はじめに
今回は体験談としてグラフィッカーとしてゲーム会社に2年勤務して絵を描かけなくなった話をします。
イラストを制作する上での悩みの解決になりましたら幸いです。
※Twitterを見たら、少し絵を乗せてると思いますが私の中では完成絵では無いただの落書きです。
筆者の略歴
美術系の高校と大学を卒業と2年間グラフィッカーとしてゲーム会社に勤務。
10年程度CGやデザインの制作に携わり、イラストの制作歴は5年。
描けなくなった原因
絵が描けなくなった原因は下記の通り。
- 上手くなれば評価されると思っていた。
- プロになった”後”を考えていなかった。
- 長い間、感動や心が動く体験が無かった。
- 絵が使われるコンテンツに触れてこなかった。
- 評価されない期間が長すぎた。
- 別の物で評価され始めた。
- クライアントワークが苦手だと分かった。
上手くなれば評価されると思っていた
絵が上手くなれれば評価されると思ってました。
そして純粋に上手さや制度を求めイラストの教本のチュートリアルを最初から最後までやりきったり本1冊を丸ごと模写してたりしてました。
このぐらいの絵が描けるようになり、人に見せても大体は上手いと言われるようになりました。
ですが評価は全くついてこず、モチベーションが無くなりました。
そしてモチベーションが無くなると絵のクォリティが出せなくなってどんどん絵を描く事が嫌になりました。
プロになった”後”を考えていなかった
上手くなれれば、認めて貰えて、評価される。
そう思って自分の中で一番技術力が高いと思っていたカードイラストの絵を描く事が目標でした。
それは勤めている会社で実績非公開ですが、叶いました。
そして気づきました、絵を描く目的や目標を失った自分と、だから何?となってしまった自分が居る事に。絵でプロになる事が目標でしたが、プロになった後やりたいことや表現したいものが無かった為、そこで燃え尽きました。
長い間、感動や心が動く体験が無かった
大学を卒業してから、絵のクォリティを上げる為にゲームや遊びの時間は無駄だと思い可能な限り切り捨て、ただひたすら模写とチュートリアルの実践を続けました。
その結果、感動や心が動くという経験が無かったので模写しかできず、描きたいものが無いという人間になりました。
絵が使われるコンテンツに触れてこなかった
3~4年ぐらいゲームをしてこなかった時期があり時代の流れに完全に取り残されました。
ウマ娘を入れたのですが操作法が分からず残り14日から日付が進まないぐらい疎いです。
漫画を読むのは正直苦痛です。
技術は有っても描くものが無い。どのような絵が求められるかといった消費者の心理が分からないという状態になりました。
評価されない期間が長すぎた
消したアカウントも含めてTwitterに絵を5年ぐらい上げてました。
どんなに評価されなくても頑張ろうと思っていてもさすがにここでモチベーションが切れました。
別の物で評価され始めた
絵を辞めて、Youtubeを始めた所そちらの方が伸び始めました。
そして自分は絵を描くよりも他の事をやっていた方が良いなという結論に達し絵を描く事を辞めました。
クライアントワークが苦手だと分かった
クライアントワークが苦手です。
価値を感じていないから売り込めない。
仕事も人とかかわるのが苦手。
仕事が取れなくて地獄。取れても地獄。
そしてイラストの主な収益化の形は仕事絵のようなクライアントワーク。
だったら筆を折りYoutubeや3Dモデル販売に注力しようと思いました。

やって後悔してる事
アートイベントに出展した後の在庫をシュレッダーにかけた。
美大生の頃はアートイベントなどに出してました。そして少しは売れたのですが結果は赤字でした。
その在庫を持っていても使い道は無いし、アートイベントに出しても赤字だから持っていても仕方ないと思いシュレッダーにかけて破棄しました。その時、自分の絵に対する価値を感じる力を失った気がします。
ゲームや漫画などを楽しむ時間を切り捨てた。
ゲームや漫画などの娯楽は時間の無駄と思い全てのコンテンツへの動線を無くし、1~2年ぐらいひたすら絵の勉強をしてる時期がありました。その結果得たものは使い道や需要が分からない画力でした。こうして絵を辞めるぐらいであればもっとコンテンツや人生を楽しみ、表現したいもので溢れる生き方をすればよかったと後悔してます。
人気を取る為に詳しくないコンテンツの二次創作をした。
Pixivの検索ランキングの上位を1か月ぐらいみて常に1~3位に載り続けたソシャゲの二次創作の絵を描いてました。Pixivのフォロワーは400人ぐらい集まったのですが、結局4か月ぐらいでモチベーションが無くなり続かなくなりました。
お金目当てでDL同人に手を出した。
何とか自分の絵に価値を感じれるようになろうとDL同人に手を出してました。
Pixivの絵もDL同人と相性が良かったので、Pixivで集客→DL同人でマネタイズを狙ってました。
見る分には抵抗無いので大丈夫とおもってたのですが、描く分にはキツかったです。
結局企画倒れで終わり、自分は需要のある絵を描けないからもう描かなくていいのではと思うようになり絵を描く事をやめました。
もう一度絵を描く理由を考える
無いです – 完 –
と言いたいところですが、3つだけあります。
- 絵を描かなくなって悲しんでる人が居た
- Youtubeで最も伸びたコンテンツが絵だった
- Youtubeという収益化の選択肢ができた
絵を描かなくなって悲しんでる人が居た
絵を辞めていろんな人にもったいないと言われました。
これに関しては自分で描いて、描けるようになったら言ってほしい。
しかし、悲しまれてもどうすることもできない。
Youtubeで最も伸びたコンテンツが絵だった
Twitterで散々評価されなかった絵ですがYoutubeで一番伸びてます。
この結果を半年近く見ないようにして来ましたが、現実は現実です。
…動画を消したい。

3DCGを作りたい人より絵を描きたい人が多い事と、
検索ワードの『フォトバッシュ』ヒットの要因です。

これに関してはもったいないと感じながら無視して3DCGのYoutubeチャンネルを運用してました。
Youtubeという収益化の選択肢ができた
Youtubeを運用した結果を選択肢を考え始めました。
この動画1つでチャンネル登録者を153人増えてます。

Twitterの評価やSNS映えは全部捨てて、ただYoutubeで視聴されることを目的に絵を描けばクライアントワーク無しで小銭稼ぎぐらいにはなりそうです。
描きたいものが見つかりさえすれば、これは十分絵を描く理由になるとおもいました。
まとめ
プロになってから絵が1枚も描けなくなった話と最後にもう一度絵を描く理由について考えた記事を書きました。制作の悩みの参考にりましたら幸いです。


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