【欠乏感】お金や時間が足りない思考のデメリットとそこから抜け出す方法

生き方
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はじめに

今回は時間、お金、人間関係などの欠乏感とそれがもたらす悪影響と対処法についてまとめます。
こちらの2冊の本を軸にまとめた内容+私の持っていた知識で内容を保管した記事です。

【問題提起】

人はなぜ、ゆっくりしたいと思いながら、スケジュールを詰め込み過ぎて忙しくし、
お金が欲しいと思いながら副業の詐欺商材を買ってお金を失い、
健康診断を3年間も放置し、歯の歯科検診も先延ばしにして虫歯も痛くなるまで放置し
余分な治療費と通院時間を払いながら、付加年金をした方が利率がいいと知りながら
2年も先延ばしにして、どうでもいいものはセールですぐ買ってしまうのか。

これらすべての根源には「欠乏」や「欠乏感」があり、
この欠乏に対処して「余裕を作る」事の大切さをまとめていきます。

欠乏のメリット

「欠乏」や「欠乏感」にはメリットがあります。
例えば、納期前の集中状態に入れる事です。

【納期前の集中状態】
欠乏は人の能力を "部分的には" 高めます。
時間が足りないから切迫感で注意を集中する。
欠乏による視野狭窄を起こして…
「その問題だけに対処する」方法に全能力を使おうとする。

【欠乏の行動経済学の表記】
・納期前の集中状態 = 集中ボーナス
・欠乏による視野狭窄 = トンネリング

他にも貧困や欠乏は、人をその対象の専門家にさせます。

【専門化の例】
・金欠で、経済的に貧しければ1$の価値が分かり、専門家になる
・多忙で、時間が無く、忙しければ1時間や1分の価値が分かり、専門家になる
・ダイエット中なら1カロリーの価値が分かり、専門家になる

【豊かな経済学者と金欠な人】
・豊かな経済学者は、その豊かさのせいで1$の価値を理解できない
 → 税抜き価格や割り増しなどのお金の "錯覚効果" の影響を受ける
(行動経済学的なミスをしやすい)

・金欠な人は、豊かな経済学者より1円の価値を正確に理解してる可能性が高い
 → 税抜き価格や割り増しなどのお金の "錯覚効果" の影響を受けない
(行動経済学的なミスをしにくい)

この「納期前の集中」と「専門化」は一見いい事に見えます。
が… 結論だけ言うと、欠乏はこのメリット以上のデメリットを生み出します。

欠乏のデメリット

欠乏のデメリットは下記

・視野狭窄が起こり、長期的には損をする
・知能と処理能力が下がる
・咄嗟の幸運を掴めない
・衝動の抑止力が下がり、悪い行いや間違いをしやすくなる

こちらについて解説していきます。

視野狭窄が起こり、長期的には損をする

欠乏、欠乏感は人に「視野狭窄」を引き起こし、その対象に「集中」させます。
これは、写真撮影のフレーミングに近いモノです。
フレーム以外のものは目に入らなくなります。

この “視野狭窄” と “集中” の代償が「他の事はほったらかし状態」です。
そして、このほったらかし状態が、長期的には大きな損をもたらす事になります。

【ほったらかし状態による損の例】

→ 仕事が忙しく、納期がギリギリ
→ 時間的欠乏感発生する
→ 仕事に対して、視野狭窄と集中を引き起こす
→ 結果、人間関係、健康、部屋や作業場の掃除などをほったらかしにする
→ 良好な人間関係が無くなり、幸福度が下がる(家族や友人などから無視される)
→ 健康を損なって働けない or 体調が悪く、仕事がはかどらない状態になる
→ 部屋や作業場が汚いので、探し物に時間を使い、より時間的欠乏を引き起こす
→ 結果、生産性が下がり、いつも忙しいのに仕事が終わらない人になる

