【音楽】FM8の使い方 – 内蔵エフェクト編

音楽
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はじめに

今回はFM8の内蔵エフェクトについて解説します。

FM8の理解や基本操作ができる事を前提に進めます。
前提知識はこちらをご覧ください。

【音楽】FM8の使い方 - 基本操作編
FM8は出力音量が小さめなので、あらかじめコンプレッサーなどを刺して音量を少し上げておくと作業が楽です。ユニゾンは "和音数(Voices)"を消費するので注意 音の形を操作するADSRは、Easy/Morph内にあります。といった事を解説。

エフェクトの基本操作

エフェクトは画面左側の「Effects」の所で開けます。
基本的な設定は下記。

・Template → エフェクトのプリセットを読み込み
・Amount → エフェクト全体の影響度量
・下にあるボタン → エフェクトを個別にオン/オフする

Copyはエフェクトの状態を保存。
Pasteは保存した状態の復元が行えます。

「Save」は追加したエフェクトだけでなく
エフェクトに設定したパラメーターも保存されます。

また「田」マークがある要素は、画面上部のX/Yパッドで値を記録できます。

ちなみにX/Yパッドの設定は「Easy/Morph」に入ってます。

Easy/Morphについては、こちらで解説。

【音楽】FM8の使い方 - Easy/Morph編
Easy/Morphは音の鳴り方を調整する項目があり、ステレオ感、音量、ADSRなどはここで調整します。Timbreはエフェクト的な効果で音色に変化を加えれる。LFOはこのTibmreに影響を与えるように用意されいる。こちらの使い方を解説。

そして、内蔵エフェクトは12個あります。
この12個は大まかに分けると下図の4つになります。

そして、FM8は「FM8 FX」というプラグインがあります。
こちらを刺すと、シンセサイザーとして”音”は出なくなりますが…
FM8の内蔵エフェクトを別音源に割り当てることができます。

以上が、エフェクトの基本操作についての解説です。

歪み系エフェクトについて

歪み系エフェクトは下記の3つ。

・Overdrive → 音を歪ませる
・Tube Amp → 真空管アンプ的な音の歪みを作る
・Cabinet → キャビネットスピーカーによる歪みを再現

細かな音に関しては… 耳で聞いて確認した方が早いと思います。

この3つについて見ていきます。

Overdrive

Overdriveはシンプルに音が歪みます。
左側のボタンで有効化。 各パラメータ―は下記の通り。

・Drive → 音が歪む音量の閾値設定
・Drive横の小窓 → 影響がはいったら黄色く光る
・Tone → 高音の歪ませ具合を調整
・Bass → 低音の歪ませ具合を調整
・Volume → 全体の出力音量を調整

和音を鳴らすと、Driveを下げてもエフェクトの影響度が下がりにくくなります。
これは鳴らした音が合計されて計算が入るからのようです。

単音であれば、特別な調整を入れなくても変化が分かりやすいです。
確認は1音だけ鳴らす事をおすすめします。

もし、和音でOverDriveのかかり具合を調整したいなら…
Easy/MorphのOutput Volumeで入力音量を下げる。
そして、エフェクトかかかる閾値に届く音を減らす。
最後にOverDriveのVolumeを上げて音量を戻すような処理がおすすめ。

また、MasterのVolumeはエフェクトの後に入るので注意。
つまり、OverDriveなどを含めたすべてのエフェクトに影響を与えれません。

音量を変える処理は…
Easy/Morph → Effects → Masterの処理順になります。

Easy/MorphのVolumeが純粋な出力音量。
MasterのVolumeが仕上げ的なイメージと考えてください。

以上が、Overdriveについての解説です。

Tube Amp

Tube = 真空管、Amp=アンプ。
つまり、真空管アンプ的な音の歪みを再現する機能です。

左側の所で有効化。
そして、下記のパラメーターを調整する形になります。

・Volume → 全体の音量を調整
・Drive → 影響が出る音量の閾値を調整
・Drive右側の小窓 → 影響の入り具合を確認

真空管は、一般的に “温かみがある音” になると言われてます。
ぼやけたような優しい感じの音にしたい場合は、こちらをお試しください。

以上がTube Ampの解説です。

Cabinet

Cabinetとは、箱とセットになったスピーカーです。
主に、エレキギター用に使われます。(詳細

左側の所で有効化。
そして、パラメーターは下記の通り。

・左側の表示 → スピーカーの数と大きさと箱の形設定
・Size → 箱の大きさ設定
・Air → 空間の広がり感設定
・Bass → 低音の強さ調整
・Treble → 高音の強さ調整

