はじめに
今回は、自己分析関係で有名な「ビックファイブ」もしくは「ビックエイト」についてまとめます。
まずは、ビックエイトの元となるビックファイブから解説します。
ビックファイブについて
ビックファイブを一躍有名にしたのは「ケンブリッジアナリティカ」です。
まず、こちらから解説します。
ケンブリッジアナリティカの社会実験
ケンブリッジ・アナリティカという会社があります。
ここは「人の行動への理解と、行動に影響を与える方法」を研究してる会社です。
細かい事件の詳細は省きますが… ここがFacebookから大量に個人情報を集め、
“いいね”を元に個人の性格や特性を予測 → 分類分けしました。
そして、人の特性を5つのパラメータに分けて考えました。
これが、ビックファイブです。
【ビックファイブ】
・外交的 / 内向的(刺激への感度が高い/低い)
・情緒安定性(メンタルの安定/不安定)
・経験への開放性(好奇心、新しいモノへの興味などの有/無)
・誠実性(勤勉、約束などを守る/守らない)
・調和性(コミュニケーション能力の有/無)
ケンブリッジアナリティカは、この5つのパラメーターを元に…
それぞれの特性に合ったとある「広告メッセージ」を出しました。
そして、2つの政治的事件「EU離脱」と「トランプ当選」を実現させたと言われています。
ビックファイブ+政権支持の状況などを考慮して…
いくつかのグループを作成。
各グループに合った広告をFacebook経由で出して、
政治を動かしたと言われてます。
↓詳しい事はこちらに書かれてます。
↓動画で軽く見たい方はこちらがおすすめ。
ビックファイブという考え方自体は、よくある性格診断的ですが…
このケンブリッジ・アナリティカで使われ、歴史を変えた点などで高い評価を得ています。
ビックエイトの概要
ビックエイトは橘玲さんの「スピリチュアルズ」という本で紹介される考え方です。
「ビッグファイブ」は… 海外の言葉で翻訳が上手く行ってなかったり…
その他にも考えたいポイントがあり “使いにくい” です。
このブログのネタ晴らしをすると…
内容の大元は、この「スピリチュアルズ」という本です。
この本は、いい本なのですが…
ちょっとこれは読みづらく、知識ゼロでこの本単体では理解しがたい所があります。
なので、この本を読むための前段階の知識をまとめた記事と思ってください。
そこで、この本ではビックファイブを元に人の特性を8のパラメータとして考える「ビックエイト」にアレンジされました。
【ビッグエイトの要素】
・外交的 / 内向的(刺激への感度が高い/低い)
・情緒安定性(メンタルの安定/不安定)
・経験への開放性(好奇心、新しいモノへの興味などの有/無)
・誠実性(勤勉、約束などを守る/守らない)
・同調性(集団の圧力に対する反応のバラつき)
・共感力(相手と感情を一致させる能力)
・知能(論理的に考えられるか否か)
・外見(見た目が良いか/悪いか)
ビックファイブとの変更点は…
協調性を「同調性」と「共感力」に分けて…
さらに「知能」と「外見」を追加した点です。
ちなみに、「スピリチュアル」という言葉に抵抗を感じる人もいるかもしれませんが…
この筆者の「橘玲さん」は元々投資の世界で有名になった人で…
「超現実主義的」な本を出してます。
「スピリチュアル」で宇宙☆ヤバイや、頭にアルミホイルを巻いて、無意識を書き換えて、ハイヤーセルフと繋がり、引き寄せの法則をしてるような感じの人ではないです。
むしろ、ものすごく嫌になるぐらい現実主義です。
その現実的な筆者さんが、人の性格や適性の分析として出した答えが「ビックエイト」です。
ビックエイト+1について
この記事を書くにあたって、実際に橘玲さんの「スピリチュアルズ」という本を読みました。
そして… 結構、この本の構成がややこしかったです。
ビックエイトをまとめたいという構想は良かったと思いますが…
本を書きながら、納期とかいろいろ大人の事情があったのでしょう…
という感じで仕上がりでした。
「知能」と「外見」は有効な実験が少ないようで、
おまけ程度にしか書かれてなかったりしました。
共感力に至っては、本の説明の中で「共感力(エンパシー)」と「メンタライジング」の2つの要素に分かれました。
なので、この記事では共感力を、この2つに分けてビックエイト+1として解説を進めます。
【ビッグエイト+1の要素】
・外交的 / 内向的
・情緒安定性(メンタルの安定/不安定)
・経験への開放性(好奇心、新しいモノへの興味などの有/無)
・誠実性(勤勉、約束などを守る/守らない)
・同調性(集団の圧力に対する反応のバラつき)
・共感力(相手の気持ちを感じる能力のバラつき)
・メンタライジング(相手の感情を理解する能力のバラつき)
・知能(論理的に考えられるか否か)
・外見(見た目が良いか/悪いか)
特性のバラつき方
特性のばらつき方は下記の2つが考えられます。。
・正規分布(ベルカーブ)
・べき分布(ロングテール)
どちらがあっても生存に有利、一長一短な特性はだいたい正規分布します。
正規分布は、中央が平均と中央値になります。
つまり、50の値、中央の人が一番多い図です。
明らかに生存に不利、欠陥的なモノはべき分布します。
これは何かしらの理由で分布が偏ったグラフです。
べき分布は、平均と中央値がズレます。
すっごく、大雑把に言うと “多くの人が持つ特性” です。
逆に言うと、一部の人が何かしらの原因で持って無い特性です。
(遺伝子の変異など)
平均値や中央値までの違いは理解しなくて大丈夫ですが…
この分布イメージがあると、先の内容を読み進めやすいと思います。
以上が、特性のバラつき方の解説です。
ビックエイト+1の概要
それでは、ビックエイト+1の内容を解説していきます。
内向的/外交的
主な特徴は下記。
【内向的の特徴】
・大きな刺激に疲れる
・クライアントの表情を敏感に察することができる
・リスクをあまりとらないので、目的達成がしずらい
・専門職向き
・特定の領域に感度が高い → その "専門家" になれる
(音楽家、調律化、料理人… など)
ーーーーー
【外向的の特徴】
・大きな刺激が必要
・リスクを求めるので、挑戦する
・リスクを求めるのが悪い方向に向かうと犯罪に手を染める(スリルの為)
・経営者、営業、接客業向き
なので、どちらが生存に有利かというモノは無いです。
一長一短なので別れ方は正規分布に近い形と考えられます。
[ ←内向的 / 外交的→ ]
この差は「快/不快」刺激の感度が関係してると考えられます。
【動物の基本的なシステム - 快/不快】
