【音楽】Voltageの追加モジュール紹介+レビュー【2, 3year Collection】

音楽
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はじめに

今回はVoltageの追加モジュールレビューを書きます。
私は、2年と3年のコレクションを買いました。
ここに入ってたモジュールを紹介+レビューしていきます。

Cherry Audio Year Two Collection
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Cherry Audio Year Three Collection
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Voltageの基本的な使い方、
1年セットを買わなかった理由はこちらをご覧ください。

1年セットはDAWで何とかなるものが多い。
その気になればVSTプラグイン入れれば終わる。

2年セットが一番性能向上的におすすめ。

3年セットは「Moog 900」と「ARP2500」の再現セットという超ロマン枠。
実用的には無くても何とかなるが、買わざるを得ない(?)

Vectorモジュール

2周年記念にある、Cherry Audioが開発したアンビエント、PAD系に強いモジュールです。

Vector Bundle
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Air WaveはPolyとMonoの差分なので…
実質3モジュール。

こういう音がすぐ作れます。
意味の分からないぐらいつよい。

air stepとwaveがオシレーター的な部分です。
Stepは時間経過に合わせて指定した音を鳴らします。

音は、Vectorのサンプル音源を使います。
文字の所をクリック → 設定。
音を覚えるのが大変ですが…使いこなすととても強力なサンプルパック。

waveは4音源鳴らせます。
ABCDの所が音源です。

こちらをクリック → 同様に設定。
waveの特徴は2軸でグラデーションに音が変わる事。
とても綺麗です。

Vectorは2軸でのMod操作などができるモジュール。
使いこなすと楽しい。

意味が分かって、意味が分からないぐらいつよい。
これ単体で買ってもいいかなと思うぐらいおすすめ。

FMモジュール

2周年記念にある、FMシンセの音を出すモジュールです。

正直に言うと…、私には価値がよくわからないかった一品。
高度なFMシンセの知識が無いと持て余す。

FM Bundle
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EGとFMステーションのPloy差分で売られてます。
実質2モジュールの販売。

FMシンセなら、YAMAHAの「DX7」を再現した「Dexed」が無料で出てます。
ここから始めるのがおすすめ。

Dexed
Dexed : FM multi platform/multi format plugin

VoltageのFMモジュールは、アルゴリズムが8パターン。
オペレーターが4つしかないです。

組み合わせて使えば増築できると思いますが…
私は、Dexedで今のところいいかなという所でおちつきました。

そして行きつく先はFM8…?
いや、そこまで使いこなせる人間が少数派。

(FM8はExpertの所で、アルゴリズムやオペレータ―を自由に増築できる)

FM8 – digital FM synthesizer | Komplete

…今の私では知識不足でプリセットを鳴らす事しかできなかった。
正直、価値は判断できない。

もうちょっと、FM周り勉強した後に触ってみます。

Dexedの方が6オペレーター、
32アルゴリズム合って優秀。

Voltageに組み込みたいなら、
Pulg-in HostでVSTとして入れれば解決…?

Vintage Voice Bundle

セミモジュラーと呼ばれる、配線済みのシンセサイザーがあります。
それを”モジュール”として使えるようにしたものが売られてます。

2周年記念には「Vintage Voice Bundle」もセットで入ってます。

Vintage Voice Bundle
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これをなんて呼べばいいのかはわかりません。
ここではセミモジュラーのモジュールなので、
「セミモジュラーモジュール」と呼びます。

Vintage Voice Bundleで売られてるセミモジュラーモジュールは下記の3つ。

・Polymodeモジュール (Polymoogの再現)
・SynthVoiceモジュール (CA 2600の再現)
・DCO-60モジュール (Juno-106の再現)

配膳済みなので、Mix Outから L/Rの出力に繋ぐだけで音が出ます。
(鍵盤などでMIDI入力をしてください)

音も綺麗です。
とても手軽なので、初めて触る方や何も考えたくない方におすすめ。

個人的には、ビンテージシンセをモジュールとして使える事がつよいポイント。

Vintage Voiceモジュールと普通のOSCの違い

普通のオシレーター組み合わせてシンセを作ればいいじゃん?!
と思うかもしれません。

が… 何でしょう。
同じ波形を作っても、微妙な揺らぎ感や音の質感が違うのですよね。
※Fin Picthの値もちゃんと合わせてます。

多分裏でなにかやってるんだと思います。
Cherry Audioの芸の細かさと言いますか…
さすがビンテージシンセをほぼ専門に扱ってるだけあって音の良さが違う。

これがVintage Voiceモジュールと普通のOSCの違いです。

Polymodeモジュール

Polymoogを再現し一部を切り取ったモジュールです。
これは、Cherry Audioで、単体で動くシンセとしては売られてません。

代わりに、Xils Labから「PolyM」が単体で動く再現シンセとして出てます。

https://www.xils-lab.com/products/polym-p-160.html

Polymodeモジュールは音が良い。
顔も良い(?)