左上の表示、Size、Airは主に音質を操作する設定になります。

設定要素を整理すると、下図のようになります。

それぞれのパラメータは下図の位置で設定できます。
スピーカーの名前は「数 × 大きさ(インチ表記)×箱の形」で設定されてます。

…これだけだと、分かりにくいので補足します。

【スピーカーの数】

◆1つ(FM8で設定不可)
音の広がりが少ない、音圧感も少なめ、音がくっきり出る。

◆2つ
1と4の中間的な音、ほどよく自然な音+迫力がある。
たぶん一番自然。

◆4つ
音の広がりが大きい、高音と低音がしっかりと鳴る。
その代わり、音が少しぼやける


【スピーカーの大きさ】
◆大きい(×12)
低音がよく出る、音圧も高い。高音は弱め。

◆小さい(×10)
低音が弱く、音圧も下がるが、高音は弱め。


【スピーカーの箱の形】
これに関しては "音色が変わる" としか言えないです。
 → 設定ガチャを回して確認してください。


【箱の大きさ(Size)】

◆小さい → 高音が強調される、低音は弱め
◆中ぐらい → バランスよく、自然な響き
◆大きい → 低音がしっかり出て迫力が出る、高音もそれなりにクリア

あと、箱が大きいと持ち運びが困難。
小さいライブハウスだと置けないなどの問題がある。
 → 箱が小さい=小規模、
 → 箱が大きい=大規模
…のようなライブの規模間なども表現可能。


【空気感(Air)】
FM8のAirは「ステレオ的な広がり」と考えていいと思います。
上げると音が広がった感じになります。

要するに、箱もスピーカーも…

デカい = 迫力+低音が強い
小さい = 高音が強調


…と考えてもらって大丈夫と思います。

あと「Bass」や低音の強調、「Treble」は高音の強調度合いの調整です。

以上が、Cabinetについての解説です。

EQエフェクトについて(Shelving/Peak EQ)

EQは周波数に合わせて音量を変える処理です。
これはFM8には2つ入ってます。

・Shelving EQ → 制御点より先の全てに影響を与える
・Peak EQ → 制御点の周りにだけ影響を与える

この2つの考え方は、基本的に同じです。
“形” の扱いが少し違うだけになります。

(なので、まとめて解説します)

Shelving EQは2つの制御点が設定できます。(LowとHighの2つ)
あと、右側にあるVolumeは「全体の音量」を調整する部分です。

Peak EQも2つの制御点が設定できます。(LowとHighの2つ)
そして “Q” は制御点周りの尖り具合です。(1=Low, 2=High)

Q値を操作すると、こちらのGifのように尖り具合が変わります。

あとはEQの “使い方” の問題になってきます。
シンセ内のEQは 「音作り的」に使うモノと考えてください。
↓EQの詳細はこちらで解説。

FM8内蔵のEQはかなり機能が少ないので…
別のEQ専用プラグインを使うのも1つの手だと思います。

以上が、FM8のEQについての解説です。

音作り系エフェクトについて

音作り系エフェクトは下記の4つ。

・Talk Wah → 音を人の声っぽくするエフェクト
・Phaser → 音をグニャグニャさせる
・Flanger → 
・Tremolo → 

細かな音に関しては… 耳で聞いて確認した方が早いと思います。

Talk Wah

Talk Wahは「Talk」という名前の通り、音を “人の声” っぽくするエフェクトです。
各パラメータ―は下記。

・Mouth → 音色調整
・Modwheel → Mouthの値をModホイールで操作できる
・Size → 仮想的な口の大きさ(音色調整2)
・Bright → 音を明るくする(音色調整3)