・「快」という概念を獲得
・快を感じる → 中枢神経が覚醒 → その方向に身体を動かす指示を送る
・不快を感じると → その逆方向に身体を動かそうとする
・生存に有利な事を「快」と設定した個体が生き残った
・そして、生存に有利な事=快となった
この “快” 刺激への「反応のしやすさ」や「普段の中枢神経の覚醒度」が人によって異なります。
そして、人には快刺激へ適切な「覚醒度」が決まってるとされてます。
【覚醒度が上がり方】
・"快" 刺激への反応のしやすさが高い → 覚醒度が上がりやすい
・"快" 刺激への反応のしやすさが低い → 覚醒度が上がりにくい
・普段の中枢神経の覚醒度が高い → 覚醒度が上がりやすい
・普段の中枢神経の覚醒度が低い → 覚醒度が上がりにくい
ーーーーー
【覚醒度が上がりやすい人は…】
→ 最適な覚醒度より覚醒しやすい
→ 刺激に敏感、刺激を受けやすく、疲れる
→ 刺激を求める力が小さい、むしろ刺激を避ける
→ 過剰な興奮を抑えようとする
→ リスクを求めない
→ そして、内側にひきこもり、内向的になる
【覚醒度が上がりにくい = 外向的】
→ 最適な覚醒度より覚醒しにくい
→ 刺激に鈍感、刺激を受けにくく、より多くの刺激を求める
→ 刺激を求める力が大きい
→ 興奮するような事をする
→ リスクを求める
→ そして、外側に向かって行動し、外向的になる
↓この本の作者の方も内向的なようです。
ミニマリストになる事で、モノを減らして刺激を減らす。
そして快適に生きれるようになったと書かれてました。(この本だったかは不明)
重要なポイントは、内向的は「人付き合い」や「人そのもの」に疲れてるわけでは無い事。
あらゆる “刺激” に対する反応度合い高くて疲れるという事です。。
内向的で疲れたという理由で…
人間関係をリセットしたり、関係を減らしても…
部屋が散らかっていたり、騒音がうるさい場所に住んでいれば、
それが刺激になるので疲れは取れません。
なので、内向的傾向が高いと「HPS」などと呼ばれる人になります。
また、内向的な人でも、五感でそれぞれ感度が違うという特徴があります。
(音に過剰に反応、味の過剰に反応(添加物の味が分かる)…など)
これらの特性は遺伝的なモノで変えれません。
なので、それぞれの特性に合った場所や生き方を選ぶしかないです。
以上が、内向的/外交的の解説です。
楽観的/悲観的(精神の安定度合い)
楽観的(精神的安定)/悲観的(神経症傾向)の違いは、色んな解説がありました。
その中で、スピリチュアルズの本で解説されてる事は…
日々活動で行っている「未来について」シュミレーションの偏りという説明でした。
楽観的な人は…
→ シュミレーションが "楽観" の方に傾く
→ これは "楽観" のバイアス、色眼鏡の効果
→ 楽観バイアスが入るので、現実があまり正しく認知できない
悲観的(神経症的)の人は…
→ シュミレーションが "悲観" の方に傾く
→ これは "楽観" のバイアス、色眼鏡の効果が入らなかったから
→ 楽観バイアスが入らないので、現実の認知精度が高い(抑うつリアリズム)
この偏りの差は生まれながら「セロトニン」という精神を安定化させる物質の出る具合で変わるといわれてます。
セロトニンの出る具合の差は、セロトニンを運ぶ「セロトニントランスポーター遺伝子」の型によって発生すると考えられます。(サニーブレイン/レイニーブレイン仮説)
【セロトニントランスポーターの型】
・L型 → セロトニン濃度を高くできる
・S型 → セロトニン濃度を高くできない
【組み合わせは3種類】
・LL型 → 精神が安定しやすい
・LS型 → 普通
・SS型 → 神経症的傾向になりやすい
…そして、L型はアフリカやヨーロッパに多い。
日本人はSS型が多く、ネガティブは精神が不安定になりやすいと言われてます。
なので、日本人の場合は「悲観的(神経症的)」が多い形の “べき分布” をします。
(多くの人が悲観的な特性を持つ)
[ ←悲観的 / 楽観的 → ] (日本人場合)
ーーーーー
そして「外交的でも悲観的な人」や「内向的でも楽観的な人」が居ます。
外交的でも悲観的な人 → メンタルを壊しやすい芸能人の方…など
内向的でも楽観的な人 → 物静かで読書家だけど、精神的に安定してる人…など
なので、この2つは別のパラメーターです。
ーーーーー
基本的に、楽観的な方が色々メリットが多いです。
【楽観的のメリット】
・精神が安定しやすく
・幸福度が高い
・精神疾患になりにくい
・予言の自己成就効果で、楽観的な自分の見通しに合うような行動をする
→ 長生きする → 健康的な行動を実践する → 予言の自己成就
ただ、楽観的にもデメリットはあります。
【楽観的のデメリット】
・状況がいつか良くなるとおもって行動しない
→ 本当に何も変わらない事がある
・楽観的な人は現実をポジティブバイアスで歪めて見ている
→ 状況を正しく理解しにくい
そして、悲観的にもメリットがあります。
…が、そこまで大きなメリットでは無いです。
【悲観的のメリット】
・状況がいつか良くなると思わないので行動する
→ しかし、行動しても解決できない問題に突き当たり、学習性無力感の罠にはまる
・ポジティブバイアスが無いので状況を正しく理解しやすい
→ ただ、状況を正しく把握できてもそこまでのメリットにならない。
なので、基本的には「悲観的」はデメリットが多いです。
【悲観的のデメリット】
・精神が安定しにくい
・幸福度が低い
・精神疾患になりやすい
・予言の自己成就効果で、悲観的な自分の見通しに合うような行動をする
→ 長生きしない → 健康を害する行動を実践する → 予言の自己成就
悲観的だと、悲観的な刺激への反応が強まり、さらに反応する要素が増えます。
そして、自己実現的に悲観的がネガティブを引き寄せる可能性があります。
悲観的傾向への対処法
日本人はセロトニンという精神を安定化させる物質の出る具合が低いです。
これが悲観的傾向が多い理由です。
なので、セロトニンを出す行動を積極的に行うように心がけます。
【セロトニンを出す方法】
・瞑想
・日光を浴びる(2500ルクス以上+ブルーライト)
・リズム運動
・よく噛んで食べる
・抗うつ薬の使用
特に、自分は悲観的、神経症、精神疾患的傾向が強いと自覚がある方はセロトニンを増やす活動に長い時間を費やした方が良い人と思ってください。
これらの活動を積極的に行い、セロトニンを増やすアプローチをするのがおすすめ。
細かくはこちらでまとめてます。
では、悲観的はなぜ淘汰されなかったのか?