これが、欠乏のメリットを上回るデメリット。
視野狭窄が起こり、長期的には損をするの解説です。

知能と処理能力が下がる

欠乏、欠乏感があると人は “その欠乏感” に脳の処理能力が奪われます。
そして、知能や生産性が下がります。

↓丁度、サラタメさんの、このサムネみたいなことになります。

欠乏を感じると、思考が騒がしくなります。
この思考の騒がしさは、無視できず、あなたの脳の知能と処理能力を奪っていきます。

どんなに静かで快適な場所で作業しようとも…
頭の中に心配事という邪魔者がいっぱいになる状態になります。

【パソコンやスマホで例えるなら…】

バックグラウンドで色々させて重くなったパソコンやスマホと同じように、
欠乏は「欠乏による心配事」というマルチタスクを発生させ、
あなたの能力を下げて "重く" します。

これが、欠乏は知能と処理能力を下げる事の解説です。

幸運を掴めず損をする

いつもギリギリだと、チャンスが来た時に幸運を掴めず損をします。

【欠乏で幸運を掴めず損をする例:1】

だいぶ前から行くと決まってた旅行の航空券の先得割引
 → 日々の仕事が忙しいと気づけない、気づいても事前に予約できない
 → そして、予約が旅行直前のギリギリになる
 → そして、先得割引が使えず、損をする
 → 割引という幸運がつかめず、お金を損する


【欠乏で幸運を掴めず損をする例:2】

小学生で、夏休みの宿題が終わってない
 → 時間的に欠乏した状態
 → 夏休みの終盤付近で、おじさんに海に行こうと誘われても行けない
 → 海に遊びに行きたいのに、行けずに損をする

…など

ひろゆきの「1%の努力」という本では、これを下記のようなたとえで表現してます。

「幸運の女神には前髪しかない」だから「片手はつねに空けておけ」

【幸運の女神は前髪しかない】
ヨーロッパには「チャンス(幸運)の神様は前髪しかない」ということわざがあります。
これは、後ろ髪が無いので、「過ぎ去ったチャンス(幸運)は捕まえれない」という意味です。

【片手はつねに空けておけ】
幸運の女神、チャンスをつかむために…
常に片手が空いてるぐらいの余裕を持って生活する事の例え。
片手が空いてるので、幸運の女神は前髪を掴める。

とくに、このような幸運は「あっという間に過ぎ去る」事が多いので、
掴むなら、常に片手を空けておく必要があります。

以上が、欠乏で幸運を掴めず損をする事の解説です。

悪い行いや間違いをしやすくなる

欠乏は視野狭窄を起こし、知能と処理能力を下げ、幸運を掴みにくくします。
その結果、悪い行いを引き起こしやすくなります。

【欠乏は人をより大きな間違いに導く】

欠乏で知能と処理能力が下がる
 → より大きな計画錯誤などに陥りやすくなる。
 → ミスができないぐらい切迫した状態なのに、ミスをしやすくする

※計画錯誤 = 納期などを楽観的に予測して、実際やってみると終わらずに困る現象

ーーーーー

欠乏で知能と処理能力が下がる
 → 衝動に屈しやすく、誘惑に負けやすいくなる
 → 現実逃避で酒、タバコ、ギャンブル、ゲームなどに手を出す
 → 時間やお金の失い、欠乏の種類が増えたり、欠乏の強さが上がったりする

欠乏や欠乏感は、人に「愚かな行動」をさせます。
以上が、悪い行いや間違いをしやすくなる事の解説です。

欠乏の原因

人が欠乏に至る、一番の原因は「欠乏そのもの」です。
まず、こちらを解説したあと、その最初の欠乏の原因について考えていきます。

欠乏が原因でより大きな欠乏が生まれる

これが最も基本的で大きな欠乏の原因です。
人は、いつの間にか “欠乏した” 状態になります。
そして、その欠乏が連鎖してより大きな欠乏を生み出します。

【連鎖する欠乏の例1】

・何かしらの原因でお金が不足し欠乏
・お金が足りず、払えなかった請求書が出てくる
・強い欠乏感から視野狭窄と集中状態になる
・そして「その月を切り抜ける」事にだけ集中する
・結果、借金という選択肢が魅力的に映る
・借金返済と金利などの手数料の問題は狭まった視野の外に行く
・結果、借金をする
・借金の金利や手数料のせいでローンが膨らむ
・借金をローンを払うため、別の借金を借りはじめる
・どんどん深みにはまる
・欠乏の中で、そこから抜け出す計画を立てて実行することはできない
・長期的にはお金を大きく損する
・そして、どこかで限界が来て破綻する
・破綻した結果、最後は債務整理、自己破産などに至る
【連鎖する欠乏の例2】