Sizeの特徴を無理やり表すなら…
「下げると音がこもった感じになり、上げると音がハッキリする」感じになります。

ちょっと特殊過ぎるエフェクトなので…
全てのパラメーターを「音色調整」としか説明できない問題。

これに関しては、触って音を聞いた方が早いと思います。

以上が、Talk Wahについての解説です。

Phaser

Phaserは一言で言うと「音をグニャグニャさせる」効果です。
周期的な変化を作るLFOが内蔵されてます。
なので、何もしなくても周期的に効果の入り方が動きます。

何が行われてるかというと…
LFOで音の波形の開始位置を周期的に動かしてます。

音が “ズレ” たと認識されるより細かい速度で動かすと…
人の耳には音が「グニャグニャ」した感じに聞こえるようです。

Phaserの特徴は…
どこの波形を取って動かすかという所を “周波数” で指定できる所です。

Abletonユーザーの方は「Phaser – Flanger」という
オーディオエフェクトを使うと分かりやすいと思います。

AbletonのPhaserは分かりやすく、周波数の中心となる場所を動かせます。
↓これで、Phaserは周波数帯で操作が変わることが分かります。

そして「Notches」で動かす “場所” を増やしたりできます。

これが、後で紹介する「Flanger」を理解する上で重要になります。

…仕組みを理解するのは難しいので

「Phaser」は柔らかくぐにゃぐにゃする。
「Flanger」はジェットエンジンっぽい音になる。

と覚えた方が早いかもしれません。

それぞれのパラメーターは下記。

・Rate → LFOの波の速さ、つまりグニャグニャの速さ。
・Rate横 → 影響が入ったかのプレビュー
・Inv → LFO波形を上下反転
・Sync → DawのBPM設定で影響を受けた速さになる
・Notches → 音が複雑になる
・Color → 音の感じが変わる
・Sweep Min → 数値を下げると低い音で影響が出る
・Sweep Max → 数値を上げると高い音で影響が出る
・Rotate → ステレオ的な音との広がり
・Dry/Wet → 処理前の音と処理後の音をどのぐらい混ぜるか

こんな感じの音が作れます。

LFOの調整はだいたい左側の所で行えます。

Syncを入れると、Rateの速さがBPMの影響を受けるようです。
ただ… Rateの単位が「1/4」みたいな形にはならないので、扱いは困難です。

真ん中は音色調整部分です。
NotchesはPhaserで作った音を重ねる数で、上げると音が複雑で分かりにくくなります。
Colorは音色調整です。上げると元の音から遠くなっていきます。

Notchesの値は下図のようなイメージで、音が重なってると考えてください。

そして、多くの場合で影響を与える先の周波数が違います。

そして、SweepMin/Maxです。

・Sweep Min → 数値を下げると低い音で影響が出る
・Sweep Max → 数値を上げると高い音で影響が出る

これに関しては、音を表示できるEQを見ながら触ると理解できると思います。

Rotateは0以外の数値にすると音がステレオ的に広がります。
…仕組みは謎です。

言葉の定義的には「Rotate」は1周期内のズレ幅を表します。(0~360°単位)

なので、行われてる処理を考えると…
“オフセットの値” を操作してると考えられます。

しかしなぜ、オフセット値を上げることで…
“ステレオ感” が出るかが謎です。

AIに聞いたところ、音の揺れやうねりが変化し、より複雑な音になる。
そして、音の動きや広がりが変わるらしいです。(謎)

Dry/Werはエフェクトを入れる量です。
0=元の音そのまま、100=Phaserが入った音が100%鳴るという形になります。

以上が、Phaserについての解説です。

Flanger

FlangerもPhaser的な考え方で動くエフェクトで「音をグニャグニャ」できます。
周期的な変化を作るLFOが内蔵されてます。
なので、何もしなくても周期的に効果の入り方が動きます。