悲観的傾向にデメリットしかないなら、生存に不利なので淘汰されたはずです。
なのに残ったのは理由があるはず…
この「悲観的」は最近、別の解釈が出てきています。
悲観的な感情を作る要素の1つが偏桃体の興奮です。
この偏桃体は脳の非常ベルのようなモノです。
(セロトニンが下がると、偏桃体が興奮しやすくなります)
この偏桃体の興奮は、ネガティブや不安に関することが原因とされてました。
が、最近では「新しいモノゴトへの接触」で発生するという説が出てきてます。
【偏桃体が活性化する要素】
→ 痛みを感じる
→ ネガティブな感情の発生する出来事への接触
…だけでなく
→ 新しい事を学習する
→ 見知らぬ人と会う
→ 判断する
…などの"新しい出来事への接触"で高まるようです
(怒りの表情以外の無表情でも、これまで見た事がなければ偏桃体が反応する)
ーーーーー
【偏桃体の新規性理論】
新しいモノゴトは、予測とは違うことが起きた時の対応を必要とさせます。
ですが… 起きたモノゴトに対して、それぞれの感情に合わせて反応し適応するのは大変
→ なので、新規性全てに反応する部位を作った → それが扁桃体
ネットで調べても日本語の解説は出てきません。
現状、橘玲さんのスピリチュアルズの本ぐらいしか解説が無さそうです。
まだまだマイナーな考え方です。
そして、もう1つ悲観的の面白い性質は「ポジティブな変化」も見つける力が強いという事です。
【エレーヌ・フォックスの実験】
ランダムな画像の後に印が現れる
一部の被験者には… ネガティプ/ポジティブな画像の後に印を入れる
そして、これらの画像を見せて、印を探させたところ…
悲観的だと「ネガティブな画像」の後に出る印を素早く見つけた。
そして、悲観的な人は「ポジティブな画像」の後に出る印を素早く見つけた。
ーーーーーー
【新しい仮説】
悲観的 =「良い/悪い」の両方の要素にも敏感に反応しやすい。
→ 悪い事が起きると不利に働く
→ 同様に、いい事が起きると有利に働く
このあたりの事を考えると下記のような特徴も追加されます。
【悲観的】
・些細な変化に気づく事ができる
・良い事/悪い事の変化の振れ幅が大きい
【楽観的】
・変化に鈍感
・良い事/悪い事の変化の振れ幅が小さい
ただ、最近出た新説なので… 信憑性は低いです。
悲観的な人は、基本はセロトニンを増やすという考え方をした方が良いです。
その上で、変化を敏感に感じ取り、
それを応用したり記録した作品やブログ記事などを作ることができる。
そういうメリットがあるかもしれないと思い、適性を試すのも1つの手。
私は、ギリギリ精神疾患に行かないぐらいの悲観的ですが…。
言われてみれば、確かに、なんでそんな操作方法を思いついた?