・何かしらの原因で時間が不足し欠乏
・仕事が間に合わないので、不完全な状態で提出
・次の納期が差し迫った急ぎの仕事をする
・その時、前回提出した書類の不備を指摘されてより時間が無くなる
・結果、仕事が終わらなくなっていく
・どんどん深みにはまる
・欠乏の中で、そこから抜け出す計画を立てて実行することはできない
・長期的に見ると「仕事の修正と再提出」の不要な手間が発生しており大きく損をしている
・そして最後は「できませんでした」と破綻する
・納期の延長、契約の破棄、会社員であればクビなどに至る

このように、欠乏は下記のように人の思考を作り替えます。
欠乏は、目先の事しか見ない行動を生む
そして、目先の利益を過大評価して、長期的な利益を過小評価する

そして、欠乏が欠乏を作り、より大きな欠乏を生み出します。
これが、一番の欠乏の原因です。

最初の欠乏は何処から来るのか

欠乏が欠乏を作るなら、その”一番最初”の欠乏は何処から来るのか?
それは、下記のようなことが考えられます。

・締切前のラストスパート信仰
・余裕がない状態での想定外の出来事
・豊かな時の状態の心理状態
・視野狭窄によるミス

締切前のラストスパート信仰

締め切り前の集中力を過大評価し、ラストスパートを信仰的に崇める人たちがいます。

・締め切り前じゃないとやる気が出ない
・ギリギリの方が作業がはかどる
・納期がクリエイターの作品を完成させる

…など

これらを理由に、合えて欠乏状態を “使おう” とする人が居ます。
が、納期ギリギリで得られるのは「視野狭窄」による「集中力」だけです。

既に語った通り、知能と処理能力は下がり生産性は下がります。
他にも、デメリットの方が大きいのでこちらはおすすめしません。

以上が、締切前のラストスパート信仰の解説です。

余裕がない状態での想定外の出来事

最初の欠乏の原因の1つに「余裕がない状態での想定外の出来事」が考えられます。
「いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学」では下記のような実験を紹介してました。

【欠乏の実験】
・借金を抱え、欠乏状態の露天商は借金が無くなると欠乏状態から抜け出せるのか?
・1回、借金を肩代わりして追跡調査
・すると、再び借金を始める事は無かった
・が、数カ月後には少しづつ元の欠乏の罠に逆戻りしていった

【何が起こったのか】
・理由は余裕がない状態で、予想外の出費が起こった事
・欠乏の罠に落ちるギリギリの生活だと、不安定
・突発的な出来事に対応できず、そして欠乏の罠に逆戻りすることになる。

※ちなみに、ギャンブル依存症などで作った借金は肩代わりしても効果はないです。
依存症による借金は、欠乏による借金とは別物なので…
ちゃんと、突き放して底着き体験させた方が本人の為になります。

ーーーーー

これが、最初の欠乏を生み出す原因の1つ。
余裕がない状態での想定外の出来事の解説です。

豊かな状態の心理

人は、なぜかギリギリまでやらない性質があります。
これは、パーキンソンの法則などで言い表されてます。

【パーキンソンの法則】

第一法則:「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」
第二法則:「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」

欠乏の事も踏まえて、言い表すなら下記。

【パーキンソンの法則+欠乏の心理】

◆第一法則
仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する。
なので、多くの人は余裕を無駄使いし、納期ギリギリまで仕事をしない。
そして納期ギリギリな状態で不測の事態が発生。
そこから時間の欠乏の連鎖が引き起こされる。
最終的には、全てが上手くいかなくなり破綻する。


