【VmagicMirror】オリジナルアニメーションを作る方法【Blender3.6+Unity】

3DCG
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はじめに

今回はVmagicMirror用のアニメーションを1から作る方法を紹介します。
ある程度VmagicMirrorと3DCGの知識がある事を前提に進めます。

◆やる事
①VmagicMirrorの仕様確認
②Blenderでアニメーション作成
③Unityにアニメーション読み込み
④UnityでVmagicMirror用にアニメーション書き出し
⑤.vmm_motionのアニメーションファイルをVmagicMirrorに登録

知識が無くても分かるように書くつもりですが…
不安な方はこちらも一緒にご覧ください。

サンプルファイルのDL

この一連の動作のサンプルファイルを用意しました。
分らなかったところ、行き詰ったところがあればこちらをヒントにして進めてください。

【VmagicMirror】手振りアニメーション+制作過程データ|しぐにゃも|pixivFANBOX
VmagicMirror用の手振りアニメーション+制作過程データです。 中のファイルはCC0。ご自由にどうぞ。 ーーーーー ・Blender 3.6使用 ・unity 2019使用 ・.fbxと.vmm_motion形式入り ーーーーー ◆使い方+作り方 【VmagicMirror】カメラ無しで3DCGのVtu...

動かせる範囲について

仕様はこちらの「制限事項:」で確認できます。

・ルート姿勢+下半身のモーションは適応不可
・IKは現時点では非対応(勝手に肘が動く機能)
・ループアニメーション非対応

首、顔、腕、手あたりが動かせる。(肩は不可のようです)
ループは不可能。

これだけ分かれば大丈夫です。

Blenderでアニメーション制作

Blenderの導入

こちらのページにアクセス。

Blender Builds - blender.org
Continuous build delivery with the latest features and fixes. Use at your own risk!

好きなバージョンのBlenderを選択しDL。

Stable=安定版
Alpha版=最新で不安定版

Blenderは歴史が長いソフトで、Alphaでもかなり安定してます。
私は情報発信をしてるので、AlphaのBlenderを積極的に使ってます。

分らなければ、Alphaを選択。

.zipを展開。
ファイルを任意場所に配置。
中にあるblender.exeをクリックするとBlenderを開けます。

Blenderファィルを開く

先ほどDLしたボーン入りのBlenderファイルを開きます。
Blenderアイコンになっていたらクリックだけで開けます。

Blenderファィルが開けない場合

開けない場合の対処法です。(ファイルアイコンになってる場合)
→ 「.blendファイル」を右クリック。
→ 「プログラムから開く」を左クリック。
→ 「別のプログラムを選択」を左クリック。

常にこのアプリを使って.blendファイルを開くにチェック。
“チェック後”「その他のアプリ↓」をクリック。

一番下までスクロール。
「このPCで別のアプリを探す」をクリック。

Blenderを配置したファイルを辿ります。
blender.exeをクリックして選択。
開くをクリック。

これで.blendファイルを開けます。

開くと、顔がなんJ民のような物体が出てきます。
これがボーンモデルです。

こちらでBlenderファイルで開く処理が完了です。

ボーンの基本操作

ボーンモデルをクリックして選択。

Ctrl+Tabキーでポーズモード。

クリックでボーン選択。
Rキーで回転、Sキーで拡大、Gキーで移動。

移動は自動IKという処理が入ってます。
なので、先にあるボーンをクリック。
移動させると連動して肘や肩なども動きます。

以上が、ボーンの基本操作です。

動かすための設定

まず、下にある画面を分割します。
画面左下をクリック → ドラッグ。

画面の分割が増えます。
ちょっと上あたりを狙うのがコツです。

下側の時計マークをクリック。
ドープシートを選択。

次に時計マーク横の「再生」をクリック。

シンク → 毎フレーム再生を「音声に同期」に変更。

音声に同期を入れないと、
再生速度が正しく表示されないことがあります。

出力プロパティ → フォーマット → フレームレートを選択。
60に設定します。

これで動かすための設定が完了です。

アクション作成

アクションとは1つのアニメーションデータです。
Unity上ではこのように表示されます。
▲のアレです。

Blenderを立ち上げ。
エディタータイプでドープシートを選択。

ドープシートをクリック。
アクションを選択。

『+新規』を押します。

するとActionができます。
1つだけのアニメーションを作るだけなら、これで大丈夫です。
今回はこれで進めます。

2つ以上作るなどの詳しい操作は、こちらをご覧ください。

以上でアクション作成が完了です。

アニメーションの作成

まず、ボーンの動作を初期化します。
ポーズモードでAキー → 全選択。
ポーズ → トランスフォームをクリア → すべてを選択。

タイムライン右側の所で「0」を入力。
(開始/終了の左側にあります)

最初の状態のポーズを作ります。
VMagicMirrorは肩が動かないので注意。

腕~手と首と顔を動かしてください。

肩が動かないは、あとで気づきました。
記事では肩まで動かしてます><

ポーズができたらAキーで全選択。
Iキー → 「位置・回転・スケール」でキーフレームを挿入。

これで、キーフレームが打てました。
次のフレームに移動します。(20フレーム)