と自分でも思うような、ソフトの挙動変化に気づき、
それを応用したテクニックを作り、
それを記録した技術系のブログをまとめたりしてます。
この悲観的は、もし変化に対する感度が高いを意味するなら…
「芸術家、表現者、発信者」向けの性質なのかもしれません。
なので…
・外交的/内向的 → 刺激の感度
・楽観的/悲観的 → 刺激の見つけやすさ
…と、このように考えてもいいかもしれません。
以上が、楽観的/悲観的の解説です。
集団の圧力に対する抵抗度(同調性)
同調性は、集団の圧力に対する反応のばらつき。
【同調性の例】
5人のうち4人が明らか間違った答えを出した時、
自分は一人で正しい答えを答えるか/周りに合わせるか という特性。
基本的に、人は社会的動物なので基本は「同調性」が高いです。
なので、この分布は「べき分布」になります。
俗にいう “空気を読む力”
空気が読めない人は社会に適応しにくい
→ 社会から排除されて、生存に不利で淘汰される
→ 同調性が高い個体だけが生き残って、同調性が多くの人にある状態になった
[←同調性あり / 同調性なし→]
同調性が低い人は、組織や集団に従属する事ができません。
なので、昔は「社会の隅」や、犯罪者として「刑務所」などに追いやられるだけでした。
が、現代社会の発展し同調性が低い人でも生き残れるようなりました。
【同調性が低くて生きれる現代社会】
・現代社会は発展し、豊で安全な社会になった
・結果、集団に属さない行動をしても生きていける選択肢ができた
・同調性が低くても生き残れるようになった
・同調性が低い人が登場し始め、同調性がビックファイブのパラメーター考えるようなった
近年では会社に属さなくても、インターネットの発展で自分一人でビジネスを回せます。
なので「集団作業が得意か/個人作業が得意か」の適正で考えることができる。
【同調性が低い人向けの生き方】
・集団作業が得意
・組織や集団に属せる
・会社などの組織で出世しやすい
・権威に服従する
・周りに流される
・自分自身の価値観や正しさを貫けない
ーーーーー
【同調性が高い人向けの生き方】
・個人作業が得意
・組織や集団に属せない
・会社などの組織で出世しにくい
・権威に服従しない
・周りに流されない
・自分自身の価値観や正しさを貫ける
また、同調性が低いと集団が間違ったてる時に正義の人になる事もあります。
例:集団がユダヤ人の迫害運動を始める
→ 同調性が低いので逃亡ユダヤ人を匿う
…など
凄く大雑把に言うと、会社に入るか/個人事業主で生きていくか。
集団を作るか、一人でできる事をするかを選ぶ基準と考えて大丈夫と思います。
以上が、同調性の解説です。
相手の気持ちを感じる能力(共感力)
相手の気持ちを感じる能力のばらつき。
映画を見て感動するなどの共感ができるかどうか具合。
分布的には、女性の方が共感力が高い傾向があります。
そして、これは一長一短の特性なので、形は正規分布になります。
[← 共感力あり / 共感力なし →] ※女性はやや左側の “共感力あり” に偏る
共感力はある/ないそれぞれでメリット/デメリットがあります。
【共感力がある事のメリット】
・コミュニケーション力が高くなりやすい
・良好な人間関係が作りやすい
【共感力がある事のデメリット】
・共感力が邪魔になる作業ができない
・リーダーになりにくい
・共感力が高すぎると「依存性パーソナリティ障害」になりやすい
・災害などのニュースで共感疲れを引き起こす
・共感し、愛と絆の対象になった人以外を排他的になる
→ 時に、不公平な判断をする、公正さを保ちにくい
→ そして、愛や帰属にょって集団が分断する
【共感力が無い事のメリット】
・共感力が邪魔になる作業ができる
・リーダーになりにくい
・災害などのニュースで共感疲れを引き起こす
・共感で不公平な判断をせず、公正さを保ちやすい
【共感力が無い事のメリット】
・コミュニケーション力が高くなりやすい
・良好な人間関係が作りやすい
世の中には共感力が邪魔になる場面があります。
例えば、医者や会社経営…など。
・医者
→ 手術の際、痛みに共感
→ 血を見て気持ち悪くなる
→ 手術ができない
・会社経営
→ 経営の際、クビにした人の後の人生を想像して共感
→ 人をクビにできない
→ 会社経営は時に他人や他社を蹴落とす必要がある
→ 共感力が無ければ、出世や自分に有利になる判断ができる
…など、共感力は個人の差でしかなく、一長一短です。
社会には共感力が低い人が必要になる場面があります。
なので、自分に “共感力があるorない” と分かったら…
その適正に合った仕事や環境などを選ぶのがおすすめ。
ちなみに小学校の時、保険の教科書で気持ち悪くなって退場した私には、
医者だけでなく、経営者やリーダー的な立場は難しそうですね…。
相手の心を理解する能力(メンタライジング)
これは「相手の心を”理解”する」能力のバラつき。
共感力とは異なります。
・共感力 → 相手の気持ちを "感じる" 能力のバラつき
・メンタライジング → 相手の心を "理解" する能力
共感力があれば、人が悲しんでたり、喜んでる事が分かります。
が、メンタライジング力が無いと… “なぜ” 悲しんだり、喜んでるのかが分かりません。
ビックエイトの説明ではこの2つを合わせて解説してました。
が… 分かりにくいと思ったのでこのブログのビックエイト+1では分けました。
分かりやすいのが… 発達障害のチェックなどで使われる「サリーとアンの課題」です。
↓このテストに正解できるかどうかが「メンタライジング力の有無」です。
【メンタライジングの4要素】
・意図の検出 → 動きから推測
・視線の検出 → 見てるものから推測
・注意の共有 → 相手と同じものを見る
・心の理論 → 上の3つを統合して相手の気持ちを理解する
この「メンタライジング」の能力は、社会的な動物の人間にとっては生きる上でほぼ必須です。
持って無い人の遺伝子は自然淘汰されます。
なので、ほとんどの人にあり、形はベキ分布になります。
[← メンタライジング能力がある / メンタライジング能力がない →]
…が、たまに何らかの原因でこの能力が無い人が居ます。
そして、メンタライジング能力が極端に低いと自閉症と診断されます。
自閉症のうち、知能に問題が無ければASD、アスペルガー、発達障害などと呼ばれます。
発達障害 = ADHD/ASD/LDなどの総称
・ADHD → 注意力の分散
・ASD → メンタライジング力低い
・LD → 特定の学習”だけ”ができない
ASD/アスペルガー/自閉症/発達障害などの特性はマイナスが大きいです。
が、メリットもあるようです。
【ASD特性が生かせそうなポイント】
・興味がある対象への深い集中力
・繰り返し作業が得意
・細部にこだわったモノが作れる
・記憶力が高いと言われている
…など。
(軽くネットで調べて出て来たモノをまとめただけなので、注意)
なので、自分はメンタライジングができないと分かったり…
ASDや発達障害などと診断されたら、
それらの知識を得て、なるべく生きづらさを減らす生き方を目指した方がいいようです。
あとは、この特性は0か1ではないので…
グレーゾーンやギリ健(ギリギリ健常者)パターンもあります。
一部では、このような特性は 「発達障害という才能を生かす」や「ギフテッド」などと呼ばれる事もあります。
が… 結局はものすごく頑張って社会に合わせて、ようやく健常者の普通になれるぐらいな事が多いです。
結局は、マイナスな特性であり “生きづらさ” である事には変わらないので…
頼れるなら福祉に繋がるのも1つの手だと思います。
ちなみに、共感力はあるがメンタライジング力が無い人もいます。
そういう人は、人がなぜ泣いてるかは分からないが、
動物などの痛みには共感できるようです。
以上が、メンタライジングの解説です。
優先するのは「今か/未来か」(堅実性)
堅実性は「目先の利益」か「長期的な利益」のどちらを優先するか?という性質です。
ある種の人間は、頭で分かっていても目先の欲望を無視できません。
俗にいう時間割引率の問題です。
→ 「今1万円もらう」か「将来1万5000円もらう」か問題。
将来に貰える金額が1万500円なら、多くの人は今1万円を貰うと思います
将来が20年後でも、多くの人が今1万円を貰うと思います
では、将来に1万2500円を1年後にもらえるならどうか…?
