【音楽】ノイズゲートの使い方【Gate,デノイズ,ADSR,音作り】

音楽
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はじめに

今回はノイズゲートの使い方を紹介します。

ノイズゲートの基本

ノイズゲートは一定音量より小さいを音をカット(圧縮)する機能です。

基本的な考え方は「Threshold」でカットする音量を決める。

そして、カットする流れになります。

これがノイズゲートの基本です。
あとは、「いかに自然にカットするか」を制御するためのパラメーターになります。

Gateに関するパラメーター

まず、時間軸の制御に関するパラメーターを紹介します。

・Attack = カットが始まるまでの時間
・Hold = カットされなくなる閾値に到達してから、リリースが始まるまでの時間
・Release = カットが終わるまでの時間

次に、カットされる音量です。
これは、RANGE、Reduction、Foolrなどで表されます。(ソフトで異なります)

次に、Thresholdを2つ設定できるパターンを見ていきます。
通常のノイズゲートは下記のような挙動になります。

が、2つ目のThresholdを設定できるモノが有ります。
(Hysteresis や Returnなどと表記されます)

この違いは下記。
・通常のThreshold = ノイズゲートが無くなるまでの値を決める = 音が出る閾値
・2つ目のThreshold = ノイズゲートが始まるまでの値を決める = 音が消える閾値

終了部分のThresholdを下げることで、残響部分が必要以上に消える事を避けれます。

これらの要素全てが組み合わさると、下図のようになります。

これが、Gateに関するパラメーターです。

ノイズゲートの使い方

ノイズゲートは主に2つの使い方ができます。
・ノイズを取る
・ADSRに変化を加える

ノイズを取る

録音した音には小さなノイズが乗ることがあります。
これを取るためにノイズゲートが使えます。

このような低いThreshold設定で小さな音を消します。

するとノイズが消えます。

これが本来の使い方です。
が、今はRX-10などのデノイズ専用のプラグインが出ています。

VST Plugins, Synth Presets, Effects, Virtual Instruments, Music Plugins from Pluginboutique
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こちらを使用した方が綺麗にノイズが取れやすいです。

ADSRに変化を加える

1音が現れて消えるまでは主にこの4つの流れを辿ります。

・Attack=音が現れ、最大音量に至るまで
・Decay=最大音量から持続的な音に落ち着くまで
・Sustain=鍵盤などを長押しした時に、持続的に鳴り続ける音
・Release=音の終了に至るまで

この頭文字を取ったものがADSRです。

Gageを操作すると、疑似的にこのADSRの挙動を変えれます。
例えばリリース。

変化が出るように、高めのThresholdを取ります。
そして、リリースを制御します。

すると、ディケイ部分の音量が下がります。
結果、ADSRを疑似的に変えることができます。

違いは下図の通り。

LFOなどで制御すると、音の揺らぎ感が出ます。

このような、サウンドデザインとしての使い方もできます。
ただ、このような使い方は「エキスパンダー」の方がおすすめ。

エキスパンダーについて

Gateは一定音量以下になると、無条件でRANGEの値に下げてました。

エキスパンダーは音量の小ささに合わせて圧縮度合いを変えることができます。

こちらの方が、音作りとして自然になります。

おすすめGateプラグイン

GateはDAWに付属してる事がほとんどです。
基本は、付属Gateで大丈夫です。

もし「SSL Native Channel Strip 2」を買う予定があるなら、これがおすすめ。
右下の所に付属してます。
エキスパンダー切り替えも対応してます。

SSL Native Channel Strip 2
Buy and download SSL Native Channel Strip 2 by Solid State Logic, or browse other Channel Strip from Plugin Boutique today.

ただ、ノイズゲートの為にわざわざ買うモノでは無いです。

SSL Native Channel Strip 2をおすすめしたのは、SSL 360°連動が便利だったからです。
複数トラックのGateなどを1画面で制御できる「操作性」がおすすめしたいポイント。

Gateとしては動かせるパラメータ―が減ります。
機能も操作性が上がるだけなので、ノイズゲートだけを目的で買う事はおすすめできません。

が、それでもSSL Native Channel Strip 2は良かったので別記事で解説を載せてます。

【音楽】SSL Native Channel Strip 2使い方【プラグイン,レビュー】
チャンネルストリップとは、ミキサーの1レーンを取り出したものです。音量制御、EQ、コンプ、Gateなどの様々な機能が入ってます。またSSLのプラグインは360°のアプリと連動可能でこれを使うとミキサー化できます。こちらの使い方や操作項目などを解説。

2023年の「SSL Native Essentials Bundle」89%オフで買った物なので。
手放しで定価をおすすめできませんが…。

もし、Gate専用ツールを買うなら、「SSL X-Gate」や「Pro-G」あたりがおすすめ。

SSL X-Gate
Buy and download SSL X-Gate by Solid State Logic, or browse other Gate from Plugin Boutique today.
FabFilter Pro-G
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ただ… よほど、こだわりが無い限り専用ツールは不要という印象。
Gate過激派の方や、コスパ度外視で少しでもいい音を出したい方以外は付属で十分という印象。

たぶん、ノイズゲートにお金を使うよりも
音源やコンプ買った方がコスパ良く音が変わる。

コンプなどと比べ、Gate専用のプラグインが少ない事からも個人的には優先度が低いモノと感じます。

まとめ

今回はノイズゲートの使い方について解説しました。

・一定音量より小さいを音をカットする機能
・ノイズ抑制などに使える
・アタックやリリースを操作して音作りもできる
・デノイズは今は専用ツールが出ている
・今の時代に使うなら、音作りの目的が大きい

また、他にも音楽について解説してます。

【音楽】 EQ使い方【イコライザー,DTM,エフェクト】
EQは周波数に合わせて音量を上げ下げする処理です。音作り、ミキシング、マスタリングに幅広く使われます。基本は「カット」 → 開いた周波数を「ブースト」。EQをかける場所は楽器の特性や作りたい音で異なります。こちらの使い方や周波数の特性について解説。
【音楽】コンプレッサーの使い方【DAW,DTM,エフェクト】
コンプは基本的に音圧を上げるために使われます。音圧を上げると、音量の変化が失われるので注意。また「Tube、Opt、FET、VCA、デジタル」の5つの種類があります。この違いで音の色のつき方が微妙に違うので音の色付け用途としても使われます。

ぜひ、こちらもご覧ください。

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