◆第二法則
支出の額は、収入の額に達するまで膨張する。
なので、お金があると多くの人は貯金をせずお金を使う。
そしてお金がギリギリな状態で不測の事態が発生。
そこからお金の欠乏の連鎖が引き起こされる。
最終的には、全てが上手くいかなくなり破綻する。
【豊かな状態 → 欠乏状態になる具体例】

◆提出期限が3か月後の課題を出される
・豊かな心理状態が働き、初めは余裕と思って遊んでしまう
・2か月程度を無駄にしてから、課題に取り組み始める
・そして、締め切りがギリギリになる
・多くの人は前日に徹夜する
・運がいい人は間にある
・運悪く、不測の事態が起こった人は間に合わずに終わる
…など

このように欠乏が無い豊かな状態も、人を欠乏に向かわせます。
以上が、豊かな状態の心理の解説です。

視野狭窄によるミス

人は何かに集中すると「視野狭窄」を起こします。
欠乏状態でなくてもそうですが… 欠乏状態ならより強く起こります。
そして、1つの視野狭窄によるミスが他の欠乏に繋がる事もあります。

【視野狭窄によるミスが欠乏へつながる例】

・会議が白熱
 → 思ったより長引いてしまった
 → 後の仕事をやる時間が足りない

・作業に過集中
 → 思ったより時間が過ぎ去っていた
 → 後の事をやる時間が足りない

…など

こうして、視野狭窄のミスが人を欠乏状態へと向かわせます。
以上が、視野狭窄によるミスの解説です。

“足りない”という感覚

これも欠乏感の1つです。
が… ここでは、既存の欠乏感と区別するため”足りない”という感覚で表します。

【ここでの言葉の使い分け】

・欠乏 / 欠乏感
現実的に、モノや時間やお金が不足していて、その事を感じている状態。

・"足りない"という感覚
現実的には、モノや時間やお金が不足していないが、欠乏感を感じている状態。
(「欠乏感」で検索すると出てくるのはこちらです)

この”足りない”という感覚の特徴は自分には○○が足りないと思う事。
この “自分には” がポイントです。

この “自分には” 欠けているという感覚が、人に多くのモノを背負わせようとします。

そして、多くのモノを背負った結果、本物の “足りない” が生まれ、欠乏 / 欠乏感が生まれます。

【"足りない"感が欠乏に向かわせる例】

◆広告を見る
 → 広告は相手に "不足" を伝えて、お金を使わせようとする
 → 広告を見た結果、「足りない」という感覚を持たされる
 → そして、お金を払ってそのモノを買う
 → この、消費行動を繰り返した結果、お金が足りなくなっていく
 → 本物の足りないが生まれ、欠乏が発生する

◆他者との比較
 → 仕事場などで他の人を見る
 → 自分と比較して、自分は他の人より能力が "劣っている" という感覚を覚える
 → 足りない部分を埋めようと、色んなことの勉強に手を出す
 → 結果、それらの学習に時間を使い、あれこれ手を出し、時間が足りなくなっていく
 → 本物の足りないが生まれ、欠乏が発生する

こうして、”足りない”という感覚が人を欠乏状態へと向かわせます。
以上が、”足りない”という感覚の解説です。

欠乏への対処法

現在の欠乏に対処する

一番の欠乏の原因は「欠乏そのもの」です。

お金以外は「諦める」で対処できる

お金以外の欠乏は、自分で原因を断つ力があります。

【辞める、手放す、諦める】

◆仕事が忙しい
 → 一部の仕事、やりたかったことは無理と諦める
。

◆旅行で回り切れない
 → 今回の旅行では回り切れないと諦める、また来た時に来る事にする。

このような方法で、一番最初の欠乏を断つ事ができます。

お金について学ぶ

お金が足りないに関しては、自分で原因を断つことができません。
お金が足りない → 1ヶ月何も買わず食費無し、のようにいきません。

そして、お金は「時間、人間関係、食事の質」など…
あらゆる要素を下げて欠乏を作り出す原因になります。

お金の欠乏については色々考えましたが… 「お金について学ぶ」しか答えが浮かびませんでした。
もし、本当に入門で1から学ぶのであれば「お金の大学」という本がおすすめ。

