【幸福論】年収600~800万で幸福度が変わらなくなる研究の嘘

生き方
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はじめに

今回は巷でよく言われている年収600~800万で幸福度が変わらなくなる研究の嘘について解説します。

何が嘘なのか

確かに年収600~800万で幸福度は“横ばい”になります。
しかし、この書き方では下記の3つが抜け落ちます。

・年収400万ぐらいから幸福度は”既に”上がりにくくなる。
・自分の人生評価は800万を超えても上がる。
・主観的な人生評価や生活の満足度は年収600~800万を超えても上がり続ける。
・調査は海外の物。日本だと結果が違う可能性がある。

幸福感の最大値は年収600~800万です。
ここで完全に横ばいになります。
しかし、年収400万以降はそんなに大きな違いは無いです。

そして、自分の人生評価は800万を超えても上がってます。

年収と幸福度の信頼できる情報元

日本語で調べると信頼できる引用元がある記事がほとんど出てきません。
『プリンストン大学 アンガス・ディートンさん の年収と幸福度の研究によると』という形で紹介されるだけです。

PNASをグーグル翻訳して見る

PNAS(米国科学アカデミー)が一番ちゃんとした情報元です。
スラングや翻訳されない言葉が多く詳しい英語は読めないですが、グラフなら見れます。

Ctrl+Fで『Fig. 1.』を検索。
すると該当する図を確認できます。

Just a moment...

紹介されてるのは4つの尺度です。
私の推測ですが意味を紹介すると下記の通り。

Positive affect → ポジティブな影響になった度合
Not blue → 悲しみや不満が少ない度合
Ladder → 人生の10段階評価(キャントリルの階梯)
Stress free → ストレスが少ない度合

Fig. 1.』の図を100万単位にしてデザインし直すとこのようになります。

本当は年収400万あたりで幸福度が上がりにくくなります。
確かに”横ばい”になるのは600~800万です。
しかし、ほぼ変わらなくなるという点では年収400万ぐらいで大丈夫です。

人生の10段階評価(Ladder)は年収400万から上がりにくくなります。
が、1600万を超えても上がり続けます。

日本での研究

現状『プリンストン大学』の研究に対応する日本の研究は無いです。

・ポジティブな影響になった度合
・悲しみや不満が少ない度合
・ストレスが少ない度合

この3つに対応するものが無いです。

Ladder → 人生の10段階評価(キャントリルの階梯)に対応するものはあります。

内閣府の調査

内閣府の「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書。
7/21ページ → 図5に書かれています。

これを見ると年収2000万~で変わらなくなってます。
本やネット記事で参照されるときは1100万~で変わらなくなると紹介されてます。

重要なのはこの“調査方法”です。

https://www5.cao.go.jp/keizai2/wellbeing/manzoku/pdf/report01.pdf

調査方法は「現在の生活にどの程度満足しているか」を0点~10点の11段階評価です。
つまり、主観的な人生評価(Ladder)とほぼ同じニュアンスになります。
これはアメリカの研究でも上がり続けてます。

ただ、現在の生活の満足度や人生評価が高くてもポジティブな影響『悲しみや不満の減少』『ストレスの少なさ』上がってるとは限らないです。

このあたりも含めて判断はお任せします。

確実に言える事

以上より、確実に言える事は下記の2つになります

・年収に比例して幸福度が上がる。
・しかし、年収が2倍になっても幸福度は2倍にはならない。

残りの解釈は各自でデータを見てください。

メディアのビジネスに惑わされないで

ネット記事は見る人に”不足感”を与え、広告の商品を売るように作られてます。
つまり、このままじゃダメというメッセージを与え、関連する知識を集めるように仕向けます。

そして関連書籍の購入や次の記事を見るように誘導してお金を稼いでます。
丁度こんな感じに。

(↓これはうっかり買ってもいいようにいいと思う本を選びましたが…)

さらに、共感できる要素が強いと拡散されます。
日本人の年収の平均は433万、中央値が399万、年収400万以下の人が60%。
なので『年収600~800万で幸福度が変わらなくなる』と書けば下記の2つが起こります。

・多くの人が持っている努力した先の成功と幸せ像に共感ポイントを作れる。
・見る人の多くは年収400万以下。なので不足感 → 消費行動へ誘導できる。

ビジネス的には年収600~800万というのが最適解です。
また、データ的にも年収600~800万で幸福度は“横ばい”になると書けば嘘では無いです。

幸福度は400万で上がりにくくなるから今ある充足感に気付く事が重要だと思います。

実際の所

ただ私は純粋に『幸福とは何か、幸福的な生き方とは?』を追求したいだけです。
なので気にせず年収400万ぐらいでお金を稼いでもそんなに幸福にならないと言っちゃいます。
それと、『人生評価』や『生活の満足度』は年収800万を超えても上がります。

ビジネス的には… 人の商品より自分の商品、3DCGなどの作品が売れてほしい。

・年収に比例して幸福度が上がる。
・しかし、年収が2倍になっても幸福度は2倍にはならない。

この2つは確実ですが、結局は幸福とは何かというとらえ方や測定方法が重要。
なので一言で600~800万以上とは言えない問題なのかと思います。

ではどうすればいいか?

個人的な意見を書きます。
・年収200万以下の人は200万を目指します。
・年収400万以下の人は目指せそうなら年収400万を目指す。
・あとはやりたい事やお金を稼ぐことに幸福を感じるなら稼ぐ。

これで良いのじゃないでしょうか。

年収200万以下は確実に幸福度が高まるので稼いだ方が良いです。
が、年収200~400万の多くの人の場合は今ある幸せに気づくことが大事だと思います。

メディアは『より稼げ』『稼ぐ為には情報を集めろ』『本を買え』と広告という形で不足感をあおりお金を使わせようとしてきます。

年収600万で幸福度が横ばいは確かに”嘘”では無いですが…
年収600万に届かない不足感を感じる人生よりも、幸福度は400万で上がりにくくなるから今ある充足感に気付く事が重要だと思います。

年収200万以下の人はいろいろ厳しく、設備投資のお金が無い、ツールを買うお金が無いからツールを作る → 結果時間とお金が削れるといった負のループになりがちなので稼ぎたいですね…。
(私は今、個人事業主になり年収100万以下の親の扶養暮らしなので頑張ります><)

後は日本人はお金=通知表の成績ととらえやすい民族なので、お金を稼ぎたい方は気にせず800万以上稼いでください。

まとめ

・年収に比例して幸福度が上がる。
・しかし、年収が2倍になっても幸福度は2倍にはならない。
・年収の増加に比例して幸せになれるのはおよそ400万程度まで。

普段の記事はここで関連記事のリンクを張ってるのですが…。
『メディアのビジネスに惑わされないで』で不足感で関連記事や広告をクリックするより、今ある幸福感に気付こうと言ってしまったのであえて何も張りません。

次のリンクにアクセスしてこのブログを見続ける時間があれば、身近なネットの友達との関係を大事にしてください。
どうしても関連記事が見たいなら『いつもありがとう』見たなことをDMで送ってから見てください。

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