はじめに
今回はついに人間を超え始めたAIとの付き合い方を考えます。
こちらのAI関連の20冊書籍を読みました。
この内容からAI全体の事を要約 → そこから今後の生き方などを考えます。
◆結論
好奇心、探求心、主体性、自発性を持った学び+行動し続ける力が必要。
未来は分からない。
そんな未来にできることは博打。
AI以外で失業する可能性もある。
博打のおすすめは「リスクの低い」「いろんなこと」をする事。
AI概要
基本的にAIがやってる事は”計算”です。
数学で表現できない事はできません。
また、やってる事は今も昔も「データを取る」 → 「問題解決に役立てる」です。
できる事は増えましたが、本質的には変ってないです。
大まかな歴史
これまでのAIは、ルールや概念を人力で数式化して”学習”してました。
これは柔軟な対応が難しく、ブームで終わりました。(第1次、第2次AIブーム)
近年、注目されてるAIは「確率と統計」です。(第3次AIブーム)
ルールや概念を1つ1つ数式化することを諦めました。
代わりに大量のデータを用意 → 共通項などの規則性を見出して数式化し学習 → 動かす方法です。
さらに、第3次AIブームは深層学習の発明で「共通項や規則性を見出す」作業が自動化されました。
これで人が居なくても、自ら特徴やルールを見出せるようになりました。
そして、限られた分野では人間を超え始めました。
それが今のAIブームです。
深層学習について
これは一言で言うと「よくわからんけど、動いてるからヨシ!」というものです。
深層学習は専門家も仕組みはよくわかってません。
元は、人間の脳の仕組みを数式化しようとした「ニューラルネットワーク」が発端です。
このニューラルネットワークを層状にして多層化したのが深層学習。
基本的に、理屈は分かってないが動いてる物です。
色々、謎な事が起こります。
【謎の深層学習】
・画像認識の世界では層の中にノイズを入れる発明で大幅に精度が上がった。
・翻訳は英語と中国語を学ばせるた後、スペイン語を学ばせると英語と中国語の精度も上がる
謎ですが、深層学習は”特徴を自ら学ぶ”事ができます。
この特徴を学ぶ力で難しかった下記のような問題を解決する可能性が出てきました。
・画像識別
・自然言語処理
・物体制御
そして、機械化できないと思われていた非定型な労働にも機械化の可能性が出てきました。
AIの説明責任
手放しに「よくわからないけど、動いてるからヨシ!」とは行かないです。
自動運転AIが事故を起こした時、だれの責任?という問題があります。(運転者か、AI作者か)
そこで、深層学習の解明して、説明可能なAIを作ろうという研究が進んでます。
これをXAIと呼びます。
XAIは現状目立った成果は上げておらず、今は説明不可です。
が、未来の方向性は謎の深層学習の解明へと向かうと考えられます。
AIと失業問題について
今ある未来予測の概要
よく聞くのが、AI化で半数の人が失業するという予測。(野村研究所+オズボーン氏の予想)
しかし、これは多くの問題があると指摘されてます。
その予測を改良したアーンズ論文が登場。
これは「自動化の可能性が7割を超える職業はOECD21ヵ国平均で9%」と発表。
またアーンズ論文下記のような情報は入ってません。
・AI技術の進歩の速度
・人員余剰や紙や対面の慣習が残る場所の自動化の進みの遅さ
・AIによって生まれる仕事
現状はこうした現実の全てを含めた予測は不可能とされてます。
問題は失業説の1人歩き
人はネガティブなものに意識が向く性質があります。(ネガティビティバイアス)
結果、ネガティブな情報は広がりやすいです。
そして人間の仕事の約半分が失業する論が独り歩きしてます。
AI化で失業するシナリオの場合
未来が分からない以上、半数以上が失業する可能性もあります。
そして失業者が増えてAI恐慌が起こるという予測。
その先、恐ろしいのがシンギュラリティよりもAIの所有者による「富の独占」です。
埋まらない貧富の格差と分断ができあがる事とされてます。
そこで、話題に上がってるのが「ベーシックインカム」という富の再分配制度。
これは誰でも均一に生活に必要な最低限のお金を配ろうというもの。