先ほどと同様に、ボーンを動かしてポーズを作ります。
ポーズが出来たらIキー → 「位置・回転・スケール」でキーフレームを挿入。

これを繰り返してアニメーションを作っていきます。

キーフレームは選択できます。
選択したキーフレームは下記のような操作ができます。


・選択したキーフレームはGキーで移動できます。
・2つ以上選択 → Sキーで拡大できます。
・Ctrl+C → Ctrl+Vでコピーペーストできます。

2つのキーフレームを選択 → コピーペーストの繰り返しで素早くループアニメーションできます。

繰り返しの動作におすすめな処理です。

100フレームのアニメーションを作りました。
そしたら、開始横の終了 → で100を入力。

キーフレームの最後とアニメーションの最後を合わせます。

すると、必要な範囲だけ再生されます。

以上がアニメーションの作成方法です。

良いアニメーションを作るコツ

コツは広く動かす事です。
例えは手を振る場合、二の腕だけだと機械のような動きになります。

機械的ですね。

動かす範囲を広めて考えます。
二の腕だけでなく、手、上腕、首、反対の腕も動かします。

※肩はミスで動かしてます。アニメーション制作的には正解ですが…
 VMagicMirrorには反映されす、バグの原因になるので注意。

すると、自然になります。

体は全体が連動して動きます。
これを表現すると自然になります。

左手で右肩や腕を触りながら、右手を強く握ってください。

すると、指の動きだけでなく、肩の筋肉まで動いてる事が分かります。

比較図。

以上が1つ目のコツです。

緩急・イージングの紹介

さらに、アニメ系の上級者は”緩急(イージング)”にこだわります。(ここでは飛ばします)
アニメの緩急はカーブで表現されます。

Blenderのデフォルト緩急設定は優秀。
何もしなくても、そこそこ綺麗に仕上がる。

細かい調整は、本業アニメーターや映像関係者向けの設定。

こちらのページにアクセス → カーブの上にマウスを置きます。
すると、緩急でアニメーションの印象が変わる様子が分かります。

Easing Functions Cheat Sheet
Easing functions specify the speed of animation to make the movement more natural. Real objects don’t just move at a constant speed, and do not start and stop i...

これは、Blenderではグラフエディターで操作できます。

正規化をクリック。
すると、編集しやすくなります。
このカーブを操作すると緩急設定できます。

↓↓これをどう使うかという実用は、この本の説明欄の図が分かりやすい。(仲割りの所)

この緩急はモーショングラフィックスなどの文字を動かす処理にも使われます。

このあたりの動作をすべて合わせます。
すると、良いアニメーションになって行きます。

THE ILLUSION OF LIFE
The 12 basic principles of animation were developed by the 'old men' of Walt Disney Studios, amongst...

が、上級者向けなので、今回は紹介だけで終わります。
以上が緩急・イージングの紹介です。

アニメーションの書き出し

アニメーションは単体では書き出せません。
そこで、モデルに入れてUnityに読み込ませて抜き取ります。

アニメーションができましたら、画面分割をさらに増やします。
3つ目の画面を「ノンリニアアニメーション」に設定。

ストリップ化を選択。

すると、作ったアニメがアクション化されます。

アクション=Unityのアニメーションファイルです。
(見た時▲アレです)

Ctrl+Tabキーでオプジェクトモード。
クリックでボーンモデルを選択。

ファイル → エクスポート → FBXを選択。

上で保存先、下でファイル名を設定。
右側でFBX書き出し方を設定。

右側で下図のように設定してください。

設定が終わりましたら+ボタンでプリセット保存します。
名前は「FBX Animation Export」などに設定。

これで、アニメーション入りモデルの書き出しが完了です。

Unityの導入

Unityのインストールには2つの手順が必要です。

・Unity Hubのインストール
・バージョンを指定してUnityをインストール

この2つについて解説します。

Unity Hubのインストール

こちらのページにアクセス。

ダウンロード
今すぐ Unity をダウンロードし、2D および 3D のマルチプラットフォームの体験やゲームを制作するための、世界で最も人気のある開発プラットフォームの使用を開始しましょう。

Windows用をダウンロードをクリック。

Unity Hub Setup.exeをクリック。
指示に従ってインストール。

Windowsキー → Unity Hubをクリックして開きます。

これでUnity Hubの導入が完了です。

Unityのインストール

こちらのページで対応しているUnityのバージョンを確認。

カスタムモーションをVMagicMirrorで使用する | VMagicMirror
Tips: カスタムモーションをVMagicMirrorで使用する

現在はUnity 2019.4.14f1です。

こちらのページにアクセス。

https://unity.com/releases/editor/whats-new/2019.4.14

同じバージョンのUnity Hubをクリック。

Unity Hub を開く を押します。

全てのモジュールのチェックを外します。
INSTALLを押します。

インストールで「2019.4.14f1」が入ったことを確認。

これでUnityの導入が完了です。

Unityにモデル読み込み

Unityの下準備

プロジェクト → 新規作成を選択。

テンプレート → 3D
任意のプロジェクト名と保存先を設定。
作成をクリック。

次に「VMagicMirror」用のアニメファイルを書き出すツールを入れます。
こちらのページにアクセス。

Releases · malaybaku/VMagicMirror_MotionExporter
Utility to export humanoid motion data, especially for VMagicMirror. - malaybaku/VMagicMirror_MotionExporter

