【FreeCAD1.0】歯車の作り方

3DCG
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はじめに

今回はFreeCAD1.0で歯車を作る方法を紹介します。

FreeCADが導入済み+基本操作ができることを前提に進めます。
↓前提知識はこちらをご覧ください。

FreeCADの使い方【導入~基本操作まで】
無料で使える製図ソフトウェアでねじ穴の規格などが用意されて工業製品を作るのに便利です。ただしバグが多いので注意(特にサイドバー)。モデリングにはSketch(平面)を作りPart Designで厚みの処理を行うような特殊な手順が必要。こちらを解説。

歯車の作り方について

歯車の作り方は下記の2つ。

・拡張機能を入れて作る(難しいが自由度が高い)
・標準機能だけで作る(簡単だが自由度が低い)

この2つについて見ていきます。

結論だけ言うと… 
拡張機能でも思ってたより機能が弱めでした。

私が作りたい「遊星歯車」を作る方法の良い回答にはならなかったです。

拡張機能を入れて作る

FreeCADを立ち上げ。
ツール → 「拡張機能の管理」を選択。

初回起動時は謎の画面が出てきます。
気にせず「OK」を押します。

大まかにいうとFreeCADの公式がサポートしてない機能を入れますがいいですか?の警告です。

下側にあるのは拡張機能のダウンロードに関する細かな設定。

これは設定 → 「アドオンマネージャー」の所から後で有効化できます。

そしたら元の画面に戻り、右上の検索欄に「gear」と入力。
出てきた「freecad.gers workbench」をダブルクリック。

右上の「インストール」を選択。

インストール済みという表示が出たことを確認。

再起動が必要なので再起動します。

これで拡張機能の導入が完了です。

Gers Workbenchで歯車を作る

ワークベンチとはPart DesignなどのUI切り替えを行うところです。
拡張機能を入れるとここに「Gear」が追加されます。
こちらを選択。

すると歯車生成用のボタンが出てきます。
黄色いのはすべて製図用、青い歯車が配置調整用です。

黄色い歯車を適当にクリック。

すると歯車が生成されます。
そしてモデル下部の「データ」を開くことで細かな値を調整できます。

機能が多すぎて使いこなせないシリーズ。

わかりやすいのがBaseです。
num_teethを操作すると凸の数を変えれます。

もう一度、黄色いボタンをクリックすると歯車が追加で生成されます。

これで必要な数の歯車を作る流れです。

Combin two gear(バグで使えない)

Combin two gearは2つの歯車を選択するといい感じにかみ合うように配置する機能です。
Ctrl+クリックで複数選択 → 青いボタンを押すだけ。

で… 本来動くはずですが私の環境ではエラーが出ました。

拡張機能のプログラム内のエラーっぽいです。
「dw」と宣言した変数が多分消えてる…?

なので位置調整はモデルのデータから手動で行う必要があります。

サムネ用にいろいろ作りました。
うーん… 不便という感想。

↓より細かな操作方法はこちらのブログがとても親切にまとめてます。
 ただ遊星歯車を作る機能はなさそうです。

T141 fcgear (FreeCAD Workbench) 歯車
FreeCADで歯車のパーツを追加できるワークベンチです。ネジ、ボルト等のファスナーはこちら(Fastener (アドイン))です。簡単に内容確認をしました。ページ更新 v1.2.0このページを更新したものです。2024/04/22 : v...

↓遊星歯車を作りたい場合はこちらの方がスクリプトを書いたようですが…
 制作中らしく、公式サイトからお問い合わせしないと入手不可能。

そして記事の更新が2024年5月6日で止まってる…
なので現状は遊星歯車を作るなら力業で並べるしかなく、良い回答になり得ないです。

FusionのCADを買えば拡張機能が充実してるので作れますが…
個人が軽い気持ちで使うには値段が高すぎる問題。

標準機能だけで作る

FreeCADは標準機能でも平歯車は作れます。
まずBodyを作成。

画面上部の “Part Design” から「インボリュート歯車」を選択

作りたいパラメーターを打ち込み「OK」で造形。

モデルから形状を選択。
画面上部のパッド(厚み付け)ボタンを選択。

これで厚みが付き、歯車が生成されます。

以上が標準機能だけで作る方法です。

おまけ:遊星歯車について考える

FreeCADでもがんばれば遊星歯車が作れます。
↓やる人はやります。

ただ遊星歯車は凸の数と大きさをうまいこと計算で合わせないと動きません。
↓こちらでその計算方法や確認用のシミュレーターが用意されてますが… 難しい。

金の力で殴るなら廃課金CADの「Fusion」を用意。
アドオンの「igears」を入れると作れますが… 高い。

そこでおすすめなのは「GEAR GENERATOR v2」の活用です。
WEB上で動き、無料で正しく動く遊星歯車の凸数を出してくれます。

GEAR GENERATOR v2の使い方【遊星歯車,シミュレーター】
無料で使えて、遊星歯車が作れる歯車シミュレーターです。動作はWEBサイト完結で非常にわかりやすいツール。DXFとSVG書き出しは有料なので注意。こちらの使い方から平歯車、内歯車、チェーン付き歯車の作り方などを解説。

こちらを使い凸数を計算して作る。
もしくは2ユーロ課金でSVGデータを書き出してCADに読み込むのが良いと思います。

【FreeCAD】SVGデータを読み込む方法【インポート】
Free CADはInkscape産のSVGを読み込む必要があります。通常のSVGデータは一度Inkscapeで開いてInkscape産のSVGデータに変換して使用。そしてFree CADのインポート機能を使ってSVGを読み込みます。

以上が遊星歯車について考えたことです。

まとめ

今回はFreeCAD1.0で歯車を作る方法を紹介しました。

・拡張機能のGears Workbenchを入れると複雑な形の歯車が作れる
・拡張機能で作るのは英語パラメーターが多く扱いが難しい
・標準機能でも簡単な歯車は作れる
・遊星歯車を素早く作る機能はない

また、ほかにも3DCGについて解説してます。

【Affinity Photo2】SVGデータの作成と編集方法
SVGデータの作成はエクスポート→SVGで制作可能。SVGの読み込みはドラッグ&ドロップやプログラムから開くを使用。ただし読み込んだSVGは親フォルダーが作られていて少し不具合がでます。こちらを手動で調整してノードツールを使えば編集できます。
【Blender4.5】歯車モデルの作り方
歯車は「円の変形」か無料アドオンの「Extra Mesh Objects」で作れます。円の変形は辺選択状態でチェッカー選択解除 → 押し出しをうまく使うと形になります。アドオンは配布サイトからDLして自力でBlenderに入れると使えます。

ぜひ、こちらもご覧ください。

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