均一に配る理由は審査などで余計な経費がかかるから。
また、他にも少子化対策や生活保護を受けるべき人が受けれてない問題。
これらの解決案として注目されてます。
SFシナリオ? ベーシックインカム+メタバース
ここまで来ると未来予測というよりSFです。
SF的に話題に上がるのが「ベーシックインカム+メタバース」シナリオ。
メタバースが居場所、現実は生命を維持する為だけの場所(食事や入浴など)になる。
すると人は現実で暮らす為の最低限のお金(ベーシックインカム)だけで良くなる。
結果、庶民はゲームの中に住ませ、難しい事は全部偉い人が決める。
そして、富は独占されるシナリオ。
こうした危惧から「メタバースは地獄」と主張する企業などがあるようです。
(ポケモンGOなどを提供するNiantic社は本気でこの問題に取り組んでます)
正直、シンギュラリティ以上にSFさを感じます。
そもそもAIで半数失業すら怪しく、メタバースも完璧でない。
なので今はこれを考える必要性はあまり感じます。
陰謀論や予言的な立ち位置で、話半分に聞くには面白いですが…
シンギュラリティは起こるのか
シンギュラリティ=人より賢いAIができて人類は支配される的な未来予想です。
専門家でも意見が分かれてます。現状は起こる確率はかなり低いです。
理由は人工知能は”人工の知能”であって”人工の生命”では無いから。
なので、生命に由来する「本能、快/不快、報酬」などが分からない可能性が高いです。
そして本能から来る自発的な欲求や行動は難しいと考えられます。
生存欲求や支配欲を模倣するように学習させてれば動くと思います。
そして制御できず暴走すれば、AIに人間が支配されるかもしれません。
が、これはAIではなく人工知能を使った”人間”による支配です。
人工知能が単体で人間を支配しようと自発的に行動する可能性は低いと考えられます。
たとえ、知能が人間を超えても。
◆人工生命が完成しても起こらない
では現状、道筋すら見えてない人工生命が完成したとします。
人工生命+人工知能=シンギュラリティと思うかもしれませんが…これも可能性は低いです。
理由は「人工知能」と「人工生命」2つが合わさっても体やセンサーや概念の違いがある事。
なので、人工生命は体の作りやセンサー系が違うから本能も別の形になると予想されます。
例えば…
◆人
・病気菌、毒、野生の大型動物などに恐れる
・生殖で固体を増やすから異性に対して愛情などを持つ
・人との交流や食事や他者からの賞賛などを報酬とする
◆人工生命
・たぶん病原菌や毒よりも停電やハッキングの方が怖い
・生殖以外で固体を増やす場合、性欲という本能ができるか謎
・そもそも死ぬ?死をを恐れる?という概念ができる?
・何を報酬とするかは報酬はプログラムの設定次第?
…など。
同じ人間でも住む場所によって美的感覚が異なります。
もっと大きな違いで言えば、タマムシは茶色いビール瓶の底を性的に魅力感じます。
が、人間は何とも思いません。このような違いです。
今の現状では人工知能と生命の2つの課題から意思を持ったAIは難しい。
仮に完成しても、体やセンサーの違いから人間のように支配欲などを持つかは謎。
なので現状、AIに人間が支配させる心配は現状ほとんど無いと考えられます。
SF小説を読んだり、映画を見に行ったり、ゲームをプレイしない限り大丈夫です。
それよりも恐いシナリオは富裕層による「富の独占」や「AIの暴走」シナリオ。
人間の方が怖いです。
まとめると未来予測は基本無駄
色々な専門家の未来予測がありますが… ハッキリ言うと全部無駄です。
精度は猿が投げるダーツ並。予言・都市伝説系のYoutubeチャンネルと大差無いです。
上手く行った事例をもてはやし、外れた事は忘れる。
絶対に分かってるなら、誰にも言わずその方向に全財産を株やらで投資してます。
なぜこのような事が起こるか、
未来予測との付き合い方はこちらでまとめました。
もし、人工知能+人工生命ができても、そこで人を滅ぼして支配したいと思うかは謎。
この支配欲は人のような生き物だけの特徴なのかもしれません。
私の結論だけ言うと、未来予測は娯楽でエンタメ程度のモノ。