デメリットは横に長い事。
これ1つで、ほぼ1レーンは消費される。

和音のなり方が綺麗なので、機会があれば活用したい。

SynthVoiceモジュール

ARP 2600を再現し、一部を切り取ったモジュールです。
※モノフォニックなので注意。(和音は出せません)

とてもまっすぐできれいな音が出る。
そして、顔が良いシンセ(?)

元になったARP2600は、伝説の名機的なシンセです。
機動戦士ガンダムの効果音や、
スターウォーズのR2-D2の声に使われました。
音がつよい。SE系で重宝。

あとは、Filterが別パーツで入ってます。
これも良き。

また、Cherry Audioから「CA 2600」として、
単体のシンセサイザーが販売されてます。

CA2600 Synthesizer
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2023年2月にPlugin Boutiqueでなにか買った人へのプレゼントとして配布されてました。

単体で売ってるだけあって、音が良いです。
「SynthVoiceモジュール」になってもこの良さは受け継いでます。

これきっかけで、モジュラーシンセとCherry Audioに興味を持ち、今に至りました。

…まともな使い方してなくてごめん。

単音しか出ませんが、まっすぐ強い音が出るのでおすすめ。

DCO-60モジュール

Juno-106を再現し、一部を切り取ったモジュールです。

これは… LとRをちゃんと刺すと化けます。
左右で音の揺らぎができるのがポイント。

また、Chorus と Filter部分が別パーツで入ってます。

ちなみに、Juno-106の再現シンセは、
Softubeから「Model 84 Polyphonic Synthesizer」が単体で動く再現シンセとして出てます。

Softube | Model 84 Polyphonic Synthesizer
80年代のアイコニックなポリシンセが遂にSoftubeから登場!Model 84 Polyphonic Synthesizerは、Softubeクオリティの忠実なモデリングに加え、拡張されたユニゾン・モードとコントロール・パネル、ベロシティとアフタータッチのサポート向上によるダイナミックな表現も可能。ギター&ベース・プ...

綺麗ですが、ちょっと扱いにくいかな…という印象。
使う機会があれば使います。

Vintage Voice Bundleの面白さ

これらのモジュールの面白さは”組み合わせれる事”です。
このように配線すれば、APR2600のフィルター部分をJuno-106に差し替えることができます。

これで、音が変わります。

うん。沼。
これは沼すぎる。

以上が、2周年記念セットの中身+レビューです。
ここから、さらなる沼に叩き落す3周年セットを見ていきます。

3周年記念セットを理解するためのシンセサイザー史

これは… 3周年記念セットは人をさらなる沼に突き落とすためのセットです。

・Moog 900
・ARP 2500
・OBERHEIM SEM

この3つの再現シンセが入ってます。
…簡単な説明があった方が分かると思うので説明します。

Cherry Audio Year Three Collection
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シンセ2台巨頭「ARP」と「Moog」

シンセの歴史を作った2台巨頭が「ARP」と「Moog」社です。
この2社が初期の頃に出したモジュラーシンセが…

・ARP 2500
・Moog 900

この2つは、システムが素晴らしいですが…
巨大で高額な事がデメリットでした。 (「タンス」と呼ばれる大きさ)

そして、持ち運びやすさや低価格化などを目指し、セミモジュラーシンセが登場。
・APR 2600
・Mini Moog …など。

そして、普通のモジュラーの無いシンセが生まれていきました。

話は戻り、3周年記念に入ってるのが…
「ARP 2500」と「Moog 900」の再現モジュール。

つまり… やってる処理は同じ。
見た目やデザインや機能、そして“音”が違うだけ。

そう、VM900やVM2500を使えば、ビンテージの音をモジュラーシンセで出せる。
これが3周年記念セットの概要であり強み。

そして… この2つを混ぜる事もできる。
例えるなら「悟空」と「ベジータ」フュージョンした状態。

多くの人に必要は無い機能。
ただ、ロマンや歴史を感じながら、オシレーターからこだわりたい人にはとてもおすすめ。

ちなみに… 和音は出ないので注意。

和音の歴史

「ARP 2500」と「Moog 900」の時代は単音(モノフォニック)しか出せませんでした。

そこで、和音が出せる画期的シンセとして登場したのがProphet-5
YMOや坂本龍一さんととてもゆかりの深いProhentシリーズ。

Cherry Audioには無いですが、u-heからRe-pro5という再現シンセが出てます。
私の最推しシンセ。

Repro
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日本からは「jupiterシリーズ」が出ました。
Cherry AudioでMercury-6という名前で、Jupiter-6のという再現シンセが出てます。

