認知行動療法とは何か+実践方法について【精神,改善,心を楽にする】

生き方
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はじめに

今回は認知行動療法についてまとめます。
精神科系の事を調べると… 1度は聴くこの言葉。

しかし… 実態はよくわからない。
と思ってる中、この本と出合い、全体像が見えて来たのでまとめます。

すごく長い記事です。
PCで見てる方は、Ctrl+Fキーで、
検索機能を使って読んでください。

認知行動療法のデメリット

シンプルに「めんどくさい」ことです。
難しい用語が多い。
そして、実践が凄く手間で時間がかかる。

また、つらい気分と向き合い、長考しないといけない。
それだけの集中力を使うことになる。

症状がひどい方にはおすすめしません。
逆に精神が悪くなる可能性があります。

昔、躁鬱持ちの子にこれ進めたら
「認知の歪みを修正して正そうとする」という行為こと自体認知が歪んでる。

と言われて、関係が終わったことがあるので合う合わないはあります。

あの時言えなかった事は、結局認知の歪みをただした先で手に入るのは新しい認知の歪み。

認知の歪みの修正は"正す"という意味ではない。
今より"生きやすい"認知の歪みの獲得を目指す事。

合ってるなと思った人が、自発的に挑戦するなら良いですが。
…人に勧めるものでは無いですね。

認知行動療法とは

非適応的認知を適応的認知に変える作業。

・非適応的認知 = 気分が辛くなるような偏った認知
・適応的認知 = 現実を正しくとらえる

認知行動療法の誕生まで

認知行動療法は複数の専門家によって発展した技法。
中心は精神科医のアーロン・ベッグと心理臨床家のアルバート・エリス。

・エリスの理論療法モデル(ABCモデル、ABCDE理論)
・ベッグの認知療法

この2人の認知療法に行動に焦点を当てた行動療法が加わり、認知行動療法が誕生しました。

エリスの理論療法

エリスは頑固な思い込みを変えると、カウンセリングの効果が劇的に高まることに気づいた。
その思い込みの変え方をまとめたのがこの療法。

まず、抑うつ気分になる流れは下図のように説明。
嫌な出来事 → 不合理な信念 → つらい感情。

【例】
・嫌な出来事 = 親戚で結婚してないのが自分だけになった
・不合理な信念 = 結婚してない自分には何か問題がある、幸せになれない
・つらい感情 = 自分だけ取り残されてつらい

そして、エリスの理論療法。
不合理な信念に”反論/論駁”で介入 → 適切な感情(適応的認知)を目指す。

【例】
・嫌な出来事 = 親戚で結婚してないのが自分だけになった
・不合理な信念 = 結婚してない自分には何か問題がある、幸せになれない
・反論/論駁 = 結婚してない人は多数いる。自分以外にも社会の問題もある。結婚しても幸せになれるとは限らない。独身のメリットもある。
・適切な感情 = このままでも悪くは無いかな。

これがエリスの理論療法です。

ベッグの認知療法

ベッグはうつ病患者を診る中で共通の認知の歪みを発見した。
その方法をまとめたのがこの療法。

土台にある考え方は下記。

・「スキーマ」と呼ばれる自分ルール、信念、価値観のようなものを定義
・スキーマ+出来事 → 「認知の歪み」による誤った推論が生まれる
 ・誤った推論から「自動思考」が生まれる
・自動思考とは、パッと頭に浮かぶ考えの事(普通の思考的な解釈でもok)
・推論~自動思考を元に感情などが発生する

そして「スキーマ、認知の歪み、自動思考」がつらいものだと、つらい感情が生まれる。
(非適応的認知)

そこで「スキーマ、認知の歪み、自動思考」を修正する。
すると、つらさが軽減される。
(適応的認知)

この、修正アプローチは下記の3つ。
やり方は「認知行動療法の実践」の所で解説。

・認知の歪みに気づく(自動思考の修正に必要)
・自動思考の修正(すぐできる、対処療法的で根本の問題は残る)
・スキーマの修正(長期間必要、長いけど根元から問題が解決する)

これが、ベッグの認知療法です。

行動療法

何でもいいので、改善に向かった行動をする事を意味します。

例えば、気分と行動はつねに影響し合ってると考えられます。
(行動)先延ばしをする ⇔ 全てが億劫になる(気分)

この悪循環を行動で断ち切ることが行動療法。
気分は変えにくいから、行動を変えようというもの。

他にもいろいろありますが、
それに行動療法のやり方こだわって何もできないと意味がありません。

1つでも多く「知識を得る」 → 「行動する」のサイクルを回した方が良いです。

認知行動療法のQ&A

Q&Aとして、私が実践する前に知りたかった下記の2つをまとめます。

・一人でもできるのか
・なぜ、それぞれやり方が異なるのか

一人でもできるのか

一人でもできる可能性が高いです。
が、病院に行って専門家の手を借りるのが確実。

認知行動療法は検索すると、医師やカウンセラーのもとで受けられますと出てきます。
これは、元が専門家のカウンセリングとして発展した療法だからです。

が、今では本を使ったセルフワークも高い効果が得られると言われています。
イギリスやアメリカなどを中心に、読書療法(Bibliotherapy)という名前で呼ばれ注目されています。

ただ読書療法は研究中な所があり、微妙に宗派の違いがあります。

・認知行動療法に関する本のみが効果があるとする派(本を選ぶ派)
・読書という行為に効果があるという派(本は何でもいい派)
・紙の読書のみ効果がある派(電子書籍や朗読を聞く事の効果は無い派)

…何が正解なのかという明確な答えはまだ無さそうです。

とりあえず、認知行動療法関係の
紙の本であれば効果はあると思います。

読書療法の事例でよく紹介されるのは「いやな気分よ、さようなら」という本。
こちらは認知行動療法の本です。

個人的な考えですが、紙媒体でも暗い本を読めば病む。(アンナカヴァン小説で体験済み)
なので、媒体は関係なく”情報”が重要。
=本以外でも、ネット記事や電子書籍でも効果があると思います。