結局は「リスクが低い」「いろんな行動」をする事しかない。
AIで失業するかどうかは分からない。
AI以外の要因で失業する可能性だってある。
【要約】
・何故未来予想してまうのか → 脳がパターン化してしまう修正があるから。
・予測、予言、占い、宗教を信じる理由 → 不確実性に対してストレスを感じるから
・専門家のいう事を何故信じてしまうのか → 専門家というバイアスがかかるから
・確信を持ってしまうと、それに関連する情報ばかり集めてしまう(確信バイアス)
ただ、未来予測はメディア向き。
予測の精度が低い専門家でも、大きな声で自信満々に断言すると信じてしまう。
この性質を使って、ビジネスをしてる人が居るので注意。
AIに置き換わらない人を目指すには
「未来予測は娯楽」という前提に、AIが苦手な事をできるようになれば置き換わりにくい。
という考えを元にAIの得意、不得意、できること、できないことを見ていきます。
AIの得意
まずAIの得意な事を紹介します。
この分野は挑まない方が良いです。
・専門知識が必要な事
・大量のデータ処理
・データによる未来予測(広告やAmazonのおすすめ商品表示などに使われてる)
・販路などの最適化
・繰り返し作業
・画像分野の処理
…など
◆画像分野が得意な理由
画像は、文章や音楽と違い順番で意味が変わりません。
イチゴは画面の上下左右どこにあってもイチゴとして成立します。
文章や音楽は順番が変わると破綻して成立しない事があります。
この性質を使って教師データを水増しすることができます。
(1つの画像を回転、拡大縮小などをしてデータを増やす)
Stable Diffusionの”Diffusion”部分はノイズ追加によるデータの水増しです。
あとは、画像生成時にノイズ前のデータを予測してノイズを取ってます。
英語ですが、Diffusionの詳細はここに載ってます。
(How diffusion worksの所)
これがAIが画像処理が得意な理由です。
AIのできる事
AIのできる事を5つのタイプに分けて紹介します。
ここで紹介するのは一例で、他にも得意な事はあると思います。
◆識別系AI(画像、音声、動画、文字などを認識して判断)
・音声認識や制御
・24h体制での画像検査
・NGワード検閲
・不良品の検査
・医療画像での診断
・動画から要素を抽出
・異常検知
◆予測系AI(過去のデータから未来を予測)
・需要予想
・行動予測
・顧客予測
・最適な仕入れを行う
・医薬品や新素材の開発(過去のデータから結果を予測)
・商品企画(需要予測などから判断)
・最適な生産計画をつくる
◆対話系AI(対話用の自然言語を処理)
・24h対応チャットBot
・機械翻訳
・AI音声読み上げサービス
◆制御系AI(何かを動かす処理)
・機械制御
・車の自動運転
・ドローンの自動操縦
・データ入力代行
・工場作業の代行
・ゲームNPC
◆生成系AI(何かを生み出す処理)
・画像、動画、音楽、イラスト生成
・小説生成
・映像に物を追加する
まとまると下記の5つになります。
・画像、音声、動画、文字などを認識して判断
・過去のデータから未来を予測
・対話用の自然言語を処理
・何かを動かす処理
・何かを生み出す処理
こちらに関する事は避けた方が良いと考えられます。
AIの不得意
AIに置き換わる確率を少しでも下げる分野は下記。
・常識が必要な事
・柔軟な判断
・臨機応変な対応
・決められた枠以外での活躍
・意味の理解
・AIの偏見、データが無い事or少ない事
・推論(1を聞いて10を知るような事)
・感情に寄り添う事
◆常識と柔軟な判断の壁
AIは囲碁の名人に勝てても、近所におつかいさせる事はできません。
汎用的な知識、常識が必要な処理はAIにとって非常に複雑で難しい為です。
例:近所のスーパーにおつかいをさせる指示
・スーパーの位置は決まっていて、途中障害物が何もなければ対応可能。
・道路工事、車や自転車などの障害物の登場、いろんな商品がある中で必要なモノだけを選びをかごに入れる。レジに並んで会計、袋に詰めて持って帰るなどを1つのAIで行うのは現状難しい。
このような限られた枠を超えた処理ができない事をフレーム問題と言います。