これは判断が分かれると思います。
この判断の分かれ具合で「将来の報酬の価値」が「今の報酬に対して」どれだけ低く感じられてるかが分かります。
上の例だ、”今もらう” 場合、1年後にもらえる差額の「2500円」の価値より、今の報酬の方が価値が高い = 将来の報酬の価値を2500円低く見積もった事になります。
この、時間割引率は人によって異なります。
またその人の状態によっても変わります。
この分野は「双曲割引」や「マシュマロ実験」などで実験と研究が重ねられてます。
このような内容をまとめると…
現実性の特性は下記のようになります。
【堅実性が高い】
・将来の価値を高く見積もっている
・衝動を制御できる
・依存症になりにくい
・ギャンブルをやらない
・時間割引率が低い(将来、大きなお金が手に入る)
・アリとキリギリスで言うなら "アリ型"
【堅実性が低い】
・将来の価値を低く見積もっている
・衝動を制御できる
・依存症になりにくい
・ギャンブルをやってしまう
・時間割引率が高い(将来のお金を損失してしまう)
・アリとキリギリスで言うなら "キリギリス型"
重要なのは、知能の問題でない事です。
知能が高く、エリートコースを歩んでいた大王製紙前会長でもギャンブルで106億8000万円溶かします。
↓の本でその時の体験談が語られてます。
太古の昔は「今」を優先する性質が有利に働く事がありました。
が、現在の安定した社会では「未来」を優先する方が有利になります。
また、堅実性は高すぎても問題になることがあります。
【太古の昔は "今" を優先する事が有利な理由】
・将来に約束される報酬が少なかった
(食料の保存技術などが未発達)
ーーーーー
【現代社会で "今" を優先する事の問題点】
・目先の快楽に囚われて将来のお金を失ってしまう
・依存症になりやすい
ーーーーー
【堅実性が高すぎる事で生じる問題】
・コレクター趣味が発症する
・強迫性パーソナリティ障害に近くなってしまう
そして、堅実性は下記の4つで決まります。
・遺伝的要素(変えられないモノ)
・教育の有無
・消耗度度合い
・欠乏状態かどうか
遺伝的な事は下記。
【遺伝による堅実性の差について】
・昔は生存に有利なこともあったので分布的には正規分布と考えられる
・男性の分布はバラツキが大きい
→ 男性は両極端に分かれる
・女性の分布はばらつきが小さい
→ 平均付近の人が多い
・女性の方が平均的な人が多いので、堅実的と言われることが多い
なので、遺伝的な分布は… こちらのようになります。
[←堅実性低い / 堅実性高い → ]
だいたい半分ぐらいがこの遺伝的要素できまります。
なので、ある程度の高い/低いの個人差は仕方ないです。
ただ、堅実性の値は珍しく、教育の有無や周りの環境で変化します。
なので、次はその内容を解説していきます。
堅実性に関しては… 現代社会だと低い事がマイナスに働くことが多いです。
なので、障害レベルまで偏りがある方は諦めて福祉になどに頼るしかないですが…。
平均に近い方は、ある程度、教育などで知識を得て、堅実性を上げることをおすすめします。
堅実性を上げるための “知識”
堅実性の特性は珍しく「教育」で上げれます。
現代社会は堅実性が高い方が良い事が多いです。
なので、まず知識を一通り得た方が良いです。
【堅実性を上げるための教育】
・複利の効果を学ぶ
・企業のマーケティングを学ぶ(自衛のため)
・ギャンブルは勝てない事を学ぶ
・固定費削減の効果を学ぶ
…など
堅実性を上げる教育 → 俗にいうマネー教育的なモノになっていきます。
まず「複利」は、投資の言葉で、増えた利益を再度投資に回すという考え方です。
【100万円を利益5%で計算し、20年複利運用した場合】
(小数点以下四捨五入)
・00年目 → 100万円
・01年目 → 105万円
・02年目 → 110万円
・03年目 → 116万円
・04年目 → 128万円
・05年目 → 134万円
・06年目 → 141万円
・07年目 → 148万円
・08年目 → 155万円
・09年目 → 163万円
・10年目 → 171万円
・11年目 → 180万円
・12年目 → 189万円
・13年目 → 198万円
・14年目 → 208万円
・15年目 → 218万円
・16年目 → 229万円
・17年目 → 241万円
・18年目 → 253万円
・19年目 → 265万円
・20年目 → 279万円
…
