュニア - オープンウォーターダイバー
・ジュニア - アドベンチャーダイバー
・ジュニア - アドヴァンスドオープンウォーターダイバー
・ジュニア - レスキューダイバー
◆年齢と水深の制限

10~11歳 → 最大水深12mまで、保護者やPADIのプロダイバーの同伴が必要
12~14歳 → 最大水深18m(教育で21mまで化)、成人ダイバーの同伴が必要
15歳 → 成人ライセンスに切り替わる

スクーバーダイバー(PSD)

「オープンウォーターダイバー」の下位互換のようなものです。
水深は12mまで解放。
しかし、一般的なライセンスの「OWD」は水深18mまで解放される。
この差が他の人と一緒に潜りにくくて、取得してもあまり意味がないライセンス。

ーーーーー

たまに、格安でライセンスが取れます系で詐欺っぽい使われ方をされるので注意。
詳細はこちら

【参加条件】
・健康に問題が無い方(ダイバーメディカルを参照)
・10歳以上の方(正式なライセンスは15歳から)

オープンウォーターダイバー(OWD)

もっとも一般的なライセンス。
「OWD」や「Cカード」と呼ばれるもの。

これがあれば、レジャーダイビングは大体できます。
ただ、ダイビング用に水圧、酸素、ハンドサインなど覚えることが多く、やや大変。
詳細はこちら

【参加条件】
・健康に問題が無い方(ダイバーメディカルを参照)
・10歳以上の方(15歳以下はジュニアライセンス)

OWDは、0を1にする大変さがあります。

↓↓とった時の記録はこちらに載せてます↓↓

アドベンチャーダイバー(ADV)

「アドバンスオープンウォーター」の下位互換のようなもの。
25個のアドベンチャーダイブ講座から”3種類”の講座を受けると取得できます。
その気になればOWDから、座学ゼロの実習だけで取得できます。

【25種類の講座について】

◆水中ナビゲーション
 → コンパスなどを使い、水の中で迷わない練習
 → アドバンスオープンウォーターを取るなら必修

◆ディープ
 → 水深が深い所に行く練習
 → アドバンスオープンウォーターを取るなら必修

◆水中ナチュラリスト
 → 海洋生物について学ぶ

◆アルティチュード
 → 山の中の湖など、標高が高い所に潜る

◆カバーン
 → 洞窟の中を潜る

◆ピーク・パフォーマンス・ボイヤンシー
 → 浮力のコントロールを学ぶ(中性浮力)

◆ボート
 → 船の上からダイビングする方法を学ぶ

◆デジタル・アンダーウォーター・イメージング
 → 水中写真と画像編集を学ぶ

◆レック
 → 沈没船などの遺構を学ぶ

◆ナイト
 → 夜間のダイビングを学ぶ

◆ドライスーツ
 → 寒い所でダイビングするためのスーツの使い方を学ぶ

◆ダイバー・プロパルジョン・ビークル
 → 水中スクーターの使い方を学ぶ

◆サーチ&リカバリー
 → 水中で物を探す方法を学ぶ

◆魚の見分け方(AWARE)
 → 魚について学ぶ

◆Dive Against Debris(AWARE)
 → 水中のゴミ回収について学ぶ

◆ディレイド・サーフェス・マーカー・ブイ
 → 水中から水面に向かって出せるブイの使い方を学ぶ
 → これを使うと、水中から水面の人に位置を知らせることができる

◆ドリフト
 → 海流に乗るダイビングを学ぶ

◆エンリッチド・エア・ダイブ
 → 酸素が通常より多いタンクの使い方を学ぶ

◆サメの保護(AWARE)
  → サメについて学ぶ

◆サイドマウント
 → タンクを2つ用意し、左右の脇に配置して潜る方法を学ぶ

◆フルフェイス・マスク
 → 顔全体を覆うマスクの使い方を学ぶ(会話が可能)

◆アイス
 → 寒すぎて、水面が凍った場所でのダイビングを学ぶ

◆リブリーザー
 → 泡が海中に出ないダイビングを学ぶ(潜水時間up+魚が逃げにくい)