勝手に言葉を作るなら…
読書療法というより“情報療法”の方が正しい気がします。
認知行動療法に関する情報を得て実践すれば一人でできると思います。

精神科に行くほどでは無いけど、
生きづらさを抱えてる人におすすめ。

ただ、証明できるデータは無いので”可能性が高い”という表現にとどめておきます。

なぜ、それぞれやり方が異なるのか

「方言のような違いです。

元が同じ方法でも、人によって説明の方法が異なる事があります。
また、各所でそれぞれ使いやすいように工夫されたアレンジが入ってることがあります。

たとえば、認知行動療法の1つのトリプルカラム法。
元は「自動思考」 → 「認知の歪み」 → 「合理的判断」の3つに分けて書き出そうというものですが…下記の2つのような問題があります。

・言葉が分かりにくい
・分割が少なく使いにくい

そして… これをベースに各自で改良を付け加えトリプルカラム登場。
→ いろんなところで言葉が変わったり、カラムが増えたりしてます。

◆代表的なトリプルカラム(6カラム版
・状況 / 出来事
・その時思った事
・感情 / その時の気分
・認知の歪み
・合理的な反応 / 適応的認知
・変化 / 今の気分

「自動思考」が下記の3つに分かれました。
・状況 / できごと
・思考 / 自動思考 / その時思った事
・感情 / その時の気分

「認知の歪み」はそのまま

「合理的判断」は下記の2つに分かれました。
・合理的な反応 / 適応的認知
・変化 / 今の気分

このような事が、それぞれのワークや療法で起こってます。
そして参考書、クリニック、WEBページの各所で違いが生まれます。

これが、それぞれやり方違う原因です。

認知行動の実践

ベッグの認知療法を土台に下記の3つの実践方法を紹介します。

軽くおさらいすると…
「スキーマ、認知の歪み、自動思考」がつらいものだと、つらい感情が生まれる。
(非適応的認知)

なので、「スキーマ、認知の歪み、自動思考」を変える。
すると、生きづらさが軽減される。
(適応的認知)

この改善を行いために下記の3つを行う。

・認知の歪みに気づく
・自動思考の修正
・スキーマの修正

この3つの実践方法を解説していきます。

認知の歪みに気づく

認知の歪みには10パターンあるとされています。

・全か無か思考(0か100の極端でとらえる、100でなければ失敗と考える)
・一般化のしすぎ(たった一つの良くない事を根拠に、全てを判断)
・心のフィルター(1つの悪い事の悲観的な部分だけを見て、良い部分を見ない)
・マイナス化思考(いい事~何でもない事をネガティブにらえる)
・結論の跳躍(将来に対して根拠なく悲観的な結論を出す)
・拡大解釈&過小評価(悪い事は大きく、いい事は小さく認知)
・感情的決めつけ(物事を感情的に決める → 理性的でない)
・すべき思考(自分や他人に~すべきというルール、強迫観念や義務感を課す)
・レッテル貼り(自分や他人に「〇〇」という決めつけを行う)
・自己関連付け(関係ない事まで自分のせいだと思い自己嫌悪に陥る)

この10パターンを元に、認知が歪んでないかを確認します。

【例】
・この壺を買わないと不幸になる ← 「全か無か思考」
(買う、買わない以外の選択肢がある)

・私はダメな人間 ← 「レッテル張り」
(ダメとは何かという定義の問題、人には良い面と悪い面の両方がある)

…など

10パターンの説明は、各所で微妙に説明の言葉が異なります。
Googleの画像検索を見て、自分にしっくり来たものをみるのがおすすめ

…この説明、分かった気になれるんですが。
いざ使おうとすると、使えないことが多いのです。

より詳しく知りたい方は… 認知バイアス系の専門書を見てください。
ただ、認知バイアス系は精神医療では無く、対人の議論やマーケティング向けの内容になるので注意。
※認知行動療法では使えないモノが多い。

これらの内容や別の書籍などの情報源を混ぜて、
筆者が使いやすいように加筆や編集した図はこちら。

Ctrl+Fの検索用の文字情報。

・二分法思考(0か100の2つでとらえる。それ以外の選択肢がある)
・早まった一般化(少ないの事例を根拠に、全てを判断)
悲観的バイアス(できごとをネガティブにとらえる)
・結論の跳躍(将来に対して根拠なく悲観的な結論を出す)
・悪い事の拡大化(事実より、悪い事は大きく認知)
・いい事の縮小化(事実より、良い事は小さく認知)
・確証バイアス(自分にとって都合のいい事しか見えなくなる)
・希望的観測(自分にとって好ましいことが起こると期待しすぎてしまう)
・感情的決めつけ(感情だけで判断してしまう → 理性的でない)
・すべき思考(自分や他人に~すべきというルール、強迫観念や義務感を課す)
・レッテル貼り(自分や他人に「〇〇」という決めつけを行う)
・自分への関連化(関係ない事まで自分のせいだと思い自己嫌悪に陥る)

気づくための質問+対処法はこちら。

【二分法思考】
質問 : 0か100で考えてないか?
質問 : それ以外の選択肢はないか?
対処法 : 0か100の間がないかを考える
対処法 : 数学の確率計算のように要素分解 → 組み合わせを変えて選択肢を増やす


【早まった一般化】
質問 : 例外は無いか?
質問 : 根拠となるデータは十分か?
対処法 :例外が無いかを考える
対処法 :根拠となるデータを増やす


悲観的バイアス】
質問 : ポジティブな面を見れているか?
質問 : ネガティブな解釈をしてないか?
質問 : 大きすぎる主語を使って無いか?
対処法 :ポジティブな側面を探す
対処法 :マイナスな側面だけ注目してないか確認
対処法 :主語を小さくする(男はみんな → あの人はのように)