(この “本自体” は非常に有益、ただ作者さんのオンラインサロンは個人的に不要(詳細))

重要なのは、高収入や高資産持ちでもお金の知識が無いと長期的にはお金が溜まらない事です。
資産約165億のハリウッドスターですら破産してます。

資産「約165億円」のハリウッドスターですら「破産」…。「年収1億円」の成功者が心得ている『資産増加の原理原則』
「一流」経営者や実業家、スポーツマンといった成功者たちの共通点は、一体何なのでしょうか。本連載では、株式会社フロンティアコンサルティング代表取締役社長を務め、2019年末までに保有資産2億円を達成した上岡正明氏の著書『年収1億円になる人は…

なので、このような方法で、お金の学びを得ると…
お金の欠乏を断てる可能性が高いです。

人の手を借りる

欠乏状態になると人は「視野狭窄」になります。
この状態は既に、欠乏の罠にはまっており抜け出せる確率が低いです。
なので、可能であれば人の手を借りてください。

【人の手を借りる】

◆仕事が忙しい
 → 他の人お願いする。

◆借金でお金が回らない
 → 債務整理、自己破産手続き

…など

このような方法で、まず現在の欠乏から抜け出す。
もしくは、欠乏から抜け出す方法の計画を立ててください。

次以降は今後、欠乏状態に陥らないために、最初の欠乏を潰す対策になっていきます。

欠乏の心理作用するかを知る

これは、最初の欠乏が発生する原因「締切前のラストスパート信仰」への対策です。

//ーーーーー

一番最初の対処法は、まず「欠乏が悪」ということを知る事です。
そのために、下記の2冊を読むことをおすすめします。

その時間もない方は「いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学」だけでも大丈夫です。

「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」は「いつも時間が無いあなたに」の内容を元に、
その内容を発展させ、筆者自身が向き合った事が描かれてます。
→ (出身のMicrosoftの社員だった頃の話が多く、
   やや無駄な所があるのでより詳しく知りたい方向け)

これを読むことで自分自身で「締切前のラストスパート信仰」を否定できます。
そして、最初の欠乏が発生する原因の1つを取り除けます。

以上が、1つ目の対処法です。

非効率と無駄を許容し、余裕を作る

これは、最初の欠乏が発生する原因「余裕がない状態での想定外の出来事」への対策です。

//ーーーーー

欠乏対策の、最も基本的な考え方は「余裕」を持つ事です。

大切なのは本物の “余裕” を作る事です。
(不測の事態を事前に想定した「予備期間」はNG。)

まず、小さいキャリーケースと大きいキャリーケースの2つを想像してください。
ここに、モノや予定を詰め込むと考えます。

ケースが大きければ、処理能力をつかわず適当な荷造りができます。

そして、余白が生まれます。
これが、ここで紹介する “本物の余白”です。(通称:スラック)

そして、万が一後から必要なモノが増えた際、適当に詰めるだけで済みます。
(ミスへの対応力がある+取捨選択が不要)

//ーーーーー

ケースが小さければ、モノやスケジュールをキッチリ埋めようと頑張る必要があります。
まず、この頑張りに処理能力を使わされることになります。
そして、本物の余白、スラッグはできません。

そして、万が一後から必要なモノが増えた際、1から詰め方を変える必要があります。
例え収まった押しても、その分余計な処理能力を使わされます。

さらに、入らない場合は、中にある何かを諦める必要が出てきます。
この取捨選択にも処理能力を余計に使わされます。

まとめると下記要素に処理能力を使わされることになります。

【余裕がない事が理由で必要となる処理能力】

・無駄をなくすための処理能力
・ミスした場合の対応の処理能力
・何を諦め、何を残すかという選択への処理能力

処理能力を余計に使った結果、人の知能と使える残りの処理能力が下がります。
そして、決断疲れや衝動的な行為に走りやすくなります。

【処理能力に負荷がかかる事の問題点】
処理能力を使いすぎると…
大きな間違いに導かれる事になる。

欠乏への対処で処理能力に負荷がかかると、
知能や他の事に使う処理能力が下がります。

結果、ミスする余裕がないのに、ミスしやすくなったり、
衝動に屈しやすく、誘惑に負けて、悪い行いをしやすくなります。

そういえば、最近Apexというゲームの依存症が再発しかけたのですが…
これは、今思うと納期がギリギリで、欠乏状態になり、
衝動に屈しやすく、誘惑に負けた時でした。