Flangerは短い音の遅延(ディレイ)を行って、元の音を”合成”して音を作ります。

Phaserは位相のズレを使ってました。
Flangerは遅延(ディレイ)を使ってます。

Phaserとの違いは、シンプルに「遅延」させてるだけなので…
周波数を指定して動かすみたいなことができません。

なので “全ての周波数” に対して影響が出ます。
ただ単に、開始タイミングがズレた2つの音が合わさってるだけです。

また、遅延系の処理は時間を変えることで別のエフェクトになります。

・フランジャー → 凄く短いディレイ(Flanger/0.5〜5ミリ秒)
・コーラス → やや短いディレイ(別名Doubler/15〜30ミリ秒)
・ディレイ(狭義) → コーラスより長い遅延処理


つまり “遅延” を表す広義のディレイは…
「フランジャー」や「コーラス」にもなることができます。

この2つの性質の違いによって、音に変化が生まれます。

・Phaserはちょっと柔らかく、ぐにゃぐにゃした感じになります。
・Flangerはジェットエンジンっぽい、ブーンみたいな感じの音がします。

そしたらパラメーターについて見ていきます。

・Rate → LFOの波の速さ、つまりグニャグニャの速さ。
・Rate横 → 影響が入ったかのプレビュー
・Inv → LFO波形を上下反転
・Sync → DawのBPM設定で影響を受けた速さになる
・Static → 押したタイミングでLFOが止まる
・Depth → LFOの波の幅
・Color → 音の感じが変わる
・Rotate → ステレオ的な音との広がり
・Dry/Wet → 処理前の音と処理後の音をどのぐらい混ぜるか

こんな感じの音が作れます。

まず、LFOの波形関係を見ていきます。
これは… 図を見た方が早いと思います。

Syncを入れると、Rateの速さがBPMの影響を受けるようです。
ただ… Rateの単位が「1/4」みたいな形にはならないので、扱いは困難。

Staticは押したタイミングでLFOが止まります。
※LFOが止まっても、遅延で重なった音は消えてないので注意。

つまり、LFO的な変化が無い凄く短い遅延を入れることができます。

DAW再起動しても、LFOの状態は保存されてるようです。

後は音色と音の混ざり具合です。

・Color → 音の感じが変わる
・Rotate → ステレオ的な音との広がり
・Dry/Wet → 処理前の音と処理後の音をどのぐらい混ぜるか

このあたりは、Phaserとほぼ同じです。

以上が、Flangerについての解説です。

Tremolo

Tremoloは “音量” をLFOで制御する効果です。
LFOが内蔵されてるので、何もしなくても周期的に変化が入ります。

それぞれのパラメーターは下記。

・Rate → LFOの波の速さ、つまりグニャグニャの速さ。
・Rate横 → 影響が入ったかのプレビュー
・Sync → DawのBPM設定で影響を受けた速さになる
・Stereo → 音が「左右同時に動く」or「左右別々に動くか」
※以下「Stereo」の有無でパラメーターの内容が変わります。


【Stereoオフ時】
・Width → 変化の最大値と最小値に留まる時間
・Attack → 音の最大値に行くまでの時間
・Decay → 音の最小値に行くまでの時間


【Stereoオン時】
・Width → 右と左の音の出る時間の差を作る
・Attack → "左側" の最大値と最小値に留まる時間
・Decay → "右側" の最大値と最小値に留まる時間

※「Attack」と「Decay」はStereoオフ時の「Width」的な処理になる。

こんな感じの音が作れます。

Rateは波形の細かさ、つまりLFOの幅です。
右側の点滅でLFOの周期が確認できます。
Syncを有効化すると、速さにDAWで設定したBPMの影響が出ます。

ただ、Syncを押しても早さの単位が「1/4」みたいにならないので…
扱いは難しいです。

Intensityは音量の変化量です。(LFO波形の高さと考えてください)
そして「Stereo」を有効化すると、初期状態で音が左右交互に変化します。

そして、これ以降は「Stereo」の有無で処理の内容が変わります。

Stereoオフ時は、左右同時に変化する要素の設定になります。
左右同時に動かすので、設定できる情報がやや細かいです。

Stereoオン時は、左右の変化を分けて設定する形になります。
右と左で分けれますが、やや機能が減ります。

まず、Stereoオフ時は下記。

【Stereoオフ時】
・Width → 変化の最大値と最小値に留まる時間
・Attack → 音の最大値に行くまでの時間
・Decay → 音の最小値に行くまでの時間