結論の跳躍】
質問 : 相手は本当にそう思ってるか?
質問 : 未来は本当にそうなるか?
対処法 :相手の気持ちは、本人に聞くまで分からない
対処法 :他のシナリオは無いかと考える


【悪い事の拡大化】
質問 : 必要以上に悪く考えてないか?
対処法 : 事実を正しく評価する


【いい事の縮小化】
質問 : いい事を過小評価してないか?
対処法 : 事実を正しく評価する


【確証バイアス】
質問 : 語られてない不都合なことはないか?
対処法 : デメリットが無いかを検討する


【希望的観測】
質問 : 自分に都合のいい事ばかり
考えてないか?
対処法 :  証拠があるかを調べる


感情的決めつけ】
質問 : 感情だけで判断してないか?
対処法 : 事実を正しく評価する

すべき思考】

質問 : 語尾が~べきで終わってないか?
対処法 :本当にそうす"べき"という事は無いと気づく


レッテル貼り】
質問 : 〇〇な人間だ、などのレッテルを張ってないか?
対処法 : 過剰な一般化にきづく(早まった一般化の1種と考えらえる)


【自分への関連化】
質問 : それは本当に私のせいなのか?
対処法 :事実を正しく評価する

対処事例はこちら。
(例1~3が質問/対処法に対応してます。)

【二分法思考】
例1:
テストで80点だった消えたい
→ 0点か100点以外ダメという二分法に気づく
→ 間を見れば、80点は良い方と考えれる

例2:
この壺を買わないと不幸になる
→ ツボを「買う」「買わない」 と「幸せになる」「不幸になる」に要素分解
→ 「買う+幸せ、買う+不幸、買わない+幸せ、買わない+不幸」の4つに選択しが広がる
→ ツボを買っても幸せになれないこともあると気付ける

ーーーーー

【早まった一般化】
例1:
カモメは飛べる、スズメは飛べる、カラスは飛べる=鳥は飛べる
 → 例外を探す。(ペンギン、カカポなどは空を飛べない)

例2:
〇〇さんに嫌われたから、私はみんなから嫌われてる
 → 人間は〇〇さん意外にも居る。
 → 〇〇さんという個人に嫌われたからと言ってこの世全ての人に嫌われてるわけではない

例3:
私はみんなから嫌われている
 → みんな=全世界の人(80億人)という大きな主語
 → 実際には、貴方の事を知らない人が圧倒的に多い
 → みんなから嫌われてるわけではない
 → "みんな"ではなく、〇〇さんにと主語を小さくする

※リーチを外し続けたからそろそろ当たるといったギャンブラーの誤謬につながる
 ガチャや賭け事は連続する確率ではなく、1回事の確率を見るようにする

ーーーーー

悲観的バイアス】
例1:
作品が評価されたのはたまたま運が良かったから
 → 偶然なので良い事ではないと認知の歪み
 → 必要以上にネガティブにとらえる
 → 偶然の要素もあるが、自分の実力や強味などを正しく評価する

例2:
どうしてこんなに仕事でミスばかりするのか
 → ミスをしない人間はいない
 → 上手く行った仕事もある

ーーーーー

結論の跳躍】
例1:
既読スルーで相手に嫌われた
 → 相手寝落ちしてるだけかもしれない。
 → 本当に嫌われたかどうかという真意は分からない
 → 可能であれば直接聞く
 → 嫌われた系の聞けない事の場合、推論でしかないと思いながら終わる

例2:
この先、生きていてもいい事はない
 → 未来はどうなるかは分からない
 → 何かいい事があるかもしれないというシナリオを考える

ーーーーー

【悪い事の拡大化】
例1:
就職活動に失敗つづき、このままどこにも就職できずに食うに困って死ぬしかない
 → 就職活動に失敗つづきなのは事実、それ以降は結論の跳躍。
 → この先どこにも就職できない = 本当にそうとは限らない
 → 食うに困って死ぬしかない = 生活保護や自営業という選択肢もある

ーーーーー

【いい事の縮小化】
例1:
就職したけど2年でやめてしまった私はダメな人。
 → 就職できて2年働いた事実はある。
 → その2年間は正しく評価するべき。
 → それと、就職してるかどうかが、ダメな人間を分けるものとは限らない。

ーーーーー

【確証バイアス】
例1:
この宗教に入れば私は救われる
 → 宗教に入ったからと言って救われるとは限らない
 → 宗教にはカルト教団に洗脳されるリスクがある
 → お布施などで高額な失費につながるデメリットがある
 → 周りの人から遠ざけられるデメリットがある
 → 必ずしも、宗教ですくわれるわけではない。

※これを意図的に起こす方法が商品販売では使われる。
(チェリーピッキング)

営業、マーケティング、商品ページ、宗教勧誘など。
このあたりは都合のいい事ばかりしか並べられてないので注意。
 → 上手い話には裏がある。

ーーーーー

【希望的観測】
例1:
自分が作った作品だから評価されるはずだ
 → 証拠があるかを調べる
 → 〇〇がヒットする予測は誰も立てれない
 → 証拠がない=自分に都合のいい事を考えていたと気づく

(…だた、ビジネスシーンで根拠のない自信が必要になることもある)

ーーーーー

感情的決めつけ
例1:
これだけ気分が落ち込みつらい日々が続くのだからこの先、生きててもいい事は無い。
 → 理由が"感情"(気分の落ち込み、つらい)になってる
 → つらいきぶん、感情は存在する。
 → それを根拠に「この先、生きててもいい事は無い」とは言えない。

ーーーーー

すべき思考
例1:
嫌でも将来のためにこの企業で働き続けるべき
 → 辞めたいなら辞めても良い。
 → 他にも転職などの選択肢がある。

ーーーーー

レッテル貼り
例1:
私はダメな人間だ
 → 〇〇な人間だというレッテルを張っている
 → 必ずしも全てがダメとは限らない
 → 良い一面もあると考えられる

ーーーーー

【自分への関連化】
例1:会社が倒産したのは自分がちゃんと働いてないのが悪い
 → 会社の経営者にも問題がある
 → 必ずしも自分だけが全て悪いとは限らない

認知の歪みに気づく練習

適当な認知の歪み事例を見つけます。

ここでは、イーロンマスクがTwitterに存在する50の認知バイアス事例をまとめたものを使います。
↓ここに翻訳記事があります。

現代社会における50個の認知バイアス(1/5)|minami
みなさん、こんにちは。先日、Elon Muskさんのtwitterから私たちの中に存在する50個の認知バイアス(偏った考え方)に関する記事に出会いました。 50 Cognitive Biases to be Aware of so You Can be the Very Best Ve...