◆セルフ・リライアント
 → 水中で1人でも、何とかする方法を学ぶ
 → 翻訳するなら「自己信頼」や「自己依存」など

◆アダプティブ・サポート
 → 身体、知的障碍者をサポートして潜る方法を学ぶ

※(AWARE)  = PADI AWARE系列の企画。
海の環境保護を目的としたプロジェクト。
清掃活動や珊瑚の保全などを行う。

オープンウォーターダイバーをより深く掘り下げるのが目的。
SP系ライセンスの橋渡し、お試し的な存在。

※アドベンチャーダイバー自体は、取得しても何か制限が解放されるモノではないです。
経験が積めたり、AOWの取得日期間を分散できる事などがメリット。

【参加条件】
・健康に問題が無い方(ダイバーメディカルを参照)
・オープンウォーターダイバー取得済みの方
・10~12歳以上の方(受ける講座によって、年齢制限が変わる)

アドバンスオープンウォーターの下積み的なモノ。
期間を空ける目的で使われることがあるかな…?というライセンス。

AOWライセンスを取る人は「ディープ」と「水中ナビゲーション」は必修。
そして、残りの3つはどの環境でもできる簡単なモノを手堅く取るのが主流のようです。

ボート = 船で沖に出て潜る
魚の見分け方(AWARE) = 海で見た魚を図鑑で調べる
デジタル・アンダーウォーター・イメージング = 水中写真を撮る
ピーク・パフォーマンス・ボイヤンシー = 中性浮力をより練習する

アドバンスオープンウォーター(AOW)

25個のアドベンチャーダイブ講座から「水中ナビゲーション」と「ディープ」が必修なので受けます。
その上で”3種類”の講座を受けると取得できる資格。

【必要な講座について】

・水中ナビゲーション
・ディープ
・任意のアドベンチャーダイブ3講座

 → 合計5講座受ける

アドベンチャーダイバーを持ってる場合、追加で2つ講座を受ければ取得可能。
取得すると、潜れる最大深度が30~40mに開放されます。
(※PADI公式は深度30m以内を推奨してます)

【参加条件】
・健康に問題が無い方(ダイバーメディカルを参照)
・オープンウォーターダイバー取得済みの方
・12歳以上の方(15歳以下はジュニアライセンス)

↓こちらも取りました。取った時の記録はこちらにまとめてます。

レスキューダイバー(RED)

ダイビング中の事故や、仲間の救助方法が学べる視覚。
特に何かできることが増えるわけではないです。

主な取得の動機は下記

・より深くダイビングを学びたい方
・自分、もしくは仲間がトラブルに合った方
・潜水関係の仕事を目指してる方

制限が解放されるわけではないですが…
実際に事故にあった人などが、対処法を知りたくて取る資格。
取得後の命の危険を減らせるのがメリット。

【参加条件】
・健康に問題が無い方(ダイバーメディカルを参照)
・アドベンチャーダイバー取得済みの方
・エマージェンシー・ファースト・レスポンスやそれと同等の資格を持ってる方
・12歳以上の方(15歳以下はジュニアライセンス)

エマージェンシー・ファースト・レスポンスは2年ごとに更新料が1万円ぐらいかかります。
なので、更新不要の互換がある資格を取る人が多いです。(詳細

詳しい事は、講座を受けるダイビングショップと相談になります。

マスターダイバー(MSD)

アマチュア、レジャーダイバーの中で最高の資格。
特別な講座や実習は無く、とっても何かできる事が増えるわけでは無いです。

経験に対する「表彰」的な意味合いが強いライセンス。

【認定条件】

・アドバンスオープンウォーター取得済みの方(AOW)
・レスキューダイバー取得済みの方(RED)
・5つ以上のスペシャリティー系ライセンスを取得済みの方(SP×5)
・ダイビングログに50ダイブ以上の記載がある方(ダイブ50本)

表象的なモノなので… 条件を満たすと取れるようです。
なので、「参加条件」ではなく「認定条件」と表記しました。

マスターダイバーは認定されるだけです。
特に何か、できる事が増えるわけではありません。

プロ系資格の「ダイブマスター」は別物で、スタッフとして働くことができるようになります。
名前がよく似てるので注意してください。

ここまでが、一般の方向け資格になります。

ダイブマスター(DM)