結果、今の1年後と将来の1年後で増えるお金が変わります。
・00 → 01年 = +5万円
・19 → 20年 = +14万円(差額9万)
これが、俗にいう「複利の力」で資産運用は早く始めた方がお得という内容です。
↓詳細はこちらでまとめてます。
次に「企業のマーケティング」は企業があなたに不要なモノを買わせようとする働きです。
様々なトリックを使って「小さな得」をするために「大きな損」させてお金を引き出そうとします。
【企業マーケティングの例】
・広告を出す
・ランディングページを作る(LP)
→ あなたに "これが足りてません" とわざわざ不足感を煽りに来る
・セール売り
・ポイントカード
・無料お試し版配布
・2000円以上送料無料
→ 今買わないと "損" ですよと錯覚させる
…など
これらは手品のようなモノで、トリックが分かれば冷静に対処できます。
↓詳細はこちらでまとめてます。
次に、ギャンブルです。
堅実性の低さの代名詞と呼べるギャンブルは… 「勝てません」
【ギャンブルの還元率の例】
・宝くじ → 還元率46%
・競馬 → 還元率75%
・競艇 → 還元率75~80%
・パチンコ・スロット → 還元率80~85%
・ギャンブルの還元率は100%を超えない
→ やった時点で損をする
他にも、行き過ぎた資本主義の結果、ギャンブルを含めた様々な “依存症にさせるビジネス” が世に出回りました。
それらの内容、注意したいモノについてはこちらで解説。
そして、依存症の対処法はこちらでまとめてますが…
正直、難しいと思います。(自分で治せたら、本当の意味で依存症じゃないので)
以上が、堅実性を上げる教育です。
堅実性は使うと消耗して下がる
次は”消耗”の解説です。
堅実性は使えば使うほど消耗する性質があります。
このあたりの研究では、堅実性を “意志力(ウィルパワー)”と言い換えて研究されてます。
疲れてたら合理的判断できないよね、というモノ。
【堅実性の消耗について(意志力/ウィルパワー)】
・堅実性は筋肉に似たようなモノ
・使えば使うほど消耗する
・堅実性を使う場面 → 意志の力で我慢する、抑える、努力する… など
・寝たり休憩を取ると少しは回復する
・なので朝は堅実性が高く、夜は堅実性が低いとされる
・何かの理由で慢性的に堅実性を使っていると、堅実性が下がる
重要なのは一番下の「意志力の慢性的な使用」です。
意志の力で、我慢、抑えると、逆にその対象へのコントロール能力を失います。
【依存性治療やダイエットが上手くいかない理由】
・辞める/断つと決意
・意志の力で依存対象を我慢する
・その "我慢" する行為が意志力を消耗させる
・その "我慢" で意志力を使い切ってしまう(自我消耗の状態)
・結果、慢性的に意志力を使う事になり、堅実性が下がる
・堅実性が下がるので、依存対象から抜け出せない/ダイエットも上手くいかない
なので、大切なのは「意志力をなるべく使わない仕組みづくり」です。
例えば、ダイエットの場合は…
食後に歯磨きをする → 面倒な手間が1つ増やす…など。
以上が、堅実性は使うと消耗する事の解説です。
堅実性を下げる欠乏状態について
貧しい家庭の方が堅実性が低く、裕福な家庭の方が堅実性が高い傾向があります。
これは、人は欠乏感を感じるとその事で頭がいっぱいになる性質が原因です。
欠乏状態を感じるとその事で頭を使って疲れる。
→ 疲れてたら合理的判断できないよね、というモノ。
欠乏感を感じることのメリットはあります。
【欠乏による集中状態】
欠乏は人の能力を "部分的には" 高めます。
締切ギリギリの宿題や仕事などがその例です。
時間が足りないから切迫感で注意を集中する。
そして、欠乏による視野狭窄を起こして…
「その問題に対処する」方法に "だけ" 全能力を使おうとする。
か、デメリットの方が多いです。
【欠乏のデメリット】
・視野狭窄が起こり、長期的には損をする=堅実性が下がる
・知能と処理能力が下がる
・衝動の抑止力が下がり、悪い行いや間違いをしやすくなる
…など。
要するに、欠乏感を感じると、人の堅実性は下がります。
なので常に、時間やお金に “余裕” を持った暮らしをする事をおすすめします。
↓欠乏の心理についてはこちらでまとめてます。
以上が、堅実性を下げる欠乏状態についての解説です。
このような知識やNGな内容を覚えておくだけでも堅実性の発揮できる度合いが変わります。
そして、堅実性特性のスコアが変わります。
経験への開放性(創造性?)