これを、認知の歪みパターンで見て何が起こってるのか解釈を付け加えます。


・考え方や解釈の違いで、どのパターンが当てはまるか変わる
・2つ以上のパターンを当てはめても良い

型を守る事より、
“認知の歪み”に気づくことが重要。

自分なりの正解を見つけてください。
それが、認知の歪みに気づく練習です。

【例】
1.Fundamental attribution error
他人は人格に基づいて判断する。←結論の跳躍
自分は状況に基づいて判断する。←結論の跳躍

2.Self-Serving Bias
失敗は状況のせいと考える。←結論の跳躍感情的決めつけ、
成功は努力や能力のおかげと考える。←結論の跳躍感情的決めつけ自分への関連化

3.In-Group Favoritism
グループに属する人を優先して扱う ← 感情的決めつけ、レッテル貼り

…のように使うイメージです。

50個すべてでやる必要は無いです。
飽きたら自分の課題に戻ってください。
(鬱系の内容ではないので、だいたいは結論の跳躍で片付く)

以上が認知の歪みに気づく方法です。

自動思考の修正

自分に反論し、自動思考を修正します。

大まかな流れは下記。
1,事実の確認
2,認知の歪みの確認
3,自動思考の修正

下のメモに従って実践してみてください。

◆つらいできごとが起こる or 思い出す

↓↓↓↓

◆状況の整理
・状況 / その時、どこで何が起こったのか?
・思考 / その時、何を思ったのか?(自動思考)
・感情 / その時、どのような気分になったか?

↓↓↓↓

◆認知の歪みの確認
・10や12の認知の歪みパターンに当てはまらないか確認

↓↓↓↓

◆自動思考の改善
・合理的な反応、適応的認知になる
・気分の変化などで効果を確認

ーーーーー

◆気分と思考の違い
・気分=一言で表せること
・思考=文章で表す

例1:つらい、くるしい、きえたい → 気分
例2:〇〇だったらどうしよう、生きててもいい事が無い → 思考

これが、自動思考の修正です。
(トリプルカラム法を少し変えたものなので、気になる方は原典も見てください)

◆私の実践例

◆つらいできごとが起こる or 思い出す
親戚の結婚式会場でつらくなった。

↓↓↓↓

◆状況の整理

・どこで
 → 親戚の結婚式会場

・何があった
 → 親戚の結婚式に行った。親戚全員結婚経験者になった。
 → その内、3/4には子供ができていた。

・思った事
 → 就職もして、結婚もして、子供も居るみんなが勝ち組に見えた。
 → 私だけ、非婚者で非正規労働者で取り残されてると思った。
 → 年収が少ないので、恋愛相手や子供ができる可能性は無いに等しい。
 → 生物学的には生き物としての役割を果たせない
 → 私で父方の血脈を3代分途絶えさせてしまうのでつらい

・感情(ここでは100点評価)
 → 無価値観:80点
 → 敗北感:70点
 → 疎外感:90点
 → 孤独感:90点
 → 罪悪感:95点
 → 不安感:80点
 → むなしい:70点
 → かなしい:60点
 → 申し訳なさ:50点
 → みじめ:30点
 → つらい:30点
 → 自己嫌悪:30点

↓↓↓↓

◆認知の歪みの確認
(就職もして、結婚もして、子供も居ると幸せ)
 → べき思考 / 結論の跳躍 / レッテル貼り / いい事の縮小化

(私だけ、非婚者で非正規労働者で取り残されてると思った)
→ 二分法思考 / レッテル貼り

(年収が少ないので、恋愛相手や子供ができる可能性は無いに等しい)
 → 結論の跳躍 / 早まった一般化

 (生物学的には生き物としての役割を果たせない)
 → べき思考

 (私で父方の血脈を3代分途絶えさせてしまうのでつらい)
 → べき思考 / 自己への関連化

↓↓↓↓

◆自動思考の改善
・就職しても幸せになれるとは限らない
・結婚しても幸せになれるとは限らない
・子供が居ても幸せになれるとは限らない
・非婚者で身軽なメリットもある
・既婚者はこれらに縛られてるとも考えられる

・正社員=成功者ではない
・個人事業者という自由というメリットを過小評価いてる
・勝ち組/負け組というレッテル貼りをしている

・年収が少ないくても結婚してる人はいる
・生物学的役割がすべてではない
・反出生主義的に考えれば、産まないのが正解
・「パパがママの中で感じた数秒間の快楽で今の不幸があります」という落書きがある。
・命をつなぐことが必ずしも正解ではないのかもしれない

・必ずしも、自分の遺伝子情報を残すべきとは限らない
・遺伝子が残らなくても、思想や情報は残る

 → 気分の変化:少しマシになった。
  ただ、ここ1~2年ぐらいずっとこの思考⇔修正している。
  根本的な解決には至っていない。

スキーマの修正

これまで紹介してきた方法は、マイナス感情への”対処法”です。
例えるなら、家のご近所騒音トラブルに吸音材や耳栓で対応したイメージ。

スキーマの修正は土台にある価値観の変化を目指します。
例えるなら、家のご近所騒音トラブルに引っ越しで対応したイメージ。

スキーマ修正の方が、強力ですが大変です。
こちらの行い方を見ていきます。

スキーマの見つける

自動思考からの逆算でスキーマの見つけることができます。
特に強い、良く浮かぶ「ホットな自動思考」を使うのがポイント。

「それは何を意味しているか?」という質問で深堀していきます。

◆私の実践例

「ホットな自動思考1」
自分は社会に適応できず、当たり前の事ができなかった要らない側の人間
 → 人と同じことができなければ価値は無いというスキーマ

「ホットな自動思考2」
遺伝子的には淘汰される側であまり生きてる価値は無い
 → 俗にいう弱者男性であり無敵の人事件で加害者側に共感してしまう犯罪者の予備軍
 → 結婚、出産、子供が居なければ幸せにはなれないというスキーマ