特化型AIを複数用意し、問題を個別に1つ1つなら処理できるかもしれませんが…
1つの汎用型AIでおつかいをさせるのは現状難しいとされてます。
これを解決するため常識を全て記述しAIに教えさせようとした「Cycプロジェクト」があります。
これは、1984年に始まって常識の記述は今も終わってません。
中学生レベルの常識ですら記述すると膨大な量になる。
また常識の教え方の問題もあるのが現状です。
◆AIの偏見、データが無い事or少ない事の壁
AIが動くためにはデータが必要。
このデータが原因で偏見にかかるリスクやできない事があります。
英語の主語は「He」と「She」で男性と女性の違いがあります。
トルコ語の主語は「o」つまり、男性と女性の違いは無いです。
そこで、下記のような文章をDeep LやGoogle翻訳を使い翻訳 → 再翻訳させます。
英語「He is a nurse」(彼はナースです)
トルコ語「O bir hemşire」(男女の区別が消える)
英語再翻訳「She is a nurse」 (彼女はナースです)
ナースに関連する文字データがHeよりSheの方が多いからSheが選ばれる。
これがAIの偏見です。
She is a doctor → トルコ語再翻訳 → He is a doctor(医者=男性という偏見)
She is a CEO → トルコ語再翻訳 → He is a CEO(社長=男性という偏見)
He is caretaker → トルコ語再翻訳 → She's a caretaker(介護者=女性という偏見)
もちろん偏見は人にもありますが…
AIの場合はデータが少ない物事では、正しい答えが出てこないので注意。
◆推論できない
AIは基本、10000万を聞いて1を知る物です。
人間のように1を聞いて10を知るような推論はできません。
なので、推論が必要な、遠慮、察し、気遣いといったコミュニケーションは難しいです。
◆感情に寄り添えない
感情に寄り添った行動も、人間側が定義すらできてない感情をデータ化して学ばすことは難しいです。
答えがある事には答えれます。
が、感情のような答えが無い事はデータが無く答えれません。
AIができない事
まず、”今は”できないとされている事も将来できるようになる可能性があります。
それを前提に読み進めてください。
◆AIができない事
・会話や雑談
・少ない情報からの推論
・曖昧な事の処理
・データが無い事をする
・0から1を生み出す創造性の発揮
・高度な知的作業
・説明責任が必要な事
・夢、希望、目標を持つ
・自ら進んで行動する
このあたりを進んで行えばAIに置き換わりにくい人になる確率が上がります。
◆対話はできる、会話はできない
AIは対話ができるようになってきました。(GPT-3や4の登場)
が、心が通った会話は現状難しいです。
対話と会話の違い
・対話=目的が明確に決まってる。意見を言い合って、合意や答えにたどり着けば成功
・会話=目的が決まってない。話が弾み、発展し、良い思いができれば成功
ChatGPTというGPT-3自然言語処理の対話AIと”会話”しようとした例がこちら。
意見や感想を求めると「できません」と返ってきます。
このような、会話にはAIの苦手な常識、前提知識、話の共通基盤が必要になります。
会話の話題は常に話題が変わっていくのでAIには難しいです。
また、データの無い事へ、自分の考えを述べるという事はできません。
裏技でストーリ仕立て+第3者視点「」で語らせる方法がありますが…
が、現状は心が通ったと思えるような会話は難しいです。
雑談はしばらく人間のお仕事のようです。
◆説明責任を果たせない
人の人生を左右するようなことはAIには難しいです。
例えば弁護士。
AIが弁護士をやろうとすると、深層学習の中身が分からないので説明責任が果たせません。
このような高度な知的労働は置き換わるのはまだ先と考えれます。
◆データの無い0から1の創造できない
AIはデータが必要です。
逆に言うと、データが無いと何もできません。
なので前例がない事ができません。
絵、音楽、文章は前例の作品がいくつもありAIで作れるようになりました。
