【ホルミシス】体に負荷をかけて得られる効果と注意点【ホメオスタシスの応用】

生き方
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はじめに

今回は、軽度な苦痛が人体に有益な効果をもたらすかもしれない事とその注意点について解説します。
これは「ホルミシス」という分野で研究されてます。

ホメオスタシスについて

まず、ホルミシスの理解する上で必要な「ホメオスタシス」について紹介します。

【ホメオスタシス】

・恒常性維持機能と呼ばれるもの
・自己を一定の状態に保とうとする自己調整メカニズム
・人間の変化を嫌う性質の元
・様々な状況の変化に対して働く
【ホメオスタシスの例】

・暑さを感じる → 汗などで温度を下げる
・何かを食べて血糖値が上がる → 血糖値を下げるインスリンが出る
・怪我をする → かさぶたなどを作り、細胞の修復が行われる
・痛みを感じる → エンドルフィンなどの鎮静物質を出して抑えようとする
・細菌感染や風邪などひく → それを排除するため体が熱を発生させる

イメージとしては、シーソーが近いです。
どちらか一方に傾いたら、体の反応分の時間を置いてもう一方に傾ける力が発生する。
こうして、身体を一定に保とうとする性質がホメオスタシスです。

ホルミシスについて

ホルミシスは「苦痛で発生するホメオスタシス」の効果です。
わざと苦痛側にシーソーを傾ける → その後、快やプラスの効果が得られるという考え方。

【ホルミシスの具体例】

・ごく微量の放射線を浴びる(ラドン温泉など)
・冷水シャワー
・針治療
・運動
・宗教的苦行

…など

これらは始めに痛みや疲労といった苦痛があります。
そして、その後大きな快楽がやってくるとされてます。

ホルミシスの具体例

どれぐらいの苦痛が必要か、苦痛の後の快や効果の方が本当に大きいかなどは諸説あります。
まだ効果が疑われていて、分からないことの多い分野です。

ラドン温泉

ラドンは放射性物質です。
浴びると体に傷が行きます。

この傷が軽度であれば、回復のために様々なメリットを得られるとされています。

【ラドン温泉のホルミシス】

・鎮痛効果
・活性酸素の抑制
・免疫力向上
・体の回復力向上

…など

放射線のダメージによる苦痛、それの反動で出るホルミシス効果と考えられます。

「ホルミシス」で検索すると一番に出るのが「ラドン温泉」などの低線量放射線です。
ただ効果は賛否両論。

放射線は発がん性物質なので実際にやる場合は注意。

1年、365日毎日ラドン温泉に入れるような人は少数だと思うので…
たまに入るぐらいなら大丈夫だと思います。

運動

運動は本来、体にとっては有害です。(運動単体で見た場合)

【運動の有害】

・強い筋肉疲労の発生
・カロリー消費
・酸化ストレスの発生

ただ、多くの研究で「運動は体にいい」とされてます。

【運動の効果】

・睡眠改善
・ストレス解消
・精神の安定化
・筋肉などの体の強化
・脳の処理の効力向上

…など

筋疲労による苦痛、それの反動で出るホルミシス効果と考えられます。
また、運動はホルミシス文脈以外でも体にいいとされてます。

なので、ホルミシスを使いたいなら「運動」がおすすめ。
ただ、過度な運動で体を壊すので注意。

針治療

体に針をさすアレです。

【針治療の効果】

・筋肉の緊張を和らげる
・血液の流れをよくする
・自然治癒力を高める

…など

傷による苦痛、それの反動で出るホルミシス効果と考えられます。

ただ、一説には効果が無いという報告もあります。
「代替医療のトリック」的には「偽薬効果」で針に効果はないとされてます。

それに対して、全日本鍼灸学会は反論を上げてます。

https://jsam.jp/research/objection/

現状、中立な立場で言えるのは発展途上の分野で「分からない」が答えです。
効果はありそうですが、分野で”なぜ効く”までは完全に解明されてません。

興味がある方は試してみて、合ったら続けるぐらいが良いと思います。

私はちょっと怖いので、やる予定はありませんが…

お灸

体に熱源を当てるアレです。

【お灸の効果】

・免疫力を上げる
・自律神経を整える
・血液の流れをよくする
・自律神経を整える

…など

これも痛みや火傷による苦痛、それの反動で出るホルミシスと考えられます。

冷水浴

冷たい水を浴びるアレです。

【冷水浴の効果】

・筋肉疲労の回復を早める
・精神状態を改善する
・免疫力を上げる

…など

冷たさによる苦痛、それの反動で出るホルミシス効果と考えられます。

ただこれも効果があるかは賛否両論。
急激な温度変化、血管収縮が危険という意見もあります。

サウナ

暑い部屋に半裸で閉じこもるアレです。

【サウナの効果】

・血流がよくなる
・老廃物が出る
・疲労回復
・リラックス

…など

熱さと脱水による苦痛、それの反動で出るホルミシス効果と考えられます。
ただ、これも否定派、逆効果派の意見があるので注意。

断食

一定期間、何も食べないアレです。

【断食の効果】

・痩せる
・胃腸を休ませ、腸内環境が整う
・集中力が上がる
…など

ただ、これも賛否両論あるので注意。
流行の16時間断食などは、一昔前なら「摂食障害」と言われてました。

結局、ホルミシス効果を一番安全に使えそうなのは「運動」ですね…。

苦痛の依存症に注意

依存症は「快楽」の刺激を得て、脳がそれを覚えてなります。
ホルミシスも同じことが起こる可能性があるので注意。

【苦痛への依存行為の例】

・自傷行為
・なんでも唐辛子をかける
・体が壊れるまで苦痛の追求する(過度な運動 → 疲労骨折など)

強すぎる苦痛、過度な負荷は逆効果になる可能性があります。
もし使う場合は、この点にも注意して使ったください。

まとめ

今回は、ホルミシスの意味と効果について解説しました。

・ホルミシスは体に軽度の負荷を与えて、有益な作用をもたらそうとするモノ
・体の状態を一定に保とうとする性質より発生すると考えられている
・具体的には「運動、ラドン温泉、針治療、お灸、冷水浴、サウナ、断食」などがある。
・運動以外は賛否両論あり、実践する場合は注意

また、ほかにも生き方関係の情報を発信してます。

ぜひ、こちらもご覧ください。

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