「ホットな自動思考3」
このまま孤独で最後を迎え、誰にも看取られずに死を迎える
 → 私は恋愛や結婚をする事は無く
 → 私は誰かから、愛される事も愛する事もないというスキーマ

他にも質問紙やチェックシートがあります。
が、質問紙ではスキーマが見つからない事があるので自動思考からの逆算がおすすめ。

見つけたスキーマを手放すか決める

スキーマのメリットとデメリットを上げて比較します。
これをやってる時点で、デメリットが多く人生を辛くしてるスキーマの可能性が高いです。

文字に書き出し、比較検討します。

◆私の実践例

◆人と同じことができなければ価値は無いというスキーマ
・メリット:一般的な幸せに向かって努力しようとする
・デメリット:できないと、常に自己否定で精神状態が悪くなる
・デメリット:日中、人前に出れない
・デメリット:街中で人とすれ違えない、人が少ない時間しか活動できない

◆結婚、出産、子供が居なければ幸せにはなれないというスキーマ
・メリット:生物学的に役目を果たせる(利己的遺伝子の法則)
・メリット:上手く行くと一番幸せになれる
・メリット:寿命が延びる可能性がある(男性の場合、平均寿命が延びる)
・デメリット:自己否定につながり精神状態が悪くなる
・デメリット:独身のメリットを過小評価してします
・デメリット:無理して恋愛や結婚をして失敗するリスクがある
・デメリット:幸せな既婚者=勝ち組と思い壁を作ってしまう
・デメリット:結婚や恋愛に焦ってる感があると逆に相手が寄り付かず遠のく可能性がある

◆私は誰かから、愛される事も愛する事もないスキーマ
・メリット:自分に期待をせず、傷つく事ながくなる
・メリット:なるべく人と関わらないことを前提とした生き方になり人間関係の悩みが減る
・メリット:自分ひとりでできることが増える
・デメリット:何でも一人で抱え込み病む
・デメリット:恋愛や結婚の機会があってもできない
・デメリット:対人不安が悪化する
・デメリット:全部一人でやるのは非効率的

デメリットの方が大きいと、体感できたらこれを手放していきます。

新しいスキーマを手に入れる

古いスキーマを手放し、新しいスキーマを手に入れます。
古いスキーマ → それに対して思ってる事 → 新しいスキーマの順に書きます。

非適応的スキーマを適応的スキーマに書き換える処理。
・非適応的スキーマ:自分を苦しめるルール
・適応的スキーマ:自分を楽にするルール

◆私の実践例

◆人と同じことができなければ価値は無いというスキーマ
 → 全ての人が同じということはあり得ない、
  人それぞれ違う。それぞれの役割がある。

 → 「人と同じことができなくても良い」というスキーマ

◆結婚して子供が居なければ幸せにはなれないというスキーマ
 → 結婚、出産、子供、恋愛をしても幸せになれるとは限らない。
正直、収入アップも含めて運ゲー。どうしようもない。
ただ、所得が低く非課税の私は、稼いで家族もいる人たちの税金で、
こうして図書館で無料で本などを読み、自由な働き方で生きている。
老後は運が良かった人の子供たちに支えてもらう形になる。
見方を変えれば、労働や家族に縛られて人生の大半を過ごす。
やりたかったことができないで終わる人も多い。
そう思うと、向こう側だけがいいおもいをしてるわけではない。
勝ち組という優劣は無いのかもしれない。

 → 「結婚して子供が居ても幸せとは限らない」というスキーマ
 → 「正社員で稼ぎがある人間=勝ち組とは限らない」というスキーマ
 → 「低所得でも、無理して働かず、人の税に支えてもらって生きてる方が幸せかもしれない」というスキーマ

◆私は誰かから愛される事は無いというスキーマ
 → 全ての人に愛されるは無理、中には好いてくれてる人も居る。
恋愛関係は運ゲーなので期待や望みは手放す、捨てる。
ただ、積極的に避けるわけではない。

 → 「恋愛に関してはどうなるか分からない」というスキーマ

私は「低所得でも、無理して働かず、生活保護や税の控除があるうちは、頑張ってる人やその子供たちの”納税”に支えてもらって生きてる方が幸せかもしれない」というスキーマに至り、色々落ち着きました。

成功者、勝ち組既婚者の労働による税と、子供たちに支えてもらいながら生きていく。

実際、資本主義で格差が開きすぎて…
・過激になった競争社会に疲弊した人が増えた
・低賃金のブラック企業で過労で病むするぐらいなら無理して働かない。
・「家、子供、車、結婚、過度な消費活動」などを諦める。
・その上で生活保護や最低限の労働で生きる。

この方が幸せと考える人が増えてきてるのですよね。
詳しくはこちらでまとめてます。

あとは、この本もおすすめ。
努力できるかどうかも”運”だから、成功者、持ってる側の人間は運が良かっただけという。

自分がそっち側じゃないと分かったら、競争から下りるのも1つの手なのかもしれない。

…倫理観などはさて置き、新しい適応的スキーマに書き換えできました。
これが、新しいスキーマを手に入れるの工程です。

新しいスキーマを定着させる

スキーマは根深く、スキーマは1日2日で決別できるモノではないです。
実感できなければ、以前のスキーマに戻ります。

繰り返し”実感”し定着させるために日記をつけます。
ポジティブデータログ(PDL)という記録方法を使います。

・古いスキーマをメモする
・新しいスキーマをメモする
・1日1つ、新しいスキーマの根拠になる出来事を書く。(どんな些細な事でもいい)
・これを3か月以上続ける

書き方としては下記のようなイメージ。

ポジティブデータログ(PDL)