AttackとDecayという、音の開始と終了に対して細かな設定が行えます。

Stereoオン時は下記。

【Stereoオン時】
・Width → 右と左の音の出る時間の差を作る
・Attack → "左側" の最大値と最小値に留まる時間
・Decay → "右側" の最大値と最小値に留まる時間

先ほどの音の開始と終了に対して細かな設定を行う「Attack」と「Decay」が消えました。
その代わり「Attack」と「Decay」が左右別々でStereoオフ時の「Width」的な処理になります。

以上が、Tremoloについての解説です。

反響系エフェクトについて(空間系)

反響系エフェクトは下記の3つ。

・Reverb → 反響音を作る処理
・PsycheDelay → 
・Chorus/Delay → 

細かな音に関しては… 耳で聞いて確認した方が早いと思います。

Reverb

言わずと知れた、反響音を作るリバーブです。
各パラメータ―は下記。

・Time → リバーブの時間調整
・Bright → 高音のリバーブ時間調整
・Treble → 高音部分を強調
・Dry/Wer → 元の音との混ざり具合

これは、音を聞いた方が早いと思います。

以上が、Reverbの解説です。

PsycheDelay

PsycheDelayは俗にいう「やまびこ」です。
一般的なDelayと考えてください。

パラメータ―は下記の通り。

・Time: 音をズラす時間(10~2000ミリ秒)
・Tap: ボタンを2回クリックしてTimeの長さを指定
・Sync: TimeがDAWのBPMの影響を受ける

・Feedback: Delay処理で出力された音が、もう一度Delay処理に送り返される音量。
 → 数値を上げるとDelayの音が連続して音が鳴る
 → 最小値だとDelayの音が1回で止まる
 → DetuneやPitch系の音程ズレは加算される

・Reverse: ディレイ処理された音を逆再生にする
・Stereo: 上げるとディレイ処理された音が左右に動く(ステレオ・エコー)

・Detune: ディレイした音の音程をズラす(±50セント(0.5半音))
・Pitch: ディレイした音の音程をズラす(±12半音)

・Dry Wet: 元の音との混ざり具合

Time、Tap、Tyncは下図の位置にあります。
Syncは押しても早さが「1/4」みたいな表示にならないので使いにくいです。

Feedbackはディレイの”回数”です。
Reverseはディレイした音を逆再生にします。
Reverse+Feedbackで普通の音→ 逆再生 → 普通の音 → 逆再生の順番になります。
あと「Dry/Wet」はこれまで通り、音の混ざり具合。

StereoはDelayで出た音が左右に動きます。
なぜか微妙にずれます。
DetuneとPitchは音程をズラす系の処理です。

0.5半音のような、半音より小さい音程は「セント(cent)」という単位で呼ばれたりします。
これは半音を÷100したモノです。

→ 100cent=半音、50cent = 0.5半音。

以上が、PsycheDelayの解説です。

Chorus/Delay

Chorus/Delayは遅延処理を使った「コーラス効果」です。
Flangerより少し長い時間で「Delay」を使うと「コーラスエフェクト」になります。

また、長いDelayTimeも設定可能で普通の「Delay」的に使えます。
なので「Chorus/Delay」という名前になってます。

PsycheDelayの違いは内蔵パラメーターです。
・PsycheDelayは「逆再生」が使えます
・Chorus/Delayは「フィルター」と「LFOピッチ変更」が使えます

パラメーターの意味は下記。

・Time: 音をズラす時間(10~2000ミリ秒)
・Inv:ディレイ処理で出した音の位相を反転させる(上下反転?)