ここからはプロ向け資格になります。

ダイブマスターはプロへの第一歩となる資格です。
取得するとダイビングの「スタッフ側として働く」ことができます。

※他にも、細々とできる事が増えます。

【参加条件】
・健康に問題が無い方(1年以内の医師の署名の入った病歴/診断書が必要)
・アドバンスオープンウォーター取得済みの方(AOW)
・レスキューダイバー取得済みの方(RED)
・2年以内にエマージェンシー・ファースト・レスポンスやそれと同等の資格を履修した方
・40回以上のダイビング経験がある方(ダイビングログで計算)
・18歳以上の方

勉強内容は「座学」と「実習」の2つ。
OWDの講座の上位互換のようなことをします。

座学で、リスクマネジメントについて学んだり…
実習で、15分立ち泳ぎしたり…

知力、体力ともに必要な資格です。

公式サイトで見たら、2~3か月ぐらいの講習期間が必要と書かれてました。
プロ向けとなので、結構大変そうです。

アシスタントインストラクター(AI)

ダイブマスターとインストラクター系の違いは「教育」ができるようになる事。
つまり、これを取得すると他の人にライセンスを与えることができます。

【参加条件】
・健康に問題が無い方(1年以内の医師の署名の入った病歴/診断書が必要)
・ダイブマスター取得済みの方(DM)
・2年以内にエマージェンシー・ファースト・レスポンスやそれと同等の資格を履修した方
・18歳以上の方

※ダイブマスターでない場合、ダイブマスター・コースのダイバー・レスキュー・スキル評価を修了すれば参加可能。

ただ、アシスタントインストラクターは「教育ができる」ようになる1歩前のような状態。
インストラクターのお手伝いはできますが、自分ひとりでライセンス与えることはできません。

アシスタントインストラクター取得後、
どのレベルのライセンス認定ができるようになりたいかでさらに取得する流れになります。

スクーバ・インストラクター

インストラクターになると、教育をしてライセンスを与えることができます。
このライセンスを与られるライセンスによって、受ける講座や取るべき内容が変わります。

オープンウォーター・スクーバ・インストラクター(OWSI)
 → 体験ダイビング~ダイブマスターまでのプログラムを実施可能
 → インストラクター開発コースの履修、試験の合格、EFRの取得が必要

◆スペシャリティ・インストラクター
 → スペシャリティ系のライセンスプログラムを実施可能
 → それぞれの内容に合わせた資格を取る必要がある
 → さらに、OWSIライセンスを1年以内に履修or更新が必要

◆マスター・スクーバ・ダイバー・トレーナー
 → インストラクター会の表彰的な資格
 → 5個のスペシャリティインストラクター認定を受ける
 → 25人以上のPADIダイバーを認定する

◆マスター・インストラクター
 → "教える人"を教えることができる
 → アシスタント・インストラクター・コースを単独で実施可能
 → 超プロ向けの条件を超える必要がある。
(たぶん、このブログの読者層はこの段階ではないので省略)

IDCと呼ばれるインストラクター開発コースは下記の2つがセットになってます。
アシスタントインストラクター(AI)
・オープンウォーター・スクーバ・インストラクター(OWSI)
つまり、IDCを受けることがインストラクターへの1歩。
あとはインストラクターのレベルが上がるイメージ。

PADI – スペシャリティ系ライセンス

「ステップアップ系ライセンス」とは別に、興味がある専門領域のライセンスを個別に取得することができます。

取ると出来ることが増える重要なモノから、それ必要…?となるものまで多様なコースがあります。
いっぱいあるので… 何を取るかは「自分に必要かどうか」で決めます。

※2023年8月時点のライセンスをまとめます。
何か増えてるかもしれないので、念のため公式サイトの紹介ページもご覧ください。

できる事が増える系SPライセンス

【エンリッチド・エア・ダイバーSP】
→ 酸素の配合比が多いタンクを使えるようになる
→ 海外では一般的になりつつある機材
→ 潜水時間が増え、減圧症のリスクが下がる
→ やや高価で、最大深度が下がる
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者+12歳以上」
→ 内容は「座学+2実習」
→ エンリッチド・エアが使用できるようになる

ーーーーー

【セルフ・リライアント・ダイバーSP】
→ 自分自身を頼り、にダイビングする方法を学ぶ
→ 参加条件は「AOW以上のライセンス保有+ 100以上のダイビング経験+ 18歳以上」
→ 内容は「座学+3実習」
→ “その気になれば”1人でダイビングできるようになる