ーーーーー

古いスキーマ:
新しいスキーマ:

ーーーーー

◆2023/04/21 (金)

~~内容~~


◆2023/04/22 (土)
~~内容~~


◆2023/04/23 (土)
~~内容~~

…

歴史は短いですが… 私の実践例はこちら。

ポジティブデータログ(PDL)

ーーーーー

古いスキーマ:
結婚、出産、子供が居なければ幸せにはなれないというスキーマ

新しいスキーマ:
 → 「結婚して子供が居ても幸せとは限らない」というスキーマ
 → 「正社員で稼ぎがある人間=勝ち組とは限らない」というスキーマ
 → 「低所得でも、無理して働かず、人の税に支えてもらって生きてる方が幸せかもしれない」というスキーマ

ーーーーー

◆2023/04/21 (金)
図書館で本を借りた。こうしてただで本を読めるのも納税者の税金のおかげ。
そして私は青色確定申告でお金が帰ってくるぐらい所得が低いのでほぼ納税はしてない。
=運がいい側、金持ち子持ちの人間が払った税金で良い思いをしてる。 

◆2023/04/22 (土)
散歩をした。公園の植物が手入れされていた。
この道路や公園の手入れも税金と思うと、"持ってる側"の人間の恩恵を受けている。

◆2023/04/23 (土)
…

以上がスキーマの書き換えです。

新しいスキーマについては…
ちょっと「倫理観どうなの」と思うぐらいがちょうどいいのかもしれません。

スキーマ療法について

先ほど紹介した方法が、基本です。
が、これだけでは上手くいかない、元のスキーマに戻ってしまう人がいます。
※主にパーソナリティ障害の方に多いと言われてます。

そんな方向けに作られた「スキーマ療法」です。

ブログ内では色々な事情で解説しきれないです。
なので、おまけとして記事の最後に”紹介”だけします。

解説できないのは、スキーマ療法用のチェックシートが必要な事が原因。
略式で質問が124個。正式版で186個あります。

それだけの項目を質問を乗せるのが大変。
さらに、権利関係の問題もあります。

そして最後は本を買って実践してくださいという所にしか落とし込めませんでした。

やりたい方は下記のような本を買い、その中のチェックシートを使いましょう。
「今日から使える 認知行動療法」には略式の124この質問が記載。

「パーソナリティ障害の認知療法」には186個の質問が載ってるようです。
今日から使える 認知行動療法の書籍内でそのように紹介されてました。(P151)

詳しい説明が見たい方は記事最後の「おまけ:スキーマ療法について」を見てください。

行動療法の実践

一言でいうと「行動しよう」です。
行動によって気分や状況の改善をめざします。

具体的には…
・深呼吸の実践
・マインドフルネスの実践
・瞑想の実践
・禅寺に行き、坐禅を体験する
・ギャンブル依存症の人は財布にお金を入れない
・認知行動療法の本買ってをのなかのワークを実践
・薬物、酒、ギャンブル依存症の方は自助会に行く
・スマホ依存症の人はタイムロッキングコンテナを買う
…など。

スマホ依存気味の方はこういうモノがあるという知識で終わらず、買って使ってみます。

また、瞑想や坐禅関係はこちらでまとめました。
これらをちゃんと”実践”するのが行動療法。

要するに、巷にあふれる自己啓発本、実用書などのアレコレ。
そこに書かれたことを“ちゃんと実践”するだけです。

行動の手助け

「今日から使える 認知行動療法」の中では下記のような方法の手助けが紹介されてました。

・できたらいいなと思う事を上げる → そのやり方を考える
・不安の克服に役立ちそうな行動を10個あげて採点 → 効果がありそうなコトから挑戦
・1週間、1時間刻みで「活動内容」と「気分」を書く → そこから気分が悪いときの改善策を考える
・行動前と行動後の気分の変化を記録する。(日時、点数、メモ、行動内容などを記録)

…など
認知行動療法的には、このような事をやって行動を促します。

行動療法に関しては…
チェックシートや便利ツールのようなものは無いです。

ただ地道に知識や情報を得て、実践するのが基本。
(読書、情報療法が効果がある理由に繋がってるのかもしれません)

ここでは比較的効果が高そうな「認知的不協和」への対処だけ紹介します。
(「認知的不協和」は「今日から使える 認知行動療法」には記載されてません)

認知的不協和への対処

認知的不協和=自分の本音と行動が矛盾する。

不協和 = 認知と行動の矛盾。
この矛盾を人間はストレスに感じる。
→ 結果、自分にとって都合がいいように正当化する。

解消 【認知的不協和の実験】
1,退屈な作業をさせる
2,次の3パターンの事を行う
  ・報酬無し、何もしない
  ・1$の報酬を渡し、次の被験者に「面白い課題だった」と伝える
  ・20$の報酬を渡し、次の被験者に「面白い課題だった」と伝える
3,アンケートで実際の楽しさについて答えてもらう

すると…下記のように回答が集まった。
・報酬無し → 楽しくなかった
・1$貰う → "楽しかった"
・20$貰う → 楽しくないった

報酬無し++ウソ無し=不協和無し=正直に回答
1$の報酬+ウソ有り=強い不協和が生まれる=楽しかったと正当化
20$の報酬+ウソ有り=不協和があるものの、お金で納得して解消 = 正直に回答

これが、認知的不協和。

【事例】
・タバコを吸う
「依存症で吸いたいという感情」+「体に悪いの不協和」
 → いまさら辞めても、1本ぐらいはと正当化。

・ブラック企業で限界まで働く
「ブラック企業のストレス」+「でもそこで働いてる、抜け出せない」
 → 辛くても、やりがいがある仕事と正当化。

【不協和の解消法】
「脱価値化による解消」
酸っぱい葡萄
甘い葡萄が食べたいが手の届かないところにある(不協和)
→ あれは酸っぱい葡萄だと決めつけ諦める(正当化)