確かに、大きいスーツケースの詰め方は非効率で無駄が多いです。
が、無駄をなくそうとした結果生じる処理能力の方が “無駄に” なり、損をする可能性が高いです。

が、この一見無駄に見える余裕があれば、選択しない自由が手に入る。
ミスした時に体勢を立て直すことができる余裕が手に入る。

そして、この “本物の余裕” がある状態があれば、人は欠乏の罠に陥らずに済みます。

以上が、2つ目の対処法です

豊かな状態での行動を変える

これは、最初の欠乏が発生する原因「豊かな状態の心理」への対策です。
さらに「余裕を作る」の対処法の実践にもつながります。

//ーーーーー

この豊かな状態の心理への対処法を、
ここではパーキンソンの法則の区切り型を元に「仕事」と「お金」の2つの面で考えていきます。

【パーキンソンの法則】

第一法則:「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」
第二法則:「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」

ロケットスタート仕事術を取り入れる

これは「なぜあなたの仕事は終わらないのか」という本で解説されていた仕事法です。
ほとんどの仕事が終わらないのは「ラストスパート思考」がほぼ全ての原因。

この、ラストスパート思考への対処法が「ロケットスタート仕事術」です。

【ロケットスタート仕事術の概要】

・納期通り終わるか、まず見積もりを立てる
・根拠のあるスケジュール見積もりを立てるには、実際にやってみるしかない
・なので、前半2割の期間を見積もり期間としてもらう
・この前半2割の期間で、与えられた仕事の8割を終わらせる
・ここで仕事内容の8割が完成に至らなかったら、この時点で納期の延長をお願いする
・仕事内容の8割が完成に至ったら、残りの8割の作業期間で、2割の仕事をする

ーーーーー

・大切なのは仕事の提出を前倒さない事
・取り掛かる時期だけを前倒す
・あとは、"本物の余裕" を持って仕事を行う

ーーーーー

・早くできたからと言って、早く提出しない
・早く納品すると、次の仕事が来て "余裕" が無くなり欠乏の罠にハマる
・残りの期間は仕事の完成度を上げるために使う

これを取り入れると、同じ時間の使い方でも成果が異なります。

【2つの仕事術は同じ時間でも成果が変わる】

学校のテストを例にした場合…

◆ラストスパート思考
テスト直前で徹夜して5時間勉強 → テストに出る。
不十分な睡眠時間で、結果が悪く出る。

◆ロケットスタート仕事術
テストよりずっと前に予習して5時間勉強 → テスト直前は寝る。
十分な睡眠時間で、結果が良く出る。

この時間術、考え方を体得して実践する事。
ロケットスタート仕事術を取り入れる。
これが、豊かな心理状態の「仕事」に対する対処法です。

手元にまとまった額のお金を残さない

人はまとまった額のお金が手元にあると、つい使ってしまいます。
そこで大切なのは「まとまった額」のお金を手元に残さない事です。

◆まとまった額のお金を手元に残さない工夫

・給料天引きで貯金されるシステムを使う
・少しづつ受け取る設定にする

大切なのは、裕福なあと欠乏 → 裕福な状態と欠乏状態の差を無くすこと。
そして、ほどほどに良い時期が長く続くようにすること。

契約してる銀行などで使えるかは分かれますが…
可能であれば、この差を無くすための設定を取り入れてください。

◆個人的におすすめな定額貯金設定

・BI証券で講座を開設
・投資信託で給料の1~2割ぐらいを、下記の3つを積立買いする設定にする

ーーーーー

「SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」
「SBI-SBI・全世界株式インデックス・ファンド」
「三菱UFJ-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」