Mercury-6
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先ほど2周年で紹介した「Polymoog」や「Juno-106」の再現モジュールは、
ポリ登場以降に出てきたものです。

Juno-106はjupiterと同じ会社(Roland)のシンセなので近い音が出ます。
3周年記念セットに入ってるのは、それより歴史が古いので和音対応してません。

後は… 別の流れでOBERHEIM SEMを再現したモジュールが入ってます。
これは、レビューの所で紹介します。

それでは、3周年記念の中身を見ていきます。

VM900モジュール

3年記念にあるMoog 900の再現セットです。
オシレーターモジュールだけで4種類あるセット。

基本的なシンセ回路を再現するなら下図。
右側はスイッチ機構、Pitch回路は見づらいのでBus化しました。

通常の回路と音比較。
VM900の方が揺らぎのある音がしますね。

こんな感じのモジュールです。

VM2500モジュール

3年記念セットにあるARP2500の再現セットです。
ARP 2500 = ビンテージのモジュラーシンセサイザー。

Moogより後に出て音が安定してると言われてるシンセ。
既存のパーツやMV900と比べ、多機能。
デュアル系の処理がつよいモジュールが多いです。

基本的なシンセ回路を再現するなら下図。

通常モジュール、VM900、VM2500での比較はこちら。

もうこのあたりは、好みとしか言えません。

個人的な使い分けは…
ビンテージ感出すにはMV900。
複雑で高度な操作をしたい場合はVM2500。

…結局はロマン枠。
無くても何とかなると言えば、何とかなる。

Synthesizer Expander Module

「OBERHEIM SEM」の再現モジュールが付いてきます。
これは、Tom Oberheimさんが開発したシンセ。
ARPやMoogとは別の流れで登場したものです。

Synthesizer Expander Moduleにはモノとポリの2つのモジュールが入ってます。

Outをつなぐだけで動きます。
つまり、セミモジュラーのモジュールです。

音的にはこんな感じです。

良い音ですが… これ1つだけでは、
1つの完結した小さなシンセサイザーです。

名機:Oberheim 8 Voiceの登場

先ほどの、SEMモジュール。これを8個搭載した「Oberheim 8 Voice」が登場しました。
これが、音の深さや広がり感が特徴的で、名機と呼ばれたシンセになりました。
通称「モンスターシンセ」。

と言いつつ、知らなかった子なので…。
この先、浅い解説しかできないです、ごめんね。

Voltageの強みはPolyモジュール…?
Polyモジュールを使って表現すると、たぶんこうです。

poly8個刺しすると、こんな感じの音が出ます。

これで、4和音鳴らすとCPU使用率30~40%上がります。
重すぎぃ!!!

8個使うのは想定されてないようです。
公式プリセットでも最大4個でした。

流石におかしいと思って、後で調べました。
OB-Eという、別会社が出した再現シンセを入れて実験。

polyでななくMonoでした。
Mono8回路をMidiの割り当て、poly化したのが画期的だった子のようです。

そして… 今ではPolyシンセとしてはあまり使われず(?)
モノで8回路鳴らすと極太音が出てすごい!という感じ子(多分)

歴史好きや、ロマン枠でなければ、買わなくてもいいかなというモジュール。
ロマンで買うなら、モジュラーじゃない方の8Voiceシンセを買う事をおすすめします。

おすすめは、元になったSEM作者のTom Oberheimさんの協力を得て作られた再現シンセ。
GForce Softwareの「OBERHEIM OB-E」。

GForce Software

Cherry Audioからは「Eight Voice」が売られてます。

Mercury-6
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あとは… ポリ対応させて、SEM単体で売られてる物もあります。
Arturiaの「SEM V」

GForce Software

Brainworxの「bx_oberhausen」…など。

Brainworx bx_oberhausen
The World's 1st TMT Synth! Our bx_oberhausen synthesizer is a virtual instrument like no other. Stacked with patented TMT & M/S features, and offering a powerfu...

SEMの音が欲しいだけなら、このあたりを使うのがおすすめ。
たぶん、もっと軽い処理で良い音が出る…はず。

Cherry AudioのSEMモジュールの良さは、polyを8個積んで
CPUの40~50%が焼ける音が聞けるぐらい…?

買い切りのプリセットがあるのも魅力。
8回路の操作は大変そうなので、
プリセットに甘えたい。

8Voice系は、重い処理が予想されます。
買う方は、トライアルで動作確認してくださいね。

まとめ

今回は、Voltageの追加モジュール紹介+レビューをしました。
・Cherry Audioは2年3年記念コレクションを出してる。
・性能アップとしては2年コレクションが一番いい
・3年コレクションはロマン枠
・Vectorモジュールはアンビエント系に強い
・ビンテージシンセ系モジュールを使うと、微妙に音の出が変わる

また、他にも音楽関係の情報をまとめてます。

ぜひ、こちらもご覧ください。

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