「付加価値による解消」
甘いレモン
甘い葡萄が食べたいがすっぱいレモンしか手に入らなかった(不協和)
→ これは甘いレモンだ決めつけ諦める(正当化)

※解消であって、解決するとは限らない。
 ブドウを手に入れる"行動"をしないと諦めて終わることになる。
 諦めきれればいいが、ダメな場合はその不協和というストレスを抱えて生きることになる。

ブラック企業などで務めると、認知的不協和で感覚がマヒしてきます。
対処法は辛いという感覚があるうちに日記などに記録する事。

そして、この認知的不協和に気づき、そこから抜け出す行動をとる事。
これが治癒(療法)につながる。

結局、最後は自己啓発本なんか読まずに
「行動しろ」というオチですね…。

おまけ:スキーマ療法について

スキーマ療法についての解説を乗せます。
この解説の結論は「実践は本を買ってワークブックに従って測定+実践」というオチで終わります。

…これでは解説として成り立たないのです。
なので、最後におまけという形で”紹介”だけまとめる事にしました。

個人的にはあまりおすすめしない

おすすめしない理由は下記。
・実践が大変
・最後は「イメージしろ」の世界に

◆実践が大変
実践するには100個以上の質問に答える必要があります。
その回答をランダムに配置された14カテゴリーに分けて採点する必要があります。
とても手間で、生きるエネルギーが枯渇してる人にはきついものがあります。

◆最後はイメージの世界
具体的な改善策が無いです。
最後は、気づき、自己イメージとの対話を目指す。
みたいなイメージの話で終わります。

…正直、私には分からなかった。
おすすめはしずらい。

認知行動療法という分かりにくい領域の中でより分かりにくい場所です。
わからなくても当然という気持ちで読む+行うことが必須。

スキーマ療法の誕生

スキーマの修正が上手くいきにくい人がいました。
上手くいかない=元のスキーマに戻ってしまうの意。

主に、パーソナリティ障害の方に元に戻る傾向が多いと言われています。

先ほど紹介した方法で上手くいかない。
困った。

そこで作られたのが「スキーマ療法」です。

スキーマ療法のアプローチ

1,スキーマ療法は幼少期の有害な体験で作られた早期的不適応スキーマに注目。
2,それを9つのスキーマモードに分けて分類
3,自分の中にあるスキーマを理解をする
4,そしてスキーマの変化を目指します。

変化の目指し方が、心の中のイメージとの「対話」という…。
正直よくわからないモノ。

ちょっと胡散臭い系、精神世界。
インナーチャイルド商法の匂いが漂ってきました。

自己分析の1つとしては役立つと思いますが…
精神科、医療、科学というよりは「イメージの世界」になる。

具体的な解決には至りにくい。

イメージするものについて

スキーマ療法は主に3人の登場人物をイメージします。

・子供の頃の自分(幼少期のに体験した感情)
・親(自分を抑圧する存在)
・理想的な大人(聖人的な存在)

「子供」と「親」のを観察して、起ってる事に気づく。
そして「理想的な大人」として客観視して、治療、スキーマの書き換えを行うイメージ。

9つのスキーマモードと対処法

スキーマを9つのスキーマモードとして理解します。

ここでは、下記のように省略して表記し紹介します。
・チャイルドモード → 子供
・ペアレントモード → 親
・アダルトモード → 大人

全ての人に9つのスキーマモードは存在します。
が、その配分の違いで生きづらさの差が生まれます。

ーーーーー

◆HA = 健康的な大人
→ 「子」と「親」のモードを適切に処理する
このモードを一番大きく育てる。
辛い思考に振り回されない自分を育てる。
→ 時に大人モードで、大人モードの自分をほめる(イメージ)

◆VC = 脆弱な子供
→ 自尊心が低い、見捨てられ不安がある
→ 大人モードでありのままの感情を受け入れる(イメージ)

◆AC = 怒れる子供
→ 怒る、キレる
→ 大人モードで、まず怒りを受け入れ、理由を明確にし、怒りを適切に表す方法を一緒に考える(イメージ)

◆EC = 激怒する子供
→ 病的な怒り。キレて物を壊すなど。
懲罰的ペアレントモード(PP)に抑圧された結果生まれた、より強い怒り。
ACとの違いは、(PP)の活動を抑えることが優先される事。
→ 大人モードで懲罰的ペアレントモードに対処する(下に記載)

◆IC = 衝動的子供
→ 衝動的に快楽や依存行動に走る(酒、性、浪費など)
→ 大人モードで快楽だけでは心は満たされない、自制も必要と伝える(イメージ)

◆UC = 非自律的子供
→ 不安、不愉快、責任、面倒ごとの回避、逃避。
→ 大人モードで少しずつでも回避しないように促し、具体的な方法を考えて実行に移す(イメージ)

◆HC = 幸せな子供
→ 喜び、楽しみ、安心感、
→ 大人モードでもっと楽しんでいいよと伝える(イメージ)

◆PP = 懲罰的な親
→ 子供モードの抑圧。時に罰や責めたりして自由な感情、思考、行動を奪う
→ 大人モードで苦しみの原因になってる事をはっきり伝え、出番を減らす(イメージ)

◆DP = 要求的な親
→ 自分への高い欲求をだす。完璧主義、プレッシャー、失敗からのストレスや自尊心の低下につながる。
→ 大人モードで現実的な欲求でないことを伝え、出番を減らす(イメージ)

5つのコーピングモード

コーピングモード=スキーマへの対処。
生きづらさに適応するために身につけた対処法。
だが、これらはかって現状を悪化させる。

「今日から使える 認知行動療法」では5つのコーピングモードが紹介されてました。
(P149 + P176~189参照)

