はじめに
今回は自己啓発系には何十年も前から描かれていた『感謝すると幸せになる』という話をします。
感謝する/されると人は幸福感が高まります。
これは『つながり』を感じてオキシトシンという脳内物質が分泌されるからです。
オキシトシンの詳細はこちらで解説しました。
今回はオキシトシンの中でも”感謝”に話を絞って深く堀り下げていきます。
感謝の効果
感謝する/されると”オキシトシン”と”感謝自体”の2つの効果が得られます。
オキシトシンの効果
人に親切にする/されるとオキシトシンが分泌されます。
オキシトシンによって下記のようなメリットがもたらされます。
・幸福感が出る
・人を愛する能力が強化される
・温かな人間関係が築ける
・ストレスに強くなる
・傷の治りが速くなる
・リラックスする
・記憶力が高まる(ストレスホルモンから海馬(記憶)を守る働き)
感謝日記+感謝ワークでより幸せになる。
感謝の効果
感謝を心がけた際に下記のような効能があります。
・オキシトシン以外にもエンドルフィン、セロトニン、ドーパミンの4つの幸福物質が分泌される。
・ドーパミン的な喜びにオキシトシンを付随できる。
・人間関係が改善する
オキシトシン以外の幸福物質が出る
エンドルフィン、セロトニン、ドーパミンが出てその効能を得られます。
・エンドルフィン
モルヒネの6倍以上の鎮痛効果がある脳内麻薬。
『鎮痛効果』『気分の高揚』『幸福感』などのメリットがある。
(また、ドーパミンの効果を引き上げるとも言われている)
・セロトニン
脳内物質のバランスをコントロールする物質。
心と体の不調のようなマイナス効果が減らせる。
例:ドーパミンが暴走して起こる依存症などの予防
・ドーパミン
何かを達成した、報酬をもらった、あるいは貰えそうという”期待”に対してでる幸福物質。
ドーパミンで『やる気』『集中力』『記憶力』などが上がる。
ドーパミン的な喜びにオキシトシンを付随
ドーパミンは”もっと”の物質です。
過剰放出されると依存症になります。
例は下記。
・酒、たばこ、ギャンブル、薬物 → 一般的な良くないとされる依存症
・SNSでいいねをもらう → スマホ依存、SNS依存症
・お金をもらう、成果を出す → 仕事依存症(ワークホリッカー)
一番上は避けた方が良いと分かります。
が、SNSのいいねやお金や成果はポジティブな側面もあります。
100%避けるわけにもいかない…
こんな時に役立つのが感謝です。
お金をもらったら感謝をする → 報酬のドーパミンに感謝のオキシトシンを追加
SNSでいいねをもらったらファンに感謝する → 報酬のドーパミンに感謝のオキシトシンを追加
報酬による幸福度よりも感謝による幸福度が上回ればドーパミンの依存物質としての効果が弱まります。
ドーパミン的な喜びにオキシトシンを付随
特に、自分が対立してる人、毛嫌いしてる人に積極的に言ってもらいたい。
ありがとうがやり取りできれば険悪な人間関係が改善させる。
自分も相手も幸せにする言葉。
感謝の実践方法
ここからは、自分が感謝する方法を考えます。
人から感謝されるは運なので割愛。
感謝の反対はあたりまえです。
多くの人は日常を『あたりまえ』だと思って過ごします。
まず感謝に気づく事から始めます。
気づく → 感謝する → 伝えるという手順で実践します。
感謝に気づく回路を育てる
初めは『後からあれは感謝できる事だった』という気づきで良いのでスマホなどにメモをとります。
どんな小さなことやされたことでも良いので1日3つ書き出すのが理想。
タイミングはいつでも良いです。
これは脳が感謝に気づくため練習です。
繰り返し練習することで感謝に気づくその回路が育ちます。
例えば長時間テトリスをした後、目に見える風景の全てがテトリスのブロックに見える現象。
これは脳が繰り返しによってテトリスに関する脳の回路が育ったことによるものです。
これと同じようなことを、感謝探しで起こします。(テトリス効果)
メモを取る事で感謝をアウトプット → 記憶に定着しやすくなります。
心の中で感謝する
感謝することに気づいたら感謝に思う練習をします。
心の中で感謝するだけでもオキシトシンは出ます。
できる時は直接伝える
感謝は伝えてアウトプットすると効果はより高まります。
恥ずかしいですが、普段から伝えれるときは伝えれると意識して過ごします。
感謝の具体例
感謝には下記の4つのアプローチがあります。
・他の人に感謝する
・物に感謝する
・自分に感謝する
・より悪い事態を想定して感謝する
この4つについて解説します。
他の人に感謝する
誰かに何かをしてもらった事への感謝です。
一番わかりやすいもの。
できるだけ感謝の言葉を伝えましょう。
物に感謝する
人でなくてもいつも使ってる物に感謝することができます。
道具を大切にする。手入れする。
恥ずかしく無ければありがとうと言いながらすると効果的。
自分に感謝する
〇〇が良かったと思える自分に感謝。というアプローチがあります。
自己肯定感を上げるのにおすすめ。
より悪い事態を想定して感謝する
ネガティブな事が起こった際に、”より悪い事態”を想定したストーリーを創り出します。
その作り出したシナリオと比較して実際起こったことを評価します。
すると幸運だったと思え、感謝することができます。
【具体例】
銀行強盗に合う。 50人ほど客がいる中、強盗が発砲し自分の右腕に命中した。
多くの人は不幸と捉えるが、一部の意図は幸運と考えることができます。
1、ネガティブな出来事 → 強盗に合って腕を撃たれる。
2、より悪い事態を想定 → 心臓を打たれる、頭を打たれる、など。
3、シナリオと事実を比較 → 片腕で済んで良かった、死ななくてよかった、など。
これでネガディブな出来事を幸運だったと考え直し、感謝する事ができます。
本当に悲しい出来事でこれを行うと空元気になることがあります。
状況を見ながら出来そうな時試してください。
まとめ
今回はオキシトシンに関する幸福の『感謝』について解説しました。
・感謝はする/されるでプラスの効果がある
・まずは感謝に気づく脳の回路を育てる
・感謝はできるだけ伝える
・感謝は相手だけでなく、物、自分、ネガティブな出来事にもできる。
・ネガティブな出来事への感謝はより悪い事態を想定してそこから比較して行う。
という事を今回まとめました。
こちらに感謝と関係が深い『親切』についてまとめてます。
(親切をすると感謝をされるという関係)
他の幸福論はこちらでまとめてます。
ぜひこちらもご覧ください。
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