正直、一番謎なビックファイブ要素です。
「スピリチュアルズ」の本では、意識のモニターの解像度の差と書かれてました。
すごく大雑把に言うと…
・宮沢賢治のような文学的な奇抜な比喩の文章を書くのが得意か
・マニュアルや法廷で使う文書のような文章を書くのが得意か
この違いです。
【経験への開放性が高い人の特徴】
・意識の解像度が荒い
・解像度が荒いので、様々な情報が脳でつながりやすい
・創造力が高い
・芸術的な分野で成功する可能性が高い
・高すぎると幻覚や幻聴などを体験したり統合失調症などになる
・霊的、超自然的、スピリチュアル体験などにハマりやすい
・精神疾患のリスクを背負う
【経験への開放性が低い人の特徴】
・意識の解像度が細かい
・解像度が荒いので、様々な情報が脳でつながりにくい(分かれていく)
・創造力が低い
・まとめブログや司法的な分野で成功する可能性が高い
例として、宮沢賢治の「春と修羅」の一文を引用します。
わたくしといふ現象は
引用:宮沢賢治の「春と修羅」(青空文庫)
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといつしよに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち その電燈は失はれ)
こういう文章が作れるかどうか、という性質です。
正直、私には意味が分からないです。
たぶん、こんなブログ書いてる時点でお察しと思いますが…
私は、経験への開放性がかなり低いらしく、
芸術や文学作品の大半は理解できません。
(スピリチュアルズの本には、経験への開放性が低いと
経験への開放性が高い人か作ったモノを理解できないという記述は無かったですが…
私の体感としては、ほとんど理解できないと思います
)
こちらは一長一短な性質なので…
分布に関しては性別の差は無く、正規分布と考えられます。
あとは、経験への開放性が高くても…
芸術や学術のどの分野で成功するかは性別の差があると考えられます。
【男性の脳】
・システム化能力、空間把握、論理的知能が高い
・経験への開放性が高ければ… → 建築家、音楽家、など
【女性の脳】
・共感力と言語的知能が高い
・経験への開放性が高ければ… → 詩人、俳優、作家、歌手、俳優
あとは、経験への開放性が高くても…
芸術や学術のどの分野で成功するかは性別の差があると考えられます。
以上が、経験への開放性です。
「「外見」と知能」
あと、ビックエイト+1で残ってるのは「知能」と「外見」です。
これに関しては… 倫理観の観点からあまり研究は少ないようです。
外見は、美醜の概念が時代や地域で様々です。
なので、分布が不均衡で研究しずらい内容のようです。
【外見について分かってる事】
・外見が良いと自尊心が高くなる
・外見が良いと得をする(モテる)…など
…いや、そんなことが分かってもという事しかないようです。
外見は大きな価値を持つ要素ですが…
あまり研究が進んでおらず、暗黒大陸のようです。
外見が良いと思う人はアイドルやタレントの適正があり。
外見が悪いと思う人は、顔出ししないで、インターネットで匿名活動で生きていく道を模索するのが良さそうです。(Vtuberなど)
あとは、子供の美しさと知能には繋がりがあるらしいという研究がでてたりするようです。
…まだまだ整備されてなく、オカルト的な要素が多い状態です。
//ーーーーー
知能とは何か。
色々な説明がありますが「物事を理解したり判断したりする力」と考えてください。
これは、よくIQという指標では図られます。
知能に関しては、女性が平均に集まりやすい
男性は分布が広がりやすい(知能が高い人と低い人の両極端ができやすい)です。
そして、こちらも人生に大きな影響を与えるパーソナリティですが…
あまり研究は進んでません。
知能が低いと分かった所で、ほとんど遺伝的な要因だから
それを、どうすることもできないのが現状。
【知能が高すぎることのデメリット】
・一般的にIQに20以上の差があると会話が成立しないと言われている
・知能が高すぎると会話できる人が少なくなる
・集団になじめなくなる
なので、知能は高すぎても問題が出てくるので…
正規分布すると考えられます。
小説ですが、この知能の差で会話が成立しない様子を「アルジャーノンに花束を」は書いてます。
(知的障害の人に実験的な治療をする → 一時的に知能が上がって逆に困ってしまう物語)
なので、知能が高い人は、運が良かったと思ってそれを享受して生きてください。
知能が低い人は… 知的障害なので福祉の支援を受けてください。
で… 一番の問題は「境界知能」の方、俗にいうギリ健(ギリギリ健常者)方です。
【境界知能について】
・平均的知能(健常者)はだいたいIQ85~115
・知的障害はIQ70以下 → 全体の約2%
・境界知能はIQ85~70の間 → 全体の約14%
・境界知能は知的障害に判定されない
→ 福祉などの支援を受けれない
・しかし、境界知能の人はIQが健常者より低い
→ 生きづらさは感じることになる
現状、境界知能の方はあきらめて生きていくしかです。
これが「残酷な世界」の現状です。
社会的成功を争う「強さ」と、福祉的な資源を争う「弱さ」の2つの競争に敗れた
本当の意味での社会的弱者はこの層なのかもしれません。
この社会には、現状…
自由な安楽死制度も、IQを上げるための治療法も、境界知能への理解も無いです。
現状できることとすれば、境界知能の生き方の本を見て参考にするぐらいしかないです。
他にも、発達障害の境界(グレーゾーン)などは必要な支援を受けれず困ってる現状があります。
まずは、こうした問題が “ある” 事への社会的認知が広がることが重要な気がします。
が… 社会や国の制度はそう変わらないよね。
福祉の窓口が2%の人から、14%の人になったら大変だからやらないよね、という残酷な現実。
以上が、「知能」と「外見」の解説です。
自分の特性を知る
そしたら、次は自分のビックファイブやエイト+1特性を…
どうやって知ればいいかについて考えていきます。
診断ツールを使う(正直微妙)
診断ツールに関しては正直、どれも微妙と思いました。
というのも、同じ診断でもやった時の気分などで診断結果が変わります。
そして、ビッグエイト+1の考え方には非対応です。
変化度合いを見るような幸福度の測定には良いのですが…
パーソナリティ診断には向いてない印象。
ビックファイブ診断で一番上に出てくる「BIG5-BASIC」は120問あって正直しんどい。
そして、診断結果は… 正直、分かりにくい翻訳をしてます。
こちらを試して出てきたスコアは下記。
・外向性(外交的/内向的)
・協調性(同調性+共感力)
・勤勉性(たぶん、堅実性)
・情動性(たぶん、神経症的傾向)
・創造性(たぶん、経験への開放性)