ーーーーー

 → これで、現在最適解と言われている積立投資ができます。

詳しい事はお金の本を見て学んでください。

このお金の使い方、考え方を体得して実践する事。
これが、豊かな心理状態の「お金」に対する対処法です。

以上が、3つ目の対処法です

視野狭窄する事を前提に設計する

これは、最初の欠乏が発生する原因「視野狭窄によるミス」への対策です。

//ーーーーー

人は何かに集中すると「視野狭窄」を起こします。
欠乏状態でなくてもそうですが… 欠乏状態ならより強く起こります。
そして、1つの視野狭窄によるミスが他の欠乏に繋がる事もあります。

【視野狭窄による欠乏の例】

・会議が白熱 → 思ったより長引いてしまった
・作業に家集中 → 思ったより時間が過ぎ去っていた

おさらいですが、こんな感じになり、木や四角形が見えなくなります。
この木や四角形は「次のスケジュール」や「長期的な利益」と考えてください。

ここで大切なのは、視野狭窄を無くそうとしない事です。
無くせないので、まず視野狭窄が起こる事を受け入れます。
そして、視野狭窄が起こっても大丈夫な “環境や仕組み” を作る方法が有効になります。

そのおすすめな方法が「セルフ通知」や「リマインダー機能」です。

セルフ通知・リマインダーを使う

会議が白熱していても…
アシスタントが居て「次の予定上、残り5分で出ないといけません」と介入されれば、視野狭窄に陥っても、視野以外のモノを見る事ができます。

これを、個人で完結して行う仕組みが「セルフ通知・リマインダー」です。
ツールは色々あると思います。

私はWindows OSのパソコンを見てる時に視野狭窄になりやすいので、
「タスクスケジューラ」などを使い自分に通知を送れるようにしました。

//ーーーーー

↓1つの例ですが… 私は22時~23時の人が居る間にVRChatには入れるよう、
 セルフ通知を送る設定にしました。
 こんな感じで22時になると.txtファイルが自動で立ち上がり、
 その時の私が忘れているであろうことをメモとして、私自身の狭窄した視野に送り付けます。

セルフ通知の設定方法はこちらで解説。

スマホ関係は… ごめんなさい。
私はいまだにスマホを使いこなせてないので各自で調べてください。

これが、視野狭窄に対する対処法です。
以上が、4つ目の欠乏への対処法です

“足りない”という感覚を手放す

これは、最初の欠乏が発生する原因「”足りない”という感覚」への対策です。
このあたりは、どうしてもスピリチュアル的な考え方をする必要が出てきます。

//ーーーーー

足りないという感覚としての “欠乏感” は、よく「欠乏感を “手放す” 」という言葉で解説されてます。
重要なのは “埋める” ではない事です。

つまり、 “足りない” という感覚は手放すもので、それは外部から与えられたものというイメージが近いモノになります。

※あくまでイメージの話です。

【"足りない" という感覚が与えられた例】

◆広告を見る → 自分にはこのモノが "足りない"

◆優秀な他者との比較 → 自分にはこの能力が "足りない"

◆他者との年収の比較 → 自分にはまだ稼ぎが "足りない"

大切なのは、実際に足りていても”足りない”という感覚が生じる事です。
年収400万で満足していても、年収800万の友人を持てば “足りない” という感覚が芽生えます。

“足りない感” が消えれば “詰め込み思考” を辞めれる

なぜ人は、自分のキャパシティー以上に予定を詰め込んだり、
必要以上に仕事や勉強を詰め込んで、色んなものに手を出そうとするのか。

この問題の大元は「”足りない”という感覚 」があると考えられます。

“足りない”という感覚を持つと、
人はそれを自分自身から欠けたモノと認識してそこを埋めようとします。

しかし、 “足りない”という感覚は外部から与えられたモノです。
なので、正しいイメージとしては下図のようになります。

“足りない” という感覚が、磁石のように物事を引き寄せます。
これが詰め込み、キャパシティーオーバーの原因です。

そして、この”足りない感” さえ消えれば “詰め込み思考” を辞める事ができます。

大きいケースを用意すれば、余白は作れますが…
1日は24時間というケースはなどは大きさを変えられません。

なので、余裕を持つに、荷物を減らす。
何かを “諦める” 必要が出てきます。

この時 “足りない” という感覚を手離す事が役立ちます。
不足感を手離す事で、その不足や不安感からやってきたタスクも一緒に手放すことができます。
そして、本来の自分に必要だったことだけを残せます。