・Sync:エフェクトの "動き" がDAWのBPM影響を受ける
(DiffusionとMod Rateに影響、LFOの波形がBPMに合うイメージ)
• Sync Delay: TimeがDAWのBPM影響を受ける
(遅延の "時間" の変化)

・Diffusion: 音を左右に別々に分けてズラす
ズレ方は独立した内蔵LFOで処理される
 → 早さ調整不可、タイミングはSyncのみ調整可能

・Lo Cut:値を上げるとDeleyの音が低音域から消えていく 
・Hi Cut:値を下げるとDeleyの音が高音域から消えていく 

・Feedback: Delay処理で出力された音が、もう一度Delay処理に送り返される音量
 → 数値を上げるとDelayの音が連続して音が鳴る
 → 最小値だとDelayの音が1回で止まる

・Mod Rate: Mod Depthを動かすためのLFO周期の速さ
・Mod Depth: Mod RateのLFOでピッチに変化を加える量
(Mod RateはDiffusionには影響を与えれない点に注意)

・Dry Wet: 元の音との混ざり具合

一番難しいのは「Sync」と「Sync Dly」だと思います。
こちらは… 説明書などを読み “解釈” しましたが、私も正直しっくり来てません。

“Sync” でDAWのBPMがエフェクトの動きに影響を与える様子は…
メトロノームを使うと、ちょっと分かりやすくなります。

正直「Sync」に関しては、聞いてもよくわからないというのが感想です。
Timeを操作するなら「Sync Dly」を使という所だけ覚えてもいいかもしれません。

Timeは遅延音が出るまでの時間。
Sync Dlyを有効化すると「Time」がBPMの影響を受けます。

Syncは「Diffusion」や「Mod Rate」に内蔵されてるLFOに影響を与えるようです。
その結果、エフェクトの “動き” がDAWのBPMの影響を受けます。

ただ、出音を聞いてもいまいちピンと来ないシリーズ。

Chorus/DelayにLFOが内蔵されてるパラメーターは下記の2つ。

・Diffusion
・Mod Rate

「Diffusion」は遅延音を左右に分けてズラす処理です。(ステレオ的な効果)
Mod RateはMod Depthに影響を与える用のLFOを生成します。
Mod Depthは上げると、Mod Rateが作ったLFOに合わせて音程が上下します。

「Inv」はDelayで出した音の波形を上下反転させる機能のようです。
↓この図は2回スクショを撮ったので、波形の形が変わってます。

完全に同じ図を使うと、こちらのようになります。

ただ、Invをしたところでどっちが正しい波形かよくわからない。
さらに、聞こえる音的にはほとんど変わらない問題。

Lo Cutはローカットフィルターの略で、上げるとDeleyの音が低音部分から消えてきます。
Hi Cutはハイカットフィルターの略で、下げるとDeleyの音が高音部分から消えてきます。

FeedbackはDelayの音を繰り返す数。
Dry/Wetは元の音と、エフェクト処理後の音の混ざり具合です。

以上が、Chorus/Delayの説明。
そして、全ての内蔵エフェクトの解説です。

まとめ

今回は、FM8の内蔵エフェクトについて解説しました。

・FM8の内蔵エフェクトは主に「歪み、EQ、音作り、反響/空間系」の4つ
・OverdriveやTubeAmpを使えば音を歪ませれる
・Cabinetを使えば、エレキギターっぽい音の歪みが生まれる
・EQはShelvingとPeakの2種類で、これはEQの “形” が違うだけ
・Talk Wahは人間の声っぽい音に調整できる
・Phaser、Flangerは内蔵LFOで音をぐにゃぐゃにできる
・Tremoloは内蔵LFOで音量を操作できる
・空間系エフェクトは「Reverb、PsycheDelay、Chorus/Delay」の3つ
・PsycheDelayは「逆再生」効果が使える
・Chorus/Delayは「フィルター」と「LFOピッチ変更」が使える

また、他にもFM8やシンセサイザーについて解説してます。

【音楽】FM8の使い方 - Easy/Morph編
Easy/Morphは音の鳴り方を調整する項目があり、ステレオ感、音量、ADSRなどはここで調整します。Timbreはエフェクト的な効果で音色に変化を加えれる。LFOはこのTibmreに影響を与えるように用意されいる。こちらの使い方を解説。
【音楽】FM8の使い方 – Expart編
FM8のExpart部分はFM合成の本質的な設定が行えます。FM Matrixが俗にいうアルゴリズム的な部分で、処理の流れを作る場所になります。A~Fは通常の波形生成オペレーター、Xはノイズ生成機、Zはフィルター部分です。これらの使い方を解説。

ぜひ、こちらもご覧ください。

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