・テストの信頼度
ちなみに、私がやった結果はこちら。
そして、その下にビッグファイブと関係ない特性についての解説が出ました。
(交流力、調和力、適応力、精神力、想像力、今のストレス、ストレス耐性…など)
ビッグファイブに関する結果は↑の図だけ。
いや… この結果と、関係が分からない診断を渡されてどうしろと…
というのが正直な感想。
「ビックファイブ」の考え方は多分良いのですが…
その概念を使う人や診断ツールを作った “人間側” が微妙と言いますか…
翻訳って難しいですね状態。
他にも、橘玲さんの公式ブログでBFI-10が紹介されてます。
【橘玲さんのBFI-10を使った私の診断結果】
(1) 能動的な想像力をもちあわせている(2)
(2) 芸術への関心はほとんどもちあわせていない(1)
(3) ていねいな仕事をする(2)
(4) なまけがちだ(4)
(5) 一般的に信頼できる(2)
(6) 他人の欠点を探しがちだ(1)
(7) ゆったりしていて、ストレスにうまく対処できる(1)
(8) すぐにくよくよする(2)
(9) 外に出かけるのが好きで、社交的だ(2)
(10) 遠慮がちだ(4)
外向性 = 2-1 = +1
協調性 = 2-4 = -2
誠実性 = 2-1 = +1
神経症 = 1-2 = -1
開放性 = 2-4 = -2
そして、他の人も同じBFI-10を紹介してましたが…。
翻訳が違うので結果が大きく変わりました。
【橘玲さんのBFI-10を使った私の診断結果】
5 = 内向的な性格だと思う
4 = 一般的に誠実な方だと思う
5 = 怠惰になりがちだ
1 = 落ち着いていてストレス対処も上手くやれる
4 = 芸術に関して関心が薄い
2 = 外向的で社交性があるほうだ
1 = 他人の欠点を探してしまいがちだ
3 = 仕事をするなら徹底的にやる
4 = 緊張しやすいほうだ
2 = 前向きなイメージを持っている
外向性 = 2-5 = -3
協調性 = 1-4 = -3
誠実性 = 3-5 = -2
神経症性 = 4-1 = +3
開放性 = 2-4 = -2
そして、3つの診断の比較がこちら。
【BIG5-BASIC】
外向性 = 25% = 低い
協調性 = 10% = とても低い
誠実性 = 22% = 低い
神経症 = 3% = とても低い
開放性 = 24% = 低い
【BFI-10/その1】
外向性 = +1 = やや高い
協調性 = -2 = 低い
誠実性 = +1 = やや高い
神経症 = -1 = やや低い
開放性 = -2 = 低い
【BFI-10/その2】
外向性 = -3 = 低い
協調性 = -3 = 低い
誠実性 = -2 = 低い
神経症性 = +3 = 高い
開放性 = -2 = 低い
…???
一周回って自分が分からなくなりました。
他にもBFI-10の精度をあげた「BFI-2J」を見つけましたが…
もう、流石にいいかな… となりました。
あと「Apply Magic Sauce」ではSNSで診断できるようです。
ケンブリッジアナリティカが行ったSNSの “いいね” による分析に一番近いですが…。
日本語非対応+TwitterがXに名前変更が行われて非対応になりました。
たぶん、ケンブリッジアナリティカが上手く行ったのは…
ビックファイブ分析が良かったというより。。。
SNSの「いいね」によるビックファイブ診断ツールが相当優れていたからだと思います。
この診断ツールを公開してほしいですね…。
要素の理解とエピソードを重ねる
診断ツールが微妙なので… 自己診断するしかないです。
そこで頼りになるのが「要素の理解」と「エピソード(経験)」です。
要素の理解は、これまでのブログの内容を思い出してもらえればOKです。
【ビッグエイト+1の要素】
・内向的 / 外交的(刺激への感度)
・楽観的 / 悲観的(楽観性のバイアスの有無)
・同調性(集団圧力への抵抗度)
・共感力(相手の気持ちを感じれるか)
・メンタライジング(相手の気持ちの理由が分かるか)
・堅実性(今の小さな報酬か? 未来の大きな報酬か? / 時間割引率の差)
・経験への開放性(創造力、芸術性のようなモノ)
・外見(見た目の良さ)
・知能(物事を理解したり判断したりする力)
そして、エピソードはこれまでの経験。
人生を振り返った時の事です。
【私の場合のエピソード】
・美術系の大学に行きながら、文学、音楽の歌詞、芸術作品がほとんど理解できなかった
→ 経験への開放性が低い
・イラストレーターを目指したが、鳴かず飛ばず。
ブログの方が結果が出た
→ 経験への開放性が低い
→ 「芸術的な絵」より「説明的な文章」の方が適正があった。
・中学校はほぼ3年間不登校、大学卒業後は就職せずニート。今もニート。
→ 同調性が低い
・ギャンブルなどは興味はあったが、先に還元率を調べて辞めた
→ 堅実性が高い
…など
こんな感じで、自分の経験からビックエイト+1の要素を照らし合わせて知る方法です。
エピソードを増やすには “挑戦” が必要
このエピソードは「経験」です。
この経験を増やすには「挑戦」が必要になってきます。
なので、自分の特性や適性が分からないうちは、興味がある事を色々試す。
これが最適解になります。
失敗や成功も含めて「エピソード(経験)」を増やす。
その経験を、振り返って自分の適性を考える。
非効率ですが、診断ツールよりはこちらの方がまともな診断が出ると思います。
自己診断バイアスに注意
エピソードによる診断は”自己診断”になります。
なので、自分で自分を診断する上で発生する認知の歪み(バイアス)に注意が必要です。
有名なのが「ターニンググルーガー効果」です。
【ターニンググルーガー効果】
→ 何かの能力が低い人はその能力が低いがゆえに、自分の能力を正しく評価できない
→ 能力が低い人ほど自己評価が高くなる
→ そして、能力が低い人ほど、現実の評価と自己の評価に大きな差が生まれる
自己評価を行う時は、この点に注意してください。
診断ツールは、自分の特性を知る上では役に立たないと書きましたが…
自己評価に関するバイアス、認知の歪みに気づくきっかけには役立つかもしれません。
まとめ
今回は、自己分析のビックファイブ/ビックエイトについて紹介しました。
・ビックファイブは人間の特性を5つに分けて考えたモノ
・ケンブリッジアナリティカの社会実験がビックファイブを有名にした
・ビッグエイトはビックファイブを橘玲さんが使いやすいように修正したモノ
・細かくは橘玲さんの「スピリチュアルズ」という本で書かれている
・これらの特性は遺伝子的なモノが大きく、堅実性以外はほとんど後天的に変えれない
・なので、自分を変えようとせず、自分に合った場所に向かうことが重要
また、他にも生き方関係の情報をまとめてます。
ぜひ、こちらもご覧ください。
コメント