はじめに
今回は、ドラム音源の「MODO DRUM 1.5」と「BFD3」の併用について考えたことをまとめます。
それぞれの知識がある事を前提に進めます。
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詳細はこちらをご覧ください。
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こんな感じの事をやります。
MODO DRUMの強み/弱み
MODO DRUMの強み/弱みは下記
◆強み
・右手と左手で叩き方を変えれる
・スネア/タムの集弾率調整ができる
・右手と左手でステックの形状を変えれる
・キックの踏み方を調整できる
・ミキサーでFTE_76系コンプを使える
◆弱み/問題点
・金物の音が弱い
・ルームリバーブがウソっぽい
・オートメーション非対応
・ミキサーのプリセットが弱い
「PLAY STYLE 」に出てくる、「Snare、Toms、Kick」は使う価値があると思います。
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Kickも、踏み方や叩くものの材質が変えれて、つよいです。
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ただ、金物とルームリバーブ…。
狭い部屋なら大丈夫ですが、広い部屋は微妙。
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竜頭蛇尾といいますが…
キック、スネア、タム作った後、
金物とルームで大人の事情で打ち切られた…?
と思うような状態。
BFD3の強み/弱み
BFD3の強み/弱みは下記
◆強み
・全体的に音が良い
・ミキサーのプリセットが充実
・細かなアンビエントマイクの設定が可能
◆弱み/問題点
・繰り返しで使うと"同じ音"の音量を変えたモノ感がある
・MODO DRUMで出来るような細かい調整ができない
多くの人にとっては、「BFD 3」だけで十分すぎると思います。
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が、私はその多くの人になれるタイプではないのですよね…。
併用する方法を考える
考えた設定方法は下記。
・BFD3の、金物系を使用
・BFD3の共振音は諦める(皮モノ、キック類)
・MODO DRUMから、皮モノ系、Kick系を使用
・MODO DRUMはオートメーションを書けないので、変化をつけたい場合2個刺し
・環境音はドラムセットに入ってるOHだけ残す
・そして、仕上げにルームリバーブをグループ化して刺す
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この方法だとBFD 3の「共鳴音」と「細かなアンビエントマイクの設定」というメリットが失われます。
が…、MODO DRUMの使用とトレードオフの関係なので、素直に諦めます。
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皮モノ、キックは出そうと思えば共鳴音が出ますが…
元の音源が変わるので解釈が難しい。
あと、共鳴音を残そうとすると思ってたより手間な事になりました。
また、共鳴音は除去する対処にされる事が多いので、無くても大丈夫。
ゼロを目指すが、100%取り切れないモノ。
自然さを出すために、逆に添加される、絵で言うと色収差のような扱い。(多分)
アンビエント系マイク、充実しすぎてオーバースペックと言いますか…
私には、使いこなせる気がしないのですよね…。
…このあたりを気にするなら、BFD 3完結を狙った方が良いと思います。
併用を実現する方法
併用を実現する手順は下記。
1,まずBFD 3で全てを構成する
2,MODO DRUMにMIDIを移植
3,オートメーションが書けないから2個刺しする
4,OHだけ残し、外部リバーブを刺す
こちらを解説していきます。
まずBFD 3で全てを構成する
まず、BFD 3でドラムパートを構成します。
そこから、皮モノ、スネア、キックをMODO DRUMに移植します。
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BFDは金物類、特にハイハットの鳴らし方はとても充実してます。
なので、金物類は鳴らし方もこだわって打ち込みます。
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スネアは5パターン、キックは1パターンです。
変化をつけても良いですが… MODO DRUMに移植するので軽い気持ちで打ち込みます。
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ちなみに、BFD3でキックとスネアの出せる変化は下図。
皮モノ、キックの変化はMODO DRUMの方が強そうです。
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以上で、まずBFD 3で全てを構成するのパートが完了です。
MODO DRUMにMIDIを移植
MODO DRUMを刺したMIDIトラックを作成。
BFD 3で作ったMIDIデータを移植。
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BFD 3から、皮モノとキック類のMIDIデータを除去。
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※この設定では、皮モノとキックの共鳴音が消えます。
そして、金物類の共鳴音が残ります。(これも音色の1つと思い残しました)
…共鳴音の残し方は、自由に設定を工夫し変更して大丈夫です。
MODO DRUMを開き、任意のドラムを設定。
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以上がMODO DRUMにMIDIを移植する処理です。
オートメーションが書けないから2個刺しする
MODO DRUMはオートメーション非対応です。
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なので… 途中で設定を変える事はできません。
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では、どうするか。
MODO DRUMを2個刺しします。
そして、設定を変えます。
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折角なので、スネアとタムの集弾率も変えます。
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左側が強調用、右側が普通用のドラムを想定しました。
◆左側の強調用
・キックを「ヒールアップ」にする。(強い音、変化がつけにくい)
・スネアの集弾率を粗めに設定。(力を入れた分、精度が下がる様子を表現)
◆右側の強調用
・キックを「ヒールダウン」にする。(音が弱まるが、コントロールに強い)
・スネアの集弾率を精細めに設定。(力を入れてない分、精度が上がる様子を表現)
ヒールダウン、アップの違いがこちらが分かりやすかったです。
このように、2つのMODO DRUMを作ったら、曲の用途に合わせて打ち分けていきます。
※本当は、右手左手もこだわりたいですが… ここでは簡易でこのような打ち込みにしました。
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「皮モノ、キック」をMODO DRUMように打ち込めましたら、移植処理が完了です。
OHだけ残し、外部リバーブを刺す
MODO DRUMとBFD3を併用すると、空間の音設定が変わってしまします。
そこで、ROOMリバーブを消します。
OHはドラムプラグインにしかない設定なので、残します。
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そして、MODO DRUMとBFD3のトラックを選択。
Ctrl+Gでグループ化します。
このグループにリバーブを刺して、ROOMリバーブの代わりにします。
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とりあえず、リバーブは評価が高いRAMUを刺しておきました。
以上が、私が考えたMODO DRUM 1.5とBFD3の併用方法です。
この実験の結論
私的には…どちらも悪くない。
・BFD3で完結したらそれはそれで、まとまり感がある
・BFD3+MODO DRUMはオタクっぽい音がする
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ただ、これをプロの熟練者がどう評価するかはわかりません。
私は、1年前ぐらいにちゃんとしたDTMを始めた一般VRChatユーザー。
モニタリングヘッドホンの必要性を2か月前ぐらいに知った身なので、
音の歪みや違和感などは… 正直分からない。
音の良し悪しはさて置き…
最後は、どういうスタンスで音作りをするかに行ききます。
・音作り、変化による表現の幅を重視するなら併用
・空間や統一感を重視するならFBD3完結
どちらも一長一短で、トレードオフの関係。
なので、自分の作りたい曲、音作りのスタンスに合わせて柔軟に構成を組む。
私が思う事はただ一つ。
「MODO DRUMよ、もう一歩、進化してくれ…。」
まとめ
今回は、MODO DRUM 1.5とBFD3の併用についての考えをまとめました。
・BFD 3は金物の音が綺麗
・MODO DRUMは皮モノ、キックの表現力が強い
・2つ合わせるなら、OHを残しルームリバーブを消す
・部屋の統一感のために、グループ化して外部のリバーブプラグインを刺す
・BFD 3完結ならまとまりが出る
・MODO DRUMとBFD3を併用するとオタクっぽい音になる
・どういう音を作るか、どんな曲にするかが併用するかどうかを決めるポイント
また、他にも音楽について解説してます。
ぜひ、こちらもご覧ください。
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