が、起業や新しいビジネスを創るといった事は難しいとされてます。
◆主体性を持てない
一言でいうと「AIに”やりたい事”はありません」。
AIは超優秀な指示待ち装置です。
なので、命令などの入力が無いと動きません。
人間のように、暇だから夢、希望、目標を持つ。
もしくは本能的な欲求から意欲を持つ。
そして、自ら進んで行動する。
このような事ができません。
AI化と仕事の関係
未来予測は当たらない、という前提に可能性が高いという観点で書き進めます。
AI化で消える仕事
・一般的な頭脳労働の仕事全般(ホワイトカラー系の仕事)
平均的な頭脳労働は消える可能性が高いです。
高度で知的な労働は残ります。
東大受験合格を目指したAI「東ロボくん 」の偏差値は58
現状、AIはMARCH合格レベルの知能があります。
偏差値は50がちょうど真ん中の値です。
なのでAIの知性は、人間の平均より上になります。
つまり、平均の人間以上の高度な知的労働でない限り、
ホワイトカラー職はAIに置き換わる可能性があります。
コンビニ店員のようなAIが苦手そうな複雑な業務も1つ1つ分解できます。
分解した仕事は特化型AIで置き換えれる可能性があります。
100%置き換わる事は無いと思います。
が、AIの部分的導入で仕事量は減ると考えられます。
AI化でも残る仕事
・自動化が難しい仕事
・自動化のコストに見合わない仕事
・感情に寄り添う仕事
・信用が必要な仕事
・会話が必要な仕事
・”人が作った”を求められる仕事
◆自動化が難しい仕事
・無意識と非言語的な情報による判断。
・再現性が低いもの。
消防士が直感で危ないと判断 → 避難して生存するような事が起こります。
社長の経営判断は唯一無二で再現性がほぼ無いと言われてます。
◆感情に寄り添う仕事
・人に動いてもらう
・意図を持った感動させるコンテンツ
社長などのリーダー職、コーチなどは感情に訴えかける必要があります。
人は正しさや合理的判断だけでは動きません。
◆会話が必要な仕事
・人に寄り添う事
カウンセラー、セラピスト、介護士、ホスト、キャバ嬢などは”会話”が必要です。
この会話はAIの取っては難しく残る可能性が高いです。
◆”人間”を求められる仕事
・その人という個人に価値がある事
・生身の人間が必要な事
人は人情による非合理的な判断「その人だから買う」のようなことをします。
このような”人”そのものが価値になってる物の置き換えは難しいです。
また、人の体に触れるような仕事もAIは難しいと考えられます。
たとえ、発熱材やクッションで人肌や体温を再現しても、人ではない事に変わりません。
仕事だと作家、営業、店員さん、夜のお店の接客業などはAIに置き換わりにくいです。
仕事以外だと、家族やペットとの交流など。
AI化で生まれる仕事
AI化で新しい仕事が生まれるとされてます。
AIの管理や活用をする仕事です。
AIで生まれる仕事
・AIビジネスデザイナー(AIを使ったビジネスをつくる人)
・データーサイエンティスト(AIでデータを集め、意思決定などを行う人)
・AIトレーナー(AIに専門知識を教える仕事)
・ロボット管理者(AI化でもブルーカラーの仕事も無くならない)
AIトレーナーは「AIの知識+別の領域の専門知識」がある人。
例:ファッション関係者の場合
特定の皮や布の形に「ポシェット」や「クロスボディ」のような専門用語がついてます。
これの違いを説明できるだけの専門知識が要ります。
これはデーターサイエンティストだけでは難しいです。
ただ、深層学習の進歩した先、AIが自ら学ぶ可能性もあります。
その他のAI話
仕事以外の人間活動について
仕事以外の活動でAIに置き換わらないとされるものは下記。
・遊び
・成果や対価を伴わない活動
・やりたいことを見出してする
・家族や友人との交流
・会話
要するに、人間らしい行動です。
「自発性」や「ふれあい」が求められる事。
そして、遊びや活動をする上で、経験や修練が必要。
テニスをするなら、ルールを学び、ボールを打ち返せるぐらいの努力や練習が求められます。
この「経験と修練」もAIに置き換わらない必要な事です。
AIは創造性を持てるか?
