はじめに
今回は〇〇禁止や考えてはいけないは何故逆効果なのかについて解説します。
〇〇の事は考えてはいけない
ダニエル・ウェグナーが行ったシロクマの実験というものがあります。
1,シロクマの1日を追ったドキュメンタリーを見てもらう。
2,その後3つにグループを分けて下記のように指示。
・シロクマの事を覚えておいてください
・シロクマの事を考えても考えなくても良いです
・シロクマの事は絶対に考えないでください。
3,1年後最もシロクマの事を覚えていたのは『シロクマの事は絶対に考えないでください』と伝えた人。
結果:何かを考えないようするとそのことが頭から離れなくなる働きがある。
これを『皮肉過程理論』といいます。
効果的な使い方
人に何かを伝えたい、何かを忘れないでほしい場合に使えます。
逆に忘れてほしい場合は〇〇の事を覚えてくださいと言います。
◆覚えさせる場合の例
『ここ重要なのでテストに出ます』 → 『ここ重要でテストに出すから絶対に覚えないでください』
◆忘れさせる場合の例
『この秘密は恥ずかしいから忘れて』 → 『この秘密は恥ずかしいが、折角なので覚えておいて』
直感に反しますが、この方が効果的。
人に何かを記憶させたい場合に便利です。
困ってる場合の対処法
辞めたい悪習慣がある場合、〇〇禁止は逆効果になります。
例:痩せたいから食べない → 余計食べて太る。
この対処法は下記
・環境や仕組みを整備する
・ポジティブな代替思考で置き換える
・『~しない』を『~する』に言い換える(リフレーミング)
環境や仕組みを整備する
『〇〇してはいけない』という考えが起きないように環境を整えます。
思考を連想させるものを部屋から排除したり、人間関係を変えたりします。
・食事制限をしたい → 甘い食べ物をそもそも家に置かない。
・スマホ依存を治したい → 作業部屋にスマホを置かない。など。
他にも人間関係を整理し、辞めたい悪習慣をやってる周囲から人を減らすのが効果的。
ポジティブな事を考えて置き換え
こちらの研究によると要約版(原文)
・ポジティブな事で思考を置き換えると、抑制した思考を考える事が減るようです。
考えたくない事を考えてしまったら…
・Vtuberで推しが居る方は推しの事を考えましょう。
・好きなアーティストや作品でも大丈夫です。
リフレーミング
『~しない』を『~する』に言い換える方法です。
『甘いものを食べ”ない”』 → 『甘いものを我慢”する”』
『寝る前にスマホを見ない』 → 『寝る前はスマホを触れない位置に置くように”する”』
など、する事は変って無いです。
が、言い換えによって〇〇禁止の効果が減らせます。
まとめ
今回は〇〇禁止や〇〇を考えないが逆効果な理由と対処法を紹介しました。
・人は禁止されると余計に考える性質がある(皮肉過程理論)
・上手く使うと人間関係で有利
・対処法は環境を変える、ポジティブな思考で置き換え、~するへの言い換え。
また、このような人間の真理を使った会話に役立つ話し方はこちらで解説。
ぜひこちらもご覧ください。
コメント