※ただし、取得後でも単独ダイブは推奨されてないので注意

ーーーーー

【エマージェンシー・オキシジェン・プロバイダーSP】
→ 他の人が減圧症になった際に、純酸素を供給して対処する方法を学ぶ
→ 参加条件は「ダイビングの関係者であること」
→ 内容は「座学+実習」
→ 有事の際、他の人に純酸素を供給することができる

※1:日本では持って無くても大丈夫だが、持っておくととっさに動ける安心感が手に入る
※2:海外の場合、この資格が無いと酸素供給できない事がある(その国の法律による違い)

ーーーーー

【AWARE_ダイブ・アゲインスト・デブリSP】
→ 海洋ゴミの清掃、分類、記録+報告方法などを学べる
→ 取り除くゴミと、残しておくゴミの違いを学べる
→ ダイビング中、海洋のゴミが気になった人におすすめ
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者+12歳以上」
→ 内容は「座学+1ダイブ」
→ アプリで、ゴミの回収データの報告ができるようになる

ゴミを回収するだけなら… 勝手にできます。
が、それの分別、報告などはSPの勉強が無いと難しい印象。

使用するアプリが基本英語。
入れてみたが、指導が無いと書き方や分別が難しい。

また、缶やタイヤなどのゴミは生物の生息地になってます。
なので、拾わない方が良い事もある事もあるので…
ゴミを拾うにも、知識が無いと難しい

取るなら、稲取マリンスポーツセンター(伊豆)が良さそうです。
費用の負担が手厚く、取るのに必要なのは交通費とライセンスカードの発行費ぐらいです。

特に何も解放されない系SPライセンス

これ以降紹介するものは、取っても何か制限が解放されるようなモノではないです。

もしやるなら、取った方がいいモノ

「何も解放されない系」から特殊な機材や条件のモノをまとめました。
事後が起こると、命の危険に繋がる可能性があります。

無くても、制限がかかる事はないですが…
もしやりたい、使いたいなら専門知識を学んだ方がいいと思ったライセンス群。

(※判断は個人的なモノです)

【サイドマウントダイバーSP】
→ 体の脇にボンベを配置して潜る方法を学べる
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者+15歳以上」
→ 内容は「座学+4ダイブ(プール1回)」
※ライセンス無しでもサイドマウントは使用可能(受講の義務なし)

【ドライスーツSP】
→ 寒い所で潜れるスーツの使い方を学べる
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者(ジュニア化)」
→ 内容は「座学+2ダイブ」
※ライセンス無しでもドライスーツは使用可能(受講の義務なし)

【ダイバー・プロパルジョンビークルSP】
→ 俗にいう水中スクーターの使い方を学べる
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者+12歳以上」
→ 内容は「座学+2ダイブ」
→ 両手がふさがり、邪魔になるのであまりいい評判は無い
※ライセンス無しでも水中スクーターは使用可能(受講の義務なし)

【ナイトSP】
→ 夜のダイビングついて詳しくなれる
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者+12歳以上」
→ 内容は「座学+3ダイブ」
→ 持って無くても潜れるが、環境が大きく違うので取っておきたい
※ライトに向かって突進し、最悪体に刺さるダツなどの魚に対処する必要がある

【ディープSP】
→ 深く潜るダイビングついて詳しくなれる
→ 参加条件は「ADV以上のライセンス保有者+15歳以上」
→ 内容は「座学+4ダイブ」
→ 深度18mの制限は、AOWライセンスの取得で超えれる
※取る必要は無いかもしれないが、危険な深度なので安全面で受講できるならしたい一品。

【ドリフトSP】
→ 海流に乗るダイビングを学ぶ
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者+12歳以上」
→ 内容は「座学+2ダイブ」

【アルティチュードSP】
→ 海抜300m以上の高所でダイビングする方法を学ぶ
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者(ジュニア化)」
→ 内容は「座学+2ダイブ」

【アイスダイバーSP】
→ 流氷の下など、氷の下の海に潜る方法学ぶ
→ 参加条件は「AOW以上のライセンス保有者+18歳以上」
→ 内容は「座学+3ダイブ」

専門性を磨きたいなら取りたいモノ

「何も解放されない系」から無くても何とかなりそうなモノをまとめました。

急ぎで取らなくても大丈夫なモノ。
無くても、制限が無く、命の危険性は低いです。

その領域をより深く学びたくなったら取るのがいいと思うライセンス群。
(※判断は個人的なモノです)