Latestと書かれた最新版の.unitypackage」をクリック。

Unityに戻ります。
Project → Assetsの所にDLした.unitypackageをドラッグ&ドロップ。

Projectが表示されない場合は画面右上の3つの点をクリック。
Add Tab → Projectで表示してください。

全てにチェックが入ってる事を確認。
Importをクリック。

導入できると「Baku」というファイルが出現します。

次に、先ほどBlender書き出した.fbxファイルをドラッグ&ドロップ。
▶マークを押すクリック。
すると、アニメーションデータが入ってる事が確認できます。

以上で、下準備が完了です。

.fbxのInspector設定

モデルの中にあるアニメーションを使えるようにする設定を行います。

読み込んだ.fbxをクリック。

画面右上にあるInspectorを確認。

なければ3つの点 → Add Tab → Inspectorで開きます。

Rigを選択。
Animation Typeを「Humanoid」に変更。
Applyをクリック。

Configure…をクリック。

Saveをクリック。

Configure Avatarをクリック。

すると、Unityの人型の規格に沿ったボーンが自動で登録されます。
何かしらの不具合が起こって無いか確認。
基本そのままで大丈夫です。

用意したテンプレートはこれ用に名前を設定してます。
なので、基本バグりません。

Character is not in T poseが出ることがあります。

これの修正は、ボーン表記を下の方にスクロール。
Pose▼ → Enforce T-Poseをクリック。

これで修正できます。

大丈夫そうなら、Doneをクリック。

これで、.fbxのInspector設定が完了です。

アニメファイルをInspectorで確認

.fbxの▶をクリック。
アニメーションファイルをクリック。

Ctrl+Dで抜き出せます。

抜き出したアニメーションをクリック。

Inspectorを確認。
一番下にある2本線をクリック → 画面上にドラッグ。

すると、おじさんが出ます。
再生ボタンを押すと、アニメーションの確認ができます。

動作に問題が無ければアニメファイルの確認が完了です。

.vmm_motionの書き出し

Project → Bakuフォルダをダブルクリック。
Baku → VMagicMirror_MotionExporter → Scenesの中に入ります。

「MotionExporter」をダブルクリック。

HierarchyでExporterをクリック。
※ない場合は3つの点 → Add Tabから表示。

Inspectorを確認。
Export Targetの中にアニメーションファイルを入れます。

Exportをクリック。

Project一番上の階層に戻ります。
StreamingAssetsというファイルが生成されます。

この中に.vmm_motionが書き出されてます。
取り出すためにProjectを右クリック。
Show in Explorerを選択。

****.vmm_motionファイルがあるのを確認。

これで、.vmm_motionの書き出しが完了です。

アニメーションをVmagicMirrorに登録

VmagicMirrorを起動。
アクセサリー → フォルダを開くをクリック。

VMagicMirror_Filesをクリック。

Motionsをクリック。

Motionsの中に先ほどの「.vmm_motion」を入れます。

VMagicMirrorを再起動
ホーム → 設定ウインドウを開くを選択。

abc → 変更するアニメーションの歯車マークを選択。

左側の全身モーションを確認。
カスタムモーション → 製作したモーションを選択。

アニメーション再生のトリガー入力。
動作を確認。

これで、アニメーションをVmagicMirrorに登録する処理が完了です。

アニメーションの修正

ここまでお疲れ様でした。
これを修正…大変!と思うかもしれませんが…。

一通りの動作を覚えた後、慣れた状態でやると…
ここまでの動作を1回5分ぐらいでできます。

なので、気が済むまで調整してください。

ーーーーー

先ほどのアニメーションは肩の動作を入れてました。

…が、VmagicMirrorは肩が動かなく、位置がバグりました。
あと、時間が短いです。
なので、修正します。

Blenderに戻ります。
ドープシートマーク → アクションを選択。
これで、再編集できるようになります。

キーフレームはAキーで全選択 → Xキーで削除できます。

ドープシート名を変えると、アニメーションファイル名が変わります。

字間を長めるため、300フレームのアニメーションに修正。

あとは、肩を動かさずに手を動かします。
※左手などの調整も入れました。

増えたアクションは「ノンリニアアニメーション」の左側で選択。
Xキーで削除できます。

再度書き出し、再設定。
再起動。

これで、少しは自然な手の動きになりました。

これでアニメーションの修正が完了です。

まとめ

今回はVmagicMirror用のオリジナルアニメーションを作る方法を紹介しました。
・Blenderでアニメーションを作る
・.fbxでモデルと一緒にアニメーションを書き出し
・Unityに.fbxを読み込み
・アニメーションにHumanoid設定を割り当て
・専用ツールを使ってHumanoidアニメーションをVmagicMirror用に変換

他にも3DCGアニメーション関係の解説をしています。

ぜひ、こちらもご覧ください。

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