【不足感によるタスクと本来の自分に必要だったタスクの違い】

◆不足感によるタスク
 → やりたくないけど "やった方がいい" と思ってる事
 → 断り切れず、仕事として "やらされてる" 事
 → 見栄を張って、無茶を承知で引き受けた事
…など

◆本来の自分に必要だったタスク
 → 自分がやってて心地よい事
 → 嫌な仕事を断る
 → 見栄を張らず、無理は断る
 → そうして残ったタスク
…など

今 “ある” モノに目を向ける

では、足りない感覚はどうすればいいのか。
“足りない” の反対にあるモノは “足りてる” という事です。
つまり、 今 “ある” モノに目を向けれると収まる可能性があります。

そして、凄く無難な自己啓発、スピリチュアル的結論に落ち着きますが…
“足りない”間隔 への対処法は、今 “ある” モノに気づく「感謝の習慣」になります。

【"足りない"という感覚を手放す方法】

① まず"足りない"という感覚は外部から与えられたモノと気付く
② 最初から何も欠けていなかったと気づく
➂ そして、今 "ある" モノに目を向ける
④ ある事を認識する
⑤ ある事への感謝をする
⑥ すると、足りないという感覚が軽減される

「ありがとう」や「ありがたい」は ”ある” 事が難しい事への感謝の気持ちとして生まれた言葉です。
この言葉を言うためには、まずそれが “ある” 事に気づく必要があります。

そして、このあたりの本が行きつく結論。
「感謝の習慣」という答えに行きつきます。

これが、”足りない”という感覚への対処法です。
以上が、5つ目の欠乏への対処法です

この苦しみを忘れないようにアウトプットする

今後、欠乏の罠、時間や経済的貧困のループに陥らないように “忘れない” ようにします。
忘れないようにするには「3回以上のアウトプット」が必要とされてます。

(理想は、2週間以内に3回以上のアウトプットですが…
 私は2週間を超えてても覚えてる事が多いので、期間は気にしなくて大丈夫と思います)

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そこで、おすすめのアウトプット方法が「要点を書き出す」と「説明する」事です。
動画を作る余裕がある方は、さらにYoutube動画などで人に「話す」事もおすすめ。

私は2023年、受託案件が上手くいかな過ぎて「進捗ダメです」という音楽を作るぐらい悩んでました。
この苦しみは何なのか、どうすれば終わるのか。

まずは、音楽として忘れないようこの苦しみをアウトプットで1回目。

そして、欠乏に関する事をこのブログを書くにあたって、この2冊の本に出合いました。

この本の内容を、見ながらメモを取る事で2回目のアウトプット。
そして、このブログにまとめる事で3回目のアウトプットを目指しました。

この欠乏の罠の苦しみを忘れない、そして余裕を死守する。
これが、この苦しみを忘れないようにアウトプットする事の解説。

以上が、6つ目の欠乏への対処法です

まとめ

今回は欠乏に関することをまとめました。

・欠乏状態は「高い集中力」をもたらし、人をその対象の専門家にする
・しかし、欠乏感に処理能力が奪われ「知能」と「処理能力」が下がる
・結果、目先の利益を優先した行動を行う
・そして、長期的には損をしてより強い欠乏状態に至る
・欠乏の原因は「欠乏そのもの」
・一番最初の欠乏は様々な理由で引き起こされる
・欠乏への対処法は、まず現在の欠乏から抜け出す事
・そして、欠乏の事を学び忘れないようにすること

また、他にも生き方についてまとめてます。

ぜひ、こちらもご覧ください。

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