【水中ナチュラリストSP】
→ 海の生物について詳しくなれる
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者(ジュニア化)」
→ 内容は「座学+2ダイブ」

【水中ナビゲーターSP】
→ 水中での位置把握ができる
→ 洞窟や沈没船のダイビングに有利
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者(ジュニア化)」
→ 内容は「座学+3ダイブ」
※AOWアドベンチャーダイブのナビゲーター講座からより深く学びたい人向け。

【器材SP】
→ 機材についてを学ぶ
→ 機材を長持ちさせることができる
→ 参加条件は「SD以上のライセンス保有者(ジュニア化)」
→ 内容は「座学のみ」

【ボートSP】
→ ボートからダイビングする方法を学ぶ
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者(ジュニア化)」
→ 内容は「座学+2ダイブ」

【魚の見分け方SP】
→ 魚を見分ける方法を学ぶ
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者(ジュニア化)」
→ 内容は「座学+2ダイブ」

【水中フォトグラファーSP】
→ 水中写真についてを学ぶ
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者(ジュニア化)」
→ 内容は「座学+2ダイブ」

【水中ビデオグラファーSP】
→ 水中での動画撮影についてを学ぶ
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者(ジュニア化)」
→ 内容は「座学+3ダイブ」

【デジタル水中フォトグラファーSP】
→ 水中写真+画像加工についてを学ぶ
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者(ジュニア化)」
→ 内容は「座学+2ダイブ」

【サーチ&リカバリーSP】
→ 水中でモノを探す方法、場所を記録、回収する方法を学ぶ
→ トレジャーハンター、水中考古学者向け
→ 参加条件は「AOW以上のライセンス保有者+12歳以上」
→ 内容は「座学+4ダイブ」

【レックSP】
→ 沈没船に特化したダイビングを学ぶ
→ 参加条件は「AOW以上のライセンス保有者+15歳以上」
→ 内容は「座学+4ダイブ」

【プロジェクトAWARE – SP】
→ 海全体の環境保全を学ぶ
→ 参加条件は「特になし」
→ 内容は「座学のみ」

【サンゴ礁の保護 – SP】
→ サンゴ礁に特化した環境保全を学ぶ
→ 参加条件は「特になし」
→ 内容は「座学のみ」

【AWAREサメの保護 – SP】
→ サメに特化した環境保全を学ぶ
→ 参加条件は「OWD以上のライセンス保有者+12歳以上」
→ 内容は「座学+2ダイブ」
※座学だけなら、ライセンス無しでも参加可能

おまけ:潜水士について 

潜水士は、潜水系のプロを目指すなら、取っておきたい資格です。
ただ、ダイビングとは別物です。

【潜水士について】

・PADIといった、ダイビングライセンスとは別の国家資格
・水中、海中で安全に作業できるかの知識をはかる試験
・18歳以上の人であれば受けれる
・内容は座学だけ

なので、プロの方はダイビングライセンスとセットで取ることが多いです。
ただ、業種によっては不要な事もあります。

【取得パターンの例】

・ガイド型のプロ → 「ダイブマスター+潜水士」
・水中調査、作業系のプロ → 「それなりのダイビングライセンス+潜水士」
・インストラクター型のプロ → 「インストラクター」

あると就職や仕事に有利なモノと思ってください。

逆に言うと、仕事を取る予定がなければ不要。

まとめ

今回はスキューバーダイビングライセンスの違いと取り方について解説しました。
・基本はPADIのライセンスを取る
・一般的な「Cカード」はオープンウォーターダイバーライセンス(OWD)
・OWDの予算は5~7万円程度
・安すぎると、ぼったくり機材を買わされる可能性がある
・機材は基本、フルレンタルでok、旅行の荷物も増えなくて便利
・機材は潜水系の仕事に就く段階になってから考える
・水深の最大値を下げるならアドバンスオープンウォーターまで取る
・ある分野を学ぶ、特別な機材を使うにはスペシャリティ系のライセンスを取る
・プロになるなら「ダイブマスター」を取る
・教育、ライセンスを与える立ち場になるなら「インストラクター」を取る
・どこまでライセンスを取るかは「自分にとって必要か?」で決める

また、ほかにもダイビングに関することをまとめてます。

ぜひ、こちらもご覧ください。

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