YESでもありNOであります。
これは創造性の言葉をどう解釈するかによります。
・一般的な解釈は「2つ以上の物事を結びつける」こと。
・人間を超えたユニークな将棋の1手なども創造的と言える。
・オリジナリティで誰もやって無い事をすることも創造性があると言える。
・人を感動させる作品、社会に影響を与えるサービスを作る事も創造性と言える。
…のように、創造性のくくりではAIでも、できる時とできない時があります。
AIがオリジナルを作れる訳
これまでのAIはデータの丸暗記でした。(第1次と第2次AIブームの時)
深層学習が登場した今のAIは大量のデータから特徴を自ら抽出します。
大量のデータを丸暗記してるわけではない。
なので、特徴を掴んで法則化してるので新しいパターンが作れる。
これがAIでオリジナルが作れる理由です。
クリエイターは置き換わるのか
現状は分からないです。
・反復や知能労働的な部分は無くなると思います。
・企画や感情などの表現の部分は残る可能性が高いと思います。
例:漫画家の場合
・ソフトの使い方やパースなどを計算した作画は知能労働。
これの反復などを行う漫画アシスタントは無くなる可能性が高いです。
・漫画の企画、表現したい内容を決めるような感情労働。
このような漫画家の仕事は無くならない可能性が高いです。
ただ、ChatGPTの登場で歌詞が作れるようになりました。
今はこのぐらいのクォリティですが…
今後の性能向上などを考えると…表現仕事も100%無くならないと言えないです。
個人情報の問題
2018年頃からAI利用に関わる個人情報の規制が厳しくなりました。
俗にいうFacebookスキャンダルの影響です。
◆Facebookスキャンダルについて
1,Facebooからデータ集出。(流出元はクイズや診断アプリなど諸説あり)
2,ケンブリッチアナリティカという会社がデータを買う。
3,買ったデータを使ってトランプ陣営の選挙戦略が行う。
4,結果、選挙結果に影響を及ぼしたというもの。
問題は個人情報を利用すると、政治結果に影響を与えれることが明らかになった事。
これをきっかけに個人情報保護の流れが強まりました。
EU(ヨーロッパ)ではGDPRという法律ができました。
これは、IPアドレスやクッキーも個人情報とみなす、取得にはユーザーの同意が必要というものです。
このように、AIに必要なデータの規制に関わるルールは今後変わる可能性があります。
AIを使いたい、作りたい方へ
最近、一番有名になったのが画像生成AIです。
NovelAIやStable Diffusionなど。
その気になれば無料でだれでも使えます。
私もこれらをきっかけにAI化と今後の生き方について向き合わされることになりました。
最近出た中で一番簡単なのはChatGPT
ちょっと登録が手間ですが、だれでも無料で質問に答えるAIが使えます。
簡単で答えがある質問への回答。
音楽のコード進行やプログラムのコードなどを作ってくれます。
他にも、GoogleがAIYというキットを出してます。
これはAIを自作するキットです。(DIYをもじってAIY)
笑顔などを検知して動作を変えるAIカメラ「Vision」。
(多分、他にも動作のプログラムはあります)
自作Google Hone、つまりスマートスピーカーの「Voice」。
この2つのキットがあります。
これを使えば、手元でAIの動作を学習できます。
解説書などもあります。
こちらはお高いですが、手元で作る事でAI=単なるプログラムと学べる商品。
子供のおもちゃ、教材、ハードウェア好きの方におすすめ。
複数のAI本を読んだ私の結論
好奇心、探求心、主体性、自発性を持った学び+行動し続ける力が必要。
基本的に未来にできることは博打ぐらいです。
博打としての最適解は「リスクの低い」「いろんなこと」をする事。
AIに置き換わらない人を目指してもAI以外の理由で失業する可能性があります。
倫理的にどうなの?はさて置きSF的なシナリオで言うと…
→ 人工不足が深刻化
→ クローン容認
→ 脳深部刺激療法で人格操作
→ クローン人間に労働させオリジナルの人間は失業
みたいなシナリオも考えられます。
脳深部刺激療法はこちらの本などで解説されてます。
このような事も戦争に突入し、戦時下中ならやりかねないです。
こうした現状に対して出来る事は「リスクが低い」「いろんなこと」をするぐらい。
また、明るいシナリオを考えると…
無駄な労働は無くなって「愛や繋がりの時代」になる事。
AIは労働力になっても、会話は寄り添うといった事はできません。
そうした家族や人とのつながりが見直される。
価値がお金から愛に変わる。
そんな時代が来るのかもしれません。
まとめ
今回はAIと人の付き合い方についてまとめました。
・未来は分からない
・平均的な知能労働の大半は代替えされる可能性がある
・思ったより失業しない可能性もある
・失業した場合、怖いのはAI所有者による富の独占
・富の再分配としてベーシックインカムが注目されている
・AIは人とのつながりや愛が求められる事はできない
・シンギュラリティは知能と生命の問題があってしばらくは来ない
また、イラスト生成AIを試した時の事はこちらでまとめてます。
ぜひこちらもご覧ください。
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