◆CS =(回避)従順・服従モード
→ 望まない事でも好かれるために受け入れる
→ 受け身な態度で衝突を避ける

DPr =(回避)遮断・防衛モード
→ 傷つかないように人他者との心理的関わりを避ける

DS =(回避)遮断・自己鎮静モード
→ つらい現実を忘れるためにお酒、食べ物、ゲームなどで感情を麻痺させる
→ 依存行為への逃避

SA =(防衛)自己自大モード
→ 自分が優位であることを誇示する
→ 自分のスキーマの正しさを証明しようとする態度
→ 他者への怒り、高圧的態度、マウント取りなどで現れる

BA =(防衛)いじめと攻撃モード
→ 他者を攻撃して自分のプライドを守る
→ 自分の欲求が満たされない事の怒りの感情が出る。
→ その内側にあるのは「愛されたい」や「大切にしてほしい」という傷ついた感情

回避は問題行動を生む。
防衛は怒りを生む。
どちらも幼少期に身についた行動。

この5つは、10の認知の歪みに似た使い方をします。
=自分の生きづらさの原因に”気づく”ためのツールとして活用。

スキーマ療法の実践

具体的なやり方はワークブック付きの本を買ってそれを実践してください。

これは、軽い登山並に大変な作業です。
このような本というガイドブック無しで登るのは不可能なレベルで大変。

なので、ネットで英語の論文探せば出てくると思いますが…
普通に買った方が時間をお金で買う的な意味でも良いので本を買う事をすすめます。

やるなら、スキーマ療法用のチェックシートが必要。
これの権利関係の問題があるので、私は紹介するまでしかできません。

本はスキーマ治療の専門書もありますが…
初心者は色々セットで入った「今日から使える 認知行動療法」を買った方が良いです。

これなら、やってみて違うと思って積読化しても認知行動療法の知識が手に入るのでおすすめ。

◆「今日から使える 認知行動療法」でのやり方

1,124個の質問に6段階評価で答えます。(ワークブックP24~29)
質問内容はスキーマモード質問紙のモノです。(略式のSMI)

2,124個の答えをランダムに配置された14項目に分けて採点します。
(14項目=スキーマモード9、コーピングモード5)

3,採点結果の平均値を出します。
その値を元に、下記の6段階評価と照らし合わせて状態を確認。
(とても低い → 平均 → 中程度 → 高い → とても高い → 重要)

数字は少数なのでこの6段階の間も分かります。

4,現状を把握し、心の中で対話を目指し、活性化を抑えようとします。
心の中の"イメージの世界"の話のようです。
(正直、私にはよくわからなかった)

やってみて分かった事は確定申告の帳簿付け並みに非常にストレスフルな作業。
生きづらさの改善に電卓が必要になる。

さらに精神系にアリがちな暗めの124個の質問。
これで略式なのかと思いながら実践。
そして、オチは「イメージしろ」の世界…。

正直、ちゃんとこれを実践しようとした方が病むのでは?と個人的に思う。

この本で認知行動療法の基礎を学んだあと、
それでも物足りないと感じた後で専門書に入る事をおすすめします。

こちらの「パーソナリティ障害の認知療法」の本では質問数が186個まで増えるようです。
「今日から使える 認知行動療法」にP108~116参照という記載アリ。
おそらくこちらが正式版。

…ほかにも関連書籍はあります。
気になった方は図書館や書店で軽く流し読みしてから手に取ってください。
かなりの積読候補本です。

ネットで一番わかりやすかったのはライフハックアニメーションのこの動画。
分かりやすくするため、専門用語がなく、若干解釈を変えてる所もありますが…
全体的なイメージをつかむのにとてもおすすめ。

私の実践例

「今日から使える認知行動療法」の略式SMIを実践しました。
すると、このように出ました。

【スキーマモード】 
VC = 3.41 = 高い
AC = 2.25 = 中程度
EC = 5.20 = 重要(高いの値が2.97)
IC = 3.11 = 高い
UC = 3.66 = とても高い
HC = 2.80 = 高い
PP = 3.20 = 高い~とても高い
DP = 3.10 = 平均~中程度
HA = 3.20 = 高い

【スキーマモード】
CS = 1.83 = とても低い(平均2.51)
DPr = 3.00 = 高い
DS = 2.60 = 中程度
SA = 1.50 = とても低い(平均2.31)
BA = 1.78 = 平均

◆わかった事
・全体的に色々高いので生きづらい
・特に高いのがEC(激怒子供)
 ECはPP(懲罰親)の抑圧を抑えるのが大事
 その言葉通り、PPも高い
・UC(回避子供)も高い
・EC、UC、PP対策が優先

ーーーーー

というわけで、PP = 懲罰的な親の対処法を見ると…。
・ペアレントモードとの対話。
・大人モードで苦しみの原因になってる事をはっきり伝え、出番を減らす。

…という何とも抽象的な内容。

ーーーーー

「今日から使える 認知行動療法」P152に解説があります。
そこの右下にある挿絵付きの吹き出しの中で…
「心のなかで、イメージの修正を図るんだ」
という記載されてました。

…?

「イメージしろ…」
ヴァンガードバトルでも始まるの?(元ネタ

となったので、私の実践はここで終わりました。

普段から抑圧がつよめ。
それが原因で怒ってる。
どうしようもなくなって、辛すぎると逃げる。

原因は懲罰親=自分への過度な期待や欲求が原因。
もう少し緩めた生き方を志そうと思いました。

…という、自己分析の1つにはなったかなと思います。

まとめ

今回は認知行動療法とは何か+実践方法について紹介しました。
・認知療法 = 認知の歪みやスキーマを変えて生きやすくなる事を目指すこと
・行動療法 = 生きやすくなるための行動をすること
・認知療法は「認知の歪みに気づく」「自動思考を変える」「スキーマを変える」などがある
・やり方は、クリニック、参考書などで微妙に異なる

また他にも心理、生き方についてまとめてます。

ぜひ、